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PCRにおいてDNAの増幅に与えるDNA濃度、サイクル数の影響とはどのようなことですか?また、PCRでサイクル数が多くなるとDNA濃度に依存しないで飽和状態を見ることのできる原因とはどのようなことをいっているのですか?
PCRの本も少なく、理解できな点があります。ネットでもなかなかうまく検索できません。詳しい方がいらっしゃればよろしくお願いします。

A 回答 (2件)

 前後の文脈がわからないので、正確には答えられませんが、最後の質問から推察するに定量的PCRに関する質問と理解しました。

その理解の下で回答します。
 PCRは、理論的には1サイクルごとに2倍ずつ増えていきます(指数関数的増幅)。よって、横軸にサイクル数、縦軸にPCR産物の量(指数)を取ると、あるサイクル数から直線的に増幅します。これがPCRにおけるDNAの増幅に与えるサイクル数の影響だと思います(PCR産物は「2のサイクル数乗で増える」)。定量的PCRでは、この指数関数的な増幅が起きるサイクル数(Ct値と呼ぶ)から、元のサンプル量を予測・定量します。このサイクル数が小さいほど、DNA量が多い。

 ここで具体例で考えます。目的の遺伝子XのcDNA量が異なる3種類サンプルがあるとします。
 サンプルAは10個、サンプルBは100個、サンプルCは1000個。
 これらのサンプルをPCRすると、DNA濃度の高いのサンプルCから指数関数的な増幅が見られます。さらにサイクル数を増やすと、サンプルBも増えます。さらにサイクル数を増やすとサンプルAも増えます。このようにDNAの濃度が高い方が少ないサイクル数でDNAが増幅します。これがDNAの増幅に与えるDNA濃度の影響です。
 
 しかし、サイクル数が増えていくと、反応が飽和して、それ以上PCR産物が増えなくなります。まず、サンプルCが飽和して、次にサンプルBが飽和し、最後にサンプルAが飽和します。よって、すべてが飽和してしまうと、最初のDNA濃度は各サンプルで違うにも関わらず、どのサンプルのPCR産物の量も同じになってしまいます。よって、正確に定量出来なくなってしまいます。これが「PCRでサイクル数が多くなるとDNA濃度に依存しないで飽和状態」です。この原因は、PCR反応が繰り返されるにつれて、基質であるプライマーやdNTPが不足すること、酵素の失活、副産物のピロりん酸による反応の阻害などが考えられます。
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この回答へのお礼

分かりやすい説明ありがとうございました。
とても参考になりました。無事に理解することができました。

お礼日時:2006/11/29 04:26

>PCRの本も少なく、


1冊あれば十分だと思いますが、何を見ているのですか?

>DNA濃度
増幅の立ち上がりが変化します。

>サイクル数
PCRの利点そのものです。

>飽和状態
サイクル数が多くなると、増幅産物が増えるため、
プライマーとではなく、増幅産物同士がアニールします。
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この回答へのお礼

>1冊あれば十分だと思いますが、何を見ているのですか?
PCR法の手順の本しか見つけることができなかったということです。
ありがとうございました。

お礼日時:2006/11/29 04:25

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