日本語学習者でございます。

ある教科書に堀辰雄の作品、『風立ちぬ』の紹介がありました。

『ヴァレリの詩「海辺の墓地」中の一句「風立ちぬ、いざ生きめやも」から表題をとった中篇小説』
と書いてありますが、
それは日本の古文かな?と思ってて調べたら、全句の翻訳が見つかりました。
でも、古文を勉強したことがありませんので、文法的にはいまいちわからないのです。

『風立ちぬ』ってなぜ「立ちぬ」なのか、みたいなことまで知らないぐらい古文についてまったく知識がない私に、
その詩の意味を説明していただけませんか。

よろしくお願いいたします。

このQ&Aに関連する最新のQ&A

A 回答 (3件)

堀辰雄の


「風立ちぬ、いざ生きめやも」の部分を説明すればよろしいのでしょうか? 

・風立つ: 風が出てきた。
「立つ」とは、その時に、風が一回だけ、さあっと通り過ぎたというものではなく、今まで静かだった辺り全体に、風が吹き始めたという感じです。

・(風立ち)ぬ: 完了・強意の助動詞終止形。
動詞が示す動き(ここは風立つ)が完了したことを示します。

ということで、「風立ちぬ」は「風が立った」とか「風が出てきた」などと考えればいいと思います。

・いざ: さあ、いよいよだ
「さあ、でかけよう」にくらべて「いざ、出発」と「いざ」を使うと強い意思を感じるようになります。

・(生き)め: この場合は意思の助動詞「む」の已然形
 意思:生きていこうか
 「可能」ととれば「生きることができるだろうか」になります。しかし、ここは意思でしょう。

・(生きめ)やも: 反語の助詞
「~か、いや~ではない」

ということで、「いざ生きめやも」は「さあ、生きていこうか、いや死のう」という意味になります。

しかし、出典である堀辰雄の「菜穂子」の内容からいけば、「生きていこうか、生きていくまいか、いや生きていくぞ」という意味の方が合っています。大学では、「文法と解釈」を考える題材としてよく取り上げられるようです。

ちなみに、もともとのヴァレリーの詩は、
「風が立った、私たちは生きようとしなければならない」といような意味です。この意味であれば、読者が望む形で「菜穂子」の内容ともピタリ合致します。しかし、堀辰雄はそう書かなかったわけです。「なぜでしょう?」というのがポイントになるのでしょうね。

この問いには正論はあっても正解はないと思います。

参考URL:http://oshiete1.goo.ne.jp/kotaeru.php3?q=1600841
    • good
    • 9
この回答へのお礼

詳しく説明していただきありがとうございました。
とても助かりました。
この作品にとても興味があってこないだ読み始めました。
読んでいるうちにその詩の真意を見つけたらいいなと思っていますが、
文章が難しいので少しずつ進んでいます。^^

お礼日時:2006/03/03 14:58

篠原暁子(俳人)の解説です。



堀辰雄の結核発病は、19歳の時であった。特効薬もない時代、彼は病巣を抱えたまま学業をつづけ、文筆活動に入っていく。

 『風立ちぬ』は、自ら病みつつ、より病状の重い婚約者に付添って信州のサナトリウムに入った数か月の経験をふまえて、書かれたものである。

 『風立ちぬ』全章を貫くものは、あくまでも清澄なロマンである。抒情の世界である。感傷的な通俗の甘さとは異質の、日常生活に根ざした抒情なのである。

『風立ちぬ』は「序曲」から始まる。病気の予兆はあるが、まだすこやかな様子の若い女性が、熱心に絵を描く姿が映し出される。そして、まだ少女らしさの残った無心な美しさに、心ひかれる青年(私)がいた。

 何もかも始まったばかりで、「何物かが生まれて来つつあるかのよう」な希望のひとときに、不意にどこからともなく、風が立ったのである。

  風たちぬ、いざ生きめやも

不思議な美しさをもった詩句である。どこか不安な風のざわめきに、心をふるい立たせている繊細な魂、「さあ、何とか生きてみよう」と自分に言いきかせるような、また呼びかけるようなフレーズである。

「生きめやも」という文語的な表現は、元来は反語の意味をもつ。しかし、作者がフランス語の副題、ポール・ヴァレリイの原詩をつけているところから、「生きることを試みなければならない」という直訳の通り、意志的にとるのがよいだろう。

生きようとする意志と、その後に襲ってくる不安な状況を予覚した「いざ生きめやも」なのである。

当時の結核患者には、治療薬というものがないため、「大気、安静、栄養」療法が、回復への手引として示されていた。自分のもっている治癒力にすがるだけの、いつも死が間近にある病い―それだけに二人だけでともかくも生きようとする一筋の光の世界を、作者は描きたかったのである。
    • good
    • 8
この回答へのお礼

