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No.1ベストアンサー
- 回答日時:
原語は,英語ならばprimary marketとsecondary marketではないですか。
それでしたら,secondaryを第二次と訳すのは,日本語の専門用語としては普通じゃないですね。
primary marketは,発行市場
secondary marketは,流通市場
です。
発行市場と流通市場の簡単な説明は,下記のURLにあります。
たとえば,企業Xが資金調達のために社債を発行するとしましょう。発行した社債を,はじめて投資家に買ってもらい,企業Xがキャッシュを手に入れるのが,発行市場(primary market)です。
しかし,経済情勢の変化や企業Xの信用リスクの変化などによって,この社債を買った人が,今後も持ち続けることを不安視し,もう手放したいと思うかもしれない。そのとき,この社債を次に欲しい人に転売する市場を,流通市場(secondary market)といいます。
文脈に即していえば,以下のようになるでしょうか。
バブル崩壊後の日本の銀行は,それまでの甘い見通しが崩れて,返済が危うくなってきた不良債権を多く抱えていました。貸付先の信用リスクがきわめて高くなっていたわけです。
このことは,社債で言えば,発行した企業の破綻の可能性が高くなり,額面どおり償還されるか危ぶまれる債券(junk bond)を,それなりに持っていたともいえます。簡単な例は,破綻したマイカルの社債でしょう。
もし,そうしたjunk bondのようなリスクの高い債権を銀行が第三者に転売できれば,それまでの損失を確定して切り離すことができますから,銀行の収益性は徐々に回復し,健全な案件に融資を拡充させることができたでしょう。
ところで,junk bondでも,大幅にディスカウントするのなら,欲しいという投資家は広く薄く存在するかもしれない。実際,現在の米国では,GMの社債なんて,額面より大幅に割り引かれているものの,買手がいて,ちゃんと取引されています。GMが破綻しない方に賭けるような,大穴を狙う(底値で拾おうという)投資家は,それなりにいるのです。しかし,当時の日本では,そういうjunk bondを転売できる市場が十分に機能していなかった。
そこで,銀行が手放したいハイリスクな資産を,速やかに切り離すことができなかった。このことで,銀行の収益性は長らく低迷し,利益が出ないものだから,健全な貸出案件も必要以上に手控えざるをえなかった。それが,経済活動全体を長らく沈滞化させる一因となったということです。
なお,当時の日本でも,債券の流通市場が「存在しない」というのは言い過ぎで,社債の店頭取引(取引所ではなく証券会社の「店頭」で売買をつなぐ取引)は行われていました。ですから,全く売れなかったわけではなく,転売先を見つけるのに長い時間と手間がかかったという方が正確です。
参考URL:http://www.findai.com/yogo/0085.htm
この回答への補足
大変わかりやすいご説明ありがとう御座いました。
金融業界の奥深さが分かった気がします。
ご案内があった内容を参考にさせていただき、さらに勉強していきたいと思います。
重ねてありがとう御座いました。
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