No.6ベストアンサー
- 回答日時:
直線を公理的に定義する方法はヒルベルトがやりましたが、視覚的な直線を定義することは難しいですね。
ところで、視覚的な「直線」に定義はありましたっけ?学校では、「直線と実数が1対1に対応する」というふうに教わってきました。そして、「直線と実数が1対1に対応する」ということを鵜呑みにしてきました。実際、日常生活で経験する「直線」は有理数の数直線でも不都合は感じませんし、古代の人たちは、そのように信じていました。だから、直線を有理数の数直線だと定義しても良いのです。しかし、これだと、直角二等辺三角形の斜辺の長さ、√2が表現できません。そこで、直線には無理数も入っているんだと、解釈され、実数の数直線によって、直線を定義するようになりました。実数には、隙間がないと言われていますので、直線の定義の変遷ははここでひとまず、落ち着いたということでしょう。しかし、近頃、無限小なる「超実数」なるものを持ち出した人もいます。超準解析ですね。そうなると、また、超実数直線を直線と定義し直しをする必要がでてきますね。
ともかく、視覚的な対象である直線を数学的に定義するには、数直線(整数直線、有理数直線、実数直線、超実数直線、・・・)で定義するするしかないのです。数直線で直線を定義しているのだから、「直線と実数が1対1に対応する」のは、当たり前ですよね。・・・というか、トートロジーですよね。
この回答への補足
ありがとうございます。
直線を幾何的なもの、実数を代数(解析)的なものとみなすとおもしろいですね。
たとえば、直線を幾何的なもの、つまり、平面上にあるまっすぐなものとみなせば、その意味での直線はたくさんあることがイメージできるし。異なる2つの直線から、角度の概念が芽生えるし。
1直線とその上にない1点があり、1点を通り、交わらない直線がいくつ存在するか考えることで、非ユークリッド幾何が芽生えるし。
普通のユークリッド幾何では、直線の左右はつながっていないですが、
それをつながっていると考えることで、射影幾何が芽生えるし。
たとえば、実数を代数的なもの、つまり、自然数から整数・有理数を経由して構成されたものとみなせば、その意味での実数は一意的。
でも、ちょっと構成を変えたり、拡張したりすれば、複素数、無限小、p進数が芽生えるし。
では、実数が先か、直線が先か。
どちらを先に考えるべきか。
これは、まさに、タマゴが先かニワトリが先かと同じことかもしれません。
あと、気になるのがピタゴラスのあの式の事です。
直角三角形⇔a^2+b^2=c^2
これを「先」を考えるのが現代では主流で、たとえばR^2の2点の距離はこれをもとに定義されると思います。
ただ、これを「後」と考える方法もありと思います。
つまり、
直角三角形⇔a^2+b^2=c^2
というピタゴラスの定理の証明。
しかし、図を用いたあやしげな証明は見たことがあっても、厳密な証明は見たことがありません。
このことは、今考え中です。
No.7
- 回答日時:
直線=実数は勿論のこと
より一般的に
平面=複素数
をも範疇に含んだ
εδ論法というものがあります。
詳しくはコチラ↓
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A4%E3%83%97% …
No.5
- 回答日時:
>しかし、公理・厳密的に考えると、それは証明できるものと思います。
できないですよ.
なぜって「直線って何?」となります.
厳密に考えるときには
公理があって,定義があって,
それらにしたがって性質(定理)をひっぱりだすんですから.
したがって,
「直線上のそれぞれの点と、実数の要素が一対一に対応できる」
という定理を示そうと思ったら,
・直線とはなにか?
・直線上の点とはなにか?
が明確になっていないといけません.
そもそも明確になってますか?
今の数学はこのあたりはある意味ではずるくて,
「直線」なんていう具体的なものはスルーしてますね.
理論を展開する上で人間の幾何学的な直観に訴える
「絵」を使って類推は行いますが,
慎重に証明を追うと,実は「絵」に依存していないわけです.
#もちろん「教育的な配慮」がなされているような場合は
#別ですが,純粋な理論の構築ではそうなってます.
このあたりはヒルベルトの「幾何学の基礎」
(日本語訳も出版されてます)なんかで
明言されてますが,(ユークリッド幾何では)
点とか直線とか平面とかは「無定義述語」であって
べつに「椅子」とか「机」という名前でも構わないですが,
イメージしにくいから「点」「直線」「平面」とかいう
言葉を使うわけです.
まあ,ずるっこくやるなら,直線を
「直線とは,実数係数の一次元のアファイン空間である」
なんて定義すると,所望の定理は自明になります.
もっとずるく立ち回ろうとすれば
「直線とは実数のことである」
としてしまいます.
さらに
「われわれが望む各種性質を変えないような
写像によって同型にうつるものは同一視する」
という考え方で「直線」と呼べるものを増やすわけです.
これはいわゆる「クラインのエルランゲンプログラム」の考え方で
前述の「幾何学の基礎」の日本語訳と
エルランゲンプログラムの日本語訳は合本されて発売されてます.
少なくとも大学の数学科の図書室にはかならずあるでしょう.
図書館でもそれなりに大きなところなら探して取り寄せることも
できるかもしれません.