とても参考になりました。
図書館から堀辰雄に関する本を何冊も借りてきて、
いま頑張って読んでいます。^^
ご返答ありがとうございました。

お礼日時:2006/03/03 15:02

参考になりそうなページがありました。



参考URL:http://blog.livedoor.jp/up_down_go_go/archives/5 …
    • good
    • 0
この回答へのお礼

お礼が遅くなってすみませんでした。
参考になるページを教えていただきありがとうございました。

お礼日時:2006/03/03 14:49

このQ&Aに関連する人気のQ&A

お探しのQ&Aが見つからない時は、教えて!gooで質問しましょう!

このQ&Aを見た人はこんなQ&Aも見ています

関連するカテゴリからQ&Aを探す

このQ&Aを見た人が検索しているワード

このQ&Aと関連する良く見られている質問

Q堀辰雄の「風立ちぬ」について

今、大学のある講義の夏休みの課題として出されているレポートがありそれをしている最中です、最後の大詰めに今回の事を入れようと思っているのでご協力をお願い致します。

堀辰雄の「風立ちぬ」で読者に一番言いたい事は何なのでしょうか?
講義中に教授が仰ったとは思うのですが、馴染めない作品だったので頭に入れる事が出来ませんでした、よく分かりませんでした。
おそらく「風立ちぬ いざ 生きめやも」の部分だったと思うのですが、どう言う意味なのでしょうか?
大体「生きる」を意味するとは思うのですが。

*別に投げ出して質問している訳ではありません。
 自分なりに少しは解釈しています。
 皆様のご協力を本当にお願い致します。

Aベストアンサー

「生きめやも」=め→意思助動詞のむ、やも→反語の助詞
「さあ 生きようか、生きまいか」という意味ですね。

節子だけではなく私も生き続けることに不安がある。さあどうしよう? というような意味ではないかと思います。ただし、「いざ」という語感により「生きていくぞ」という意思も感じられないわけではありません。

全体とのつながりは、

・婚約当初の庭、節子「私、なんだか急に生きたくなったのね…」と言って「あなたのお陰で」と付け足す。

・サナトリウムで、私「…私がそれをこの女と供にしているからなのだ、、といふことを私は確信していられた。」

・最後、冬のK村、私は「鎮魂歌」を読みながら、こんな寂しいところにいられるのも「みんなお前のお陰だ」と考える。

以上、これらのことから、節子の生前はささえあっていた。しかし、私は節子の死後も節子の愛に支えられている。風の中で「生きめやも」と漠然とした意思は、いまやはっきりとわかったのだ。

というような感じですかね。

Q万葉集の気になる一句。

すごく曖昧、というよりもほぼ覚えていないのですが、
万葉集の一句で、

どうせくんすんだ世の中ならば舞をおどればいいじゃない

といった感じの句をわかる方おられませんか?

Aベストアンサー

「なにせうぞ くすんで 一期は夢ぞ ただ狂え」 閑吟集

じゃないですよね~?

Qこの詩なんの詩?どんな意味?

図書館にある、不要になった本を配っているコーナーで
英語の詩が載っている本をもらってきました。
そのなかで気になる詩がありました。
Beauty is but a flower
Which wrinkles will devour;
Brightness falls from the air,
Queens have died young and fair,
Dust hath clos'd Helen's eye:
I am sick, I must die.
Lord, have mercy on us!

たぶん、詩の一部だとおもうのですが、
(解説文らしきものの間にこれだけが
はさまっていました。)
最初の1行目で「えっ、これはどんな意味!?」
と気になって仕方がありません。
たぶん、作者はThomas Nashという人だと思います。
しらべてみても、翻訳がでていないようなので
相当マイナーか昔の人だと思います。
この詩はどういう意味なんでしょうか?
また、作者はThomas Nashという人で正しいんでしょうか?

ちなみに、私ががんばって訳してみると

美しいものはしわがよって
ほろびてしまうであろう花ではない
光が空気の中からおちてくる
女王たちが若く美しいまましんでしまった
塵がヘレンの目を(hath clos'd がわかりません;;)
わたしは病気になった、きっと死んでしまうだろう
殿様、(have mercy on usがこれまたわかりません;)

こんな感じです。。。
ご存知の方、どうか教えてください!!

