JL/AZ共同運航便のマイレージの上手なつけかた

来週、HIS格安ツアーにてイタリアに行く予定です。
往路/AZ7789でローマ直行、復路/AZ1693、AZ786にてフィレンツェ～ミラノ経由で
東京に戻ります。もともとJALのマイレージ加入しておりましたが
共同運航便はつかないと聞いていたので、NWにも加入しました。

念のため、NWに電話確認したところ、
往路はJLとの共同運航便にてマイレージはつかないと返答がありました。
便名がAZならNWにつくのかなぁと思ってたので
往路の分なんとかしたいのですが、無駄にならないよい方法を
教えてください。

No.2 ベストアンサー 回答者： Umada 回答日時： 2007/07/06 23:37

　JALが運航するアリタリアとのコードシェア便に、アリタリア便名の航空券で搭乗する場合のマイルですが、大韓航空の"Skypass"への加算が最善と考えます。

アリタリアのマイレージプログラム"Club MilleMiglia"でも加算可能ですが、約一年後にマイルが失効する可能性が高くお勧めはしにくいです。

　コードシェア便におけるマイルの加算関係は複雑です。特に、マイレージプログラム上の提携がない航空会社同士のコードシェア便は加算できるプログラムが極端に限定されるため、なるべくなら避けたいところです。
　A航空の機材・乗員で運航するB航空とのコードシェア便を、B航空便名の航空券で搭乗した場合のマイル加算については一般論として以下のことが申し上げられます。
(1)B航空のマイレージプログラムへには加算できることが多い(補記の例1-3、例外1,2)。
(2)A航空のマイレージプログラムへは、AとBの間でマイレージプログラム上の提携があれば加算可能(例4)。
(3)第三者たるC航空のマイレージプログラムへは、A/B/Cの三者が同一の航空提携グループに加盟していれば可能(例5)。A-Cのみ、B-Cのみの個別提携に留まる場合は加算不能のことが多い(後述)。

　ご質問の往路ですとJALがA航空、アリタリアがB航空に当たります。まず(1)、すなわちアリタリアの"Club MilleMiglia"への加算ですがこれは可能です。Club MilleMigliaの規約[1]の3.14項には「アリタリアまたはスカイチーム加盟航空会社と、第三者(スカイチーム加盟以外の航空会社)とのコードシェア便を利用した場合、航空券上の便名がエールフランス/アエロメヒコ/アリタリア/デルタ/大韓航空/CSAチェコ航空(*1)であれば加算可」と規定されています。よって運航会社がJALであっても航空券上の便名がアリタリアなら、Club MilleMigliaに加算可です。
　JALマイレージバンクへの加算は(2)に該当しますが、JALとアリタリアの間にはマイレージプログラム上の提携がなく、残念ながら加算はできません。
　(3)の提携他社への加算はどうでしょうか。例えば既にお調べになったノースウエスト"WorldPerks"への加算がこれに該当します。WorldPerksは「アリタリア航空の運航による、スカイチーム加盟航