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動物番組等では(ライオンなど)、メスをめぐって争うオスの姿がよくみられますが、逆をみることは全くありません。動物もたくさんの種類があるので、オスをめぐってメスが争うということもありうると思うのですが、ほ乳類、は虫類、鳥、魚などの動物の中で、そういった争いを知っている方がいたら教えてください。それと、そういった場面をテレビが取り上げないのは、そういうのがほとんどないからなのか、それとも子供に見せるのによろしくないからなのでしょうか?

A 回答 (3件)

一般的に、雌の方が繁殖コストが高いので、交尾相手を選り好みし、良い雄を選んで交尾します(雌が選択権をもつ)。


繁殖コストが高いというのは、一つは卵のほうが精子より作るのにコストがかかり、数が限られていること、また、種によっては妊娠、孵卵、授乳、子育てなどのコストが雌に多くかかるなどによります。良い雄は、指標となる外見であったり、配偶行動のうまさであったり、雄同士の戦いで勝ちのこることで判断されます。

しかし、配偶子がコストの低い精子とはいえ、子育てのコストが雌に比べて雄の方が過重な場合、逆に雄が雌を選り好みする場合があります(雄が選択権をもつ)。ただし、このような種でも雌同士が実力行使して雄を争うものはごく少数派です。

長谷川真理子著「雄と雌 性の不思議」(講談社現代新書)によるとそういう例は
魚類ではヨウジウオ、クロホシイシモチ

鳥類では
アカエリヒレアシシギ
アメリカレンカク
ナンベイタマシギ
チドリ

などに見られるそうです。
また、早川 いくを「へんな生き物」(続編だったかも)にはナンベイレンカクが紹介されています。雌が多数の雄を囲った縄張りをもち、それぞれの雄は沼に浮いた蓮の葉一枚の上で、その雌の卵をかえします。他の雌はそういう雄から卵を取り上げて、自分と交配した卵をかえらせようとするそうです。そんな雌同士が遭遇したら、戦いがおこるでしょう。
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魚類ではヨウジウオ類・テングカワハギなどで見られます。


各ケースを紹介する前に、用語を簡単に説明します
適応度 受精卵×成熟するまでの生存率
実際に子の生存率を追跡することは不可能なので、生存率に差がないと仮定し、受精卵数または孵化仔魚数を指標にして比較することになり、繁殖成功ともよばれます。
個体が一生の間に残す子孫の数を生涯繁殖成功とよび、雄と雌は自分の生涯繁殖成功を最大にしようとし、互いの利害が対立することがあります。
・ヨウジウオ類
ヨウジウオ類は雄が受精卵を腹部で孵化するまで保護し、雄が1回で保護できる受精卵は雌1個体分なので、雄の繁殖成功は相手の雌が持っている卵の数で決まります。
ヨウジウオの一種 Nerophis ophidion の雄は体が大きく腹部の皮ひだが大きい雌を配偶者に選択し、雌のみを水槽で複数飼育した実験では、優位な雌だけが皮ひだを伸長させ、他の雌は皮ひだを伸長しませんでした。
これは、優位雌が劣位雌を抑制した結果と考えられています。
・テングカワハギ
テングカワハギはサンゴのポリプを専食している小型のカワハギです。
一夫一妻の配偶システムで、摂食なわばりをもち、ほとんどの時間をペアで行動しています。
この他に、摂食なわばりの持たず複数のペアの摂食なわばりを放浪している小型の雌(おそらく、単独ではなわばりを維持できない)が存在します(以下、放浪雌)。
ペアはなわばりに他のペアが侵入すると、同性間で攻撃し合い、このような攻撃は繁殖期には非繁殖期より高頻度で起きます。
この繁殖期の厳密ななわばり形成には、餌資源防衛と両性による配偶者防衛(相互配偶者防衛)が関係し、ペアから雄を除去すると雌の摂食頻度が減少することから、ペアで共同なわばりをもつ利益は雌のほうが大きいことがわかります。
では、テングカワハギがいつも一夫一妻の配偶システムであるかといえば、雄がハレムを形成することがあります。
ハレムの形成には以下の2通りがあります。
A)放浪雌がなわばりに侵入し、雄が配偶者として受け入れる。
B)あるペア雄が消失した場合、、隣接したペア雄がもともとのペア雌のなわばりと配偶者を失った単独雌のなわばりを囲むように、自分のなわばりを拡大する。
Aの場合は、摂食なわばりが分割され、もともとの雌の餌資源が減少することになります。
Bの場合は、もともとの雌の餌資源が減少しませんが、ペアでいられる時間が短くなるので、摂食頻度が減少してしまいます。
この結果、雌が一夫多妻で繁殖することによって、繁殖成功の低下という大きなコストを被ることなる一方、雄は2尾の雌と配偶関係をもつことで、繁殖成功を増大させることになります。
こんように、雄にとってはハレム型一夫多妻が最適な配偶システムであるのに対し、雌にとっては一夫一妻が最適な配偶システムとなり、配偶システムをめぐって雌雄で利害が対立することになります。
最初の述べた相互配偶者防衛が起きる理由は、このハレム形成をめぐる雌雄の利害の対立にあり、雌はハレム形成を阻止するために、他の雌に対して激しく攻撃します。
一方、雄は優位雌に劣位雌が追い出されると、自分の繁殖成功が減少してしまうために、ハレム内で雌間の干渉が起きると、即座にそれぞれの雌を攻撃し、雌間の争いを食い止めます。
一見仲むつまじいペアにように見えるテングカワハギですが、配偶システムをめぐって、互いにしたたかな思惑があるんですよ。
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ライオンは雄にたてがみがあり、小鳥ではオオルリなどという鳥は雄が美しく、また囀ります。

雄は雌に選んでもらおうとしているわけで、雌を巡って(物理的にか、違う形でかはともかく)争っています。

これに対し、たとえば、鳥のタマシギは、雌がより美しく、雄を引き寄せる声を出します。こういった鳥では雌が雄を巡って争っているという状況が生じます。タマシギは、テレビ等でも比較的よく取り上げられ、教育上良くない、というような配慮がされているようすはありません。
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