図書館にある、不要になった本を配っているコーナーで
英語の詩が載っている本をもらってきました。
そのなかで気になる詩がありました。
Beauty is but a flower
Which wrinkles will devour;
Brightness falls from the air,
Queens have died young and fair,
Dust hath clos'd Helen's eye:
I am sick, I must die.
Lord, have mercy on us!

たぶん、詩の一部だとおもうのですが、
(解説文らしきものの間にこれだけが
はさまっていました。)
最初の1行目で「えっ、これはどんな意味!...続きを読む

Aベストアンサー

この詩は知りませんが・・・(ごめんなさい)
詩の最後にある「Lord, have mercy on us!」は
「神よ、私たちにご慈悲を!」っていう意味だと思います。
冒頭の「Beauty is but a flower
    Which wrinkles will devour」は
「美しいものはしわがよって
 ほろびてしまうであろう花ではない」というよりは、
「美とは所詮しわしわになって滅んでいく(枯れていく)花のようなものに過ぎない」という感じかな・・・と思います。(すんごい意訳ですが^^;)

「hath」は「haveの三人称単数直説法現在形」だそうです。(何だそりゃw)
どうやら古語表現のようです。
「clos'd」はなんなんだかさっぱり・・・。
「closed」が変化したものなんですかね???
あたしには予想しかできません・・・。
でもそう考えたら訳せそうですね☆

Q日本近代詩が受けたフランス詩の影響

レポート課題のテーマで、何でフランス詩が他の国の詩より日本の近代詩に影響を及ぼしたのか?と、フランス詩を受容したことによって日本近代詩はどんな完成の表現が出来るようになったか?について調べています。

いろいろなワードで検索したのですがなかなか思うようなサイトが見つかりません。
上に書いたような内容についてご存知の方、または詳しいことが載っているサイトをご存知の方は教えていただけるとうれしいです!

Aベストアンサー

回答とはいえないので悪いのですが、投稿します。
他の国よりもフランス詩が日本の近代詩により強く影響した、という言い分自体よくわかりませんが、それはやはり「内容」ではないでしょうか。つまり、何を表現したか、だと思います。それでいくと、近代詩というのは、歴史的に叙事詩から個的な抒情詩への流れがあって、要するに「近代人の自我が社会的な存在としての葛藤をどう表現するか」という課題に挑んできたわけです。この考えは、自我の近代化というバックボーンを持っています。
たしかに近代詩はフランスで花開いた感がありますし、深化したともいえそうです。しかしなぜフランスかと問われれば、それは文化的背景と言語(音楽的要素としての)の違いによる、ということになるでしょう。じっさいフランスでは詩が思想・哲学に深く影響を及ぼし、その実質的な関係もかなり密なように思えます。たとえば現役の思想家や哲学者が自著に詩人を登場させるなどです。思想を形作ることに詩が関わっている、ということです。
学問としての体系的なことは分かりませんが、やはりランボーがメルクマールだろうと思います。
なお個人的には、フランス詩を受容したことで詩を書いたのは中原中也だと思っていますので、たとえばランボーやヴェルレーヌに影響を受けた中原中也の詩、というふうにひとつのケースで考えてはどうでしょう。
苦言ですが、レポートを急ぐ余り詩の鑑賞がままならないのなら、それは悲しむべきことだとあえて申し上げます。

回答とはいえないので悪いのですが、投稿します。
他の国よりもフランス詩が日本の近代詩により強く影響した、という言い分自体よくわかりませんが、それはやはり「内容」ではないでしょうか。つまり、何を表現したか、だと思います。それでいくと、近代詩というのは、歴史的に叙事詩から個的な抒情詩への流れがあって、要するに「近代人の自我が社会的な存在としての葛藤をどう表現するか」という課題に挑んできたわけです。この考えは、自我の近代化というバックボーンを持っています。
たしかに近代詩はフラ...続きを読む

Q英詩、金魚鉢で溺れ死んだ猫を嘆いた詩の作者

英詩で、友人の飼っていた猫が金魚鉢の鉢のなかで溺れ死んだことを唄った詩があると聞きました。誰のなんという詩なのでしょうか?

Aベストアンサー

金魚鉢 溺れ 猫 詩  で検索

「金魚鉢で溺れた愛すべき猫の詩」 トマス・グレイ  がヒット

http://de.wikipedia.org/wiki/Thomas_Grayで調べたら
原題は
"Ode on the Death of a Favourite Cat,
Drowned in a Tub of Gold Fishes" ? ?

詩は
http://www.thomasgray.org/cgi-bin/display.cgi?text=odfc


このQ&Aを見た人がよく見るQ&A

人気Q&Aランキング

おすすめ情報