
No.3ベストアンサー
- 回答日時:
ずっと「チョウエイ」だと思っていたのですが、少し調べてみると
新潮社の日本文学辞典では「ちょうえい」とルビが振ってあった。
国会図書館の蔵書目録を検索すると、(読み方が分らない書名を調べるのに便利です)読みは「とりかげ」であった。
因に国会図書館には「鳥影」という題名の本が15冊あり、そのうち7冊が「ちょうえい」で8冊が「とりかげ」であった。
このように情報源により異るので、それらの根拠を知りたいところですが、よくわかりません。
取り敢えず現物を見ようと手許にある大正時代に出た新潮社の啄木全集(書籍としては最初に発光された鳥影)を見てみると、表題はもちろん解説などにもルビが振ってなくて読み方は判明しなかった。
ただ、この全集には他の小説の原稿の写真があったが、それを見ると啄木の原稿は本文は全て自分自身で総ルビを振っていますが、表題にはルビを付けていません。
おそらく、鳥影も表題にはルビを振っていないために、啄木自身が考えていた読み方が分らなくて諸説あるのではないでしょうか。
「雲は天才である」の主人公の姓「新田」は最初は「にった」と読まれていましたが、啄木の自筆原稿に「あらた」とルビが振ってあったのが発見された。ということもありましたので、根拠がはっきりしないと読み方が特定できません。
この回答への補足
いくつかの手だてを講じて、お調べ下さり、ありがとうございました。
国会図書館でも、「とりかげ」であったり「ちょうえい」であったり、これは、啄木ご本人に聞くしか方法がないようです。
私は、「ちょうえい」という日本語はないので、「とりかげ」が正しいように思います。初出に当たって、ルビがなければ、勝手に「とりかげ」だと思いこむしかありません。
お世話になりました。
No.2
- 回答日時:
一握の砂の中に、
港町
とろろと鳴きて輪を描く鳶(とび)を圧(あつ)せる
潮(しほ)ぐもりかな
小春日(こはるび)の曇硝子(くもりガラス)にうつりたる
鳥影(とりかげ)を見て
すずろに思ふ
ひとならび泳げるごとき
家家(いへいへ)の高低(たかひく)の軒(のき)に
冬の日の舞ふ
という文章があるようです。
このページのずっと下の方にあります。
参考URL:http://www.aozora.gr.jp/cards/000153/files/816_1 …
「一握の砂」の中に、鳥影(とりかげ)を見て とあるのですか。
そこまで調べませんでした。「とりかげ」という言葉を啄木は使っているとすると、小説の題名も「とりかげ」のほうがたしかのように思います。
大いに参考になりました。ありがとうございました。
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