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 半導体などで、熱平衡状態ではフェルミレベルを、光照射などでキャリアが発生した非平衡状態の場合でも、ある微小時間、ある微小空間では平衡状態(擬平衡状態)と考え、そこで擬フェルミレベルをつかっていますよね~
 ここで疑問なのは、
フェルミレベルとは違って、なぜ擬フェルミレベルに関しては、電子と正孔に分けて考えなくてはだめなんでしょうか?
 根本的に擬フェルミレベルについて理解が足りない気がします。よろしくおねがいします

A 回答 (1件)

光照射時には、熱平衡状態よりも電子と正孔の密度が増えます。

この密度を無理やりフェルミ・ディラックの分布関数で表そうとするときには、2つの方法が考えられます。
一つは式の中の温度を実際の温度と異なる温度を使う方法です。レーザーの理論の中に出てくる、反転分布を表すために負の温度を入れるなどは、この手のやりかたの一種です。
もう一方は、温度は変えずにフェルミ準位をいじるのが、擬フェルミ準位です。熱平衡状態よりも多い電子密度を表すためには、電子の擬フェルミ準位は、当然伝導帯に近付けなければならないし、熱平衡状態よりも多い正孔密度を表すためには、正孔の擬フェルミ準位は、価電子帯に近付けなければならないので、電子と正孔の擬フェルミ準位は分かれることになります。

擬フェルミ準位は光照射時だけでなく、電流注入をしたときにも使われますし、電子と正孔の擬フェルミ準位の差が半導体レーザーの発振条件などにも関係します。
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この回答へのお礼

ありがとうございます。

擬フェルミ準位は非平衡状態のときのキャリアの分布をフェルミ・ディラック分布で表わすときに便宜上導入する量と解釈したのですが、それでよろしいでしょうか?

お礼日時:2006/04/03 10:50

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