#国立国会図書館までいけば絶対にありますが,
#いろいろ制約があります。。。
この回答への補足
ありがとうございます。
あらゆる物事には、二方向からの考え方があると感じます。
1+1=2
とは何かと聞かれたとします。生成的と天下り的な回答があると思います。
生成的な回答では、stomachman氏のように、0をφと定義し、1や2を
s(n) = {n}∪nにより定義し、+を3変数関数とかカウンターとかいうもので定義し、1+1=2とは証明するものであると思います。
天下り的な回答では、たとえば、環が与えられて、1や2とは単なるその要素であり、+とは単なるその演算で、1+1=2とは定義なので証明できないと思います。
実数
とは何かと聞かれたとします。生成的と天下り的な回答があると思います。
生成的な回答では、ペアノの公理により自然数を、組と+演算により整数を、組と×演算により有理数を、数列と絶対値により実数と構成されたものと思います。
天下り的な回答では、たとえば、完備順序体でアルキメデス的なものと思います。
そして、生成的な実数は、天下り的な実数の公理を満たし、天下り的な実数は同型を除いて一意的であることが証明できると思います。
直線
とは何かと聞かれたとします。生成的と天下り的な回答があると思います。
生成的な回答では、実数と同じように、点というものをもとに構成されたものと思います。
天下り的な回答では、それはやはり、ユークリッド幾何(ヒルベルト、幾何学基礎論)が元になると思います。つまり、平面とか直線とか点とかいう要素が最初から無定義語として存在し、それらにさまざまな関係がある。異なる2点を通る直線はただ1つ存在するとか。異なる2点の間には別の点が存在するとか。
直線=実数
とは何かと聞かれたとします。生成的と天下り的な回答があると思います。
天下り的な回答では、それは定義と思います。
生成的な回答では、ユークリッド幾何での直線が、完備順序体でアルキメデス的なものであると証明することだ思います。(でも、現代ではユークリッド幾何は主流で無いから、そのハッキリとした公理を知っている人は少ないと思います。)
でも、生成的と天下り的は、見方を変えれば逆転しますね。
まさに、タマゴがあるからニワトリが育つのか?
ニワトリがあるからタマゴが生まれるのか?
あと、気になるのがピタゴラスのあの式の事です。
直角三角形⇔a^2+b^2=c^2
これにも生成的な回答と天下り的な回答があるとすれば、
まず天下り的な回答では、それは「ピタゴラスの公理」となり証明できないものです。
生成的な回答では、「ピタゴラスの定理」は他の公理から証明できるものであって欲しいですが、
図を用いたあやしげな証明は見たことがあっても、厳密な証明は見たことがありません。
このことは、今考え中です。
No.4
- 回答日時:
日本語の一はアラビア文字数字と異なり横書きの一です。
だから一+一を続ければ直線になるでしょう。一の大きさはいくらでも小さくできるし、+という意味は結合でしかないので連続性を定義しておけば問題ないでしょう。
ということで、一一一一・・・・は直線だよね。そこで各一に適当な符号を与えればいいんでしょう。符号は実数でも自然数でもなんでもいいような。
以上冗談だけど、つっかえたら全部白紙にして作り直したほうがいい案がでるかもですね。
No.2
- 回答日時:
これが「直線上の全ての点」>「全て有理数の集合」なら比較的簡単に
証明することが出来るんですけどね。
要は、直線は連続体ですから、実数の集合も連続体であることが証明
出来ないとどうしようもないんです(仮に実数の集合が連続体でない
とするならば、直線は途切れてしまう)。また仮に連続体であることが
証明されても、その「濃度」の問題もありますし・・・。
連続体の証明は必ず微積分が付きまといますので、実数の集合と直線
の関係を証明する方法は、一筋縄じゃ行きません。高校の数IIIレベル
では無理で、大学数学のレベルが必要だと思いますよ。
ありがとうございます。
ふつう、実数の定義の前に、自然数の定義をしますが、その前に、公理的集合論があります。そして、
0 := {}
1 := suc(0) = {0} = {{}}
2 := suc(1) = {0, 1} = {0, {0}} = { {}, {{}} }
3 := suc(2) = {0, 1, 2} = {0, {0}, {0, {0}}} = { {}, {{}}, { {}, {{}} } }
などと定義され、演算の公理的に定義されます。
いってみれば、記号とルールをもとにした、形式的作業といえます。
直線とは、ユークリッド幾何での記号だと思いますが、それらしき公理系はみたことがありますが、「記号の操作」とか「公理的集合論での扱い」は見たことがありません。
たとえば「任意の異なる2点を結ぶ直線が存在する」という公理を記号で表したものはみたことがありません。
つまり僕が思うには、公理的集合論が万能という立場とすると、
1+1=2
は定義できるが、
「直線」
とは「考えない」または「実数と同じ扱い」、つまり、
「直線=実数は証明できない」
と思うのですが。
それともやはり証明できるのでしょうか?
No.1
- 回答日時:
ありがとうございます。
でも、デデキントの切断は、有理数から実数を構成する際に使われるものであって、「直線」とはなんの関係もない気がするのですが。
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