
No.3ベストアンサー
- 回答日時:
bossambaさんご自身は、クノーの「文体練習」を原文で読まれて、俗語卑語に関してどう思われましたか?
ある人にとってフランス語の学習の目的が、実際にフランス人の日常会話に入り込んで、フランス人とのコミュニケーションをとりたいということであれば、ある程度の俗語卑語を学ぶことは、有効なことではないかと思います。
現在フランス在住ですが、こちらに来る前に日本で学習したフランス語は、正統な(と言ったらいいかな)、文法にかなった、きれいな(と言ったらいいかな)フランス語でした。こちらに来て、フランス人同士が使う言葉は、はっきり言えば、私が習ったフランス語ではありませんでした。もちろん、言いたいことは、それなりに通じますが、日本語で国語の授業でで習う言葉と日常に使う言葉との違いがあるのと同じような感じで、“話すことはできるが、おしゃべりできない”と言ったらわかりやすいかもしれません。
俗語卑語を学ぶことは、おそらくフランス語教師の間でも、ひとつの大事な問題点になっていると思います。こちらで、外国人向けにフランス語を教えているフランス人が、俗語卑語を学ぶことを目的にして、そのようなテキストを選んで授業をしているのを見学したことがありますが、生徒たちはそれなりに他では学べないことが学べて喜んでいたようですが、教師間では問題になったようです。そういった言葉は、学校で習うものではなく、社会の中、町中で習うものではないかという考え方のようでした。
フランス語を学んで、基礎がしっかり身に付いて、語彙数も増えいろいろ読みこなせるようになったら、卑語俗語も、学んでみると言うのがいいのかもしれませんね。と言うよりも、そうならざるを得なくなると思います。
読むこと、書くこと、話すこと、コミュニケーションをとること、、、いろんな面が外国語学習にはあると思います。
クノーの「文体練習」を文学として読むことは、ANo.2さんがおっしゃるように情感を知ること、さらには、文化を知ることになり、その意味でも有効かと思えます。
いずれにしても、俗語卑語を学ぶことは、学習者の語学学習の目的とレベル、教える側の意図によって、有効になるかと思います。悪影響を考えるとしたら、初心者でまだフランス語やフランスの文化がよくわかっていないのに、俗語卑語ばかりを覚えてしまったりする場合でしょうか。例えば、日本語と同じように、時と場合によって使う言葉が違うのは同じで、公の場で俗語卑語ばかりを使った会話はしないものです。
フランス語学習を続けていらっしゃるのでしたら、がんばってくださいね!
私はフランス映画を見まくった時期があって、その台詞を何べんも聞くうちに、「こりゃ違うだろ、学校で習うものなんて役にたたんだろ」との感慨を抱かざるをえなくなりました。
>>俗語卑語を学ぶことは、おそらくフランス語教師の間でも、ひとつの大事な問題点になっていると思います(中略)そういった言葉は、学校で習うものではなく、社会の中、町中で習うものではないかという考え方のようでした。
この考えおかしいですよねぇ。その根拠は何なのか、なぜそんなえり分けをするのか、実際日常で使われている言葉を教えないで、何の語学なのか、そう思わざるをえません。
で、私なりに、いちばんそういう思想的にぴったりくる作品がこれであり、または「地下鉄のザジ」(ZAZIE DANS LE METRO)でした。これはセットですね。「文体練習」の実践版です。これは是非、もっと市民権を得てほしい作品ですよね。この実際の発音表記につづりがなっているところなんて、まぁよくぞフランス文学を覚めた目で見ているし、ああ実際こんな発音になっているんだやっぱりなというような参考にもなりました。
No.2
- 回答日時:
クノーの著作を、ご質問の視点に下記の観点を追加し
クノーの苦悩を、是非ともご理解頂きたく思います。
『あ、いま、すぐに、こたえを、ていじする』
これは、escalettre と命名されている
一文字、一文字順次追加(1、2、3、4、、、)
して文章を綴る文学的縛り(制約)の一つです。
このように普段何気なく利用している表現にある種の縛りごとを加え
想像力が一層か刺激されて新たな作品が創造されるのです。
この先駆となったのが、お読みになったこの作品です。此れ以降
文学では lipogramme も生まれ、他の分野でもこの考えが浸潤です。
画家が、色探しに、色の創作に時間と情熱をかけるのと同様に
母国語や外国語で俗語卑語を学ぶことは、自身で書き話さなくても
そこからもたらされる情感を知るだけでも、重要だと管見しています。
ほんとに苦悩した作家ですよね。これは一生をかけた情熱だと感じるに足る作品です。ちょっと引いて考えてみると、これほど壮大なギャグはないだろうと思われるんですが。「内容がない」という前提を「内容がないのにスタイルがある」という結論に至る、アンチ文学の最高峰だと言わざるをえませんし、これを凌駕した作品なんてありませんよねぇ。
俗語卑語に情感を感じます。なんかかぎ分けるようになったんでしょうかね。
No.1
- 回答日時:
こんにちは。
以前フランス語を学んでいました。教授の専門が16世紀と古かったことから、けっこうな量の古い原文を読みましたが、卒業するころには表記にも慣れて読めるようになっていました。だからといって表記が古くなったりアクサンを省略したりすることはなく、“古い時代の言葉なんだ”と、初出の作品でも分かるようになりました。
外国語を学ぶときに重要なのは数多くの原語にふれることであり、それほど内容にこだわる必要はないと思います。俗語卑語ばかりを学ぶのはとても難しいですから、書いてあるものが俗語卑語だと理解できるようになれば、有効といえるのではないでしょうか。
自分も外国語を専門にしたかったのですが、今は別の仕事をしています。面白いと思う作品があれば、どんどん原語でチャレンジしてください。
がんばって。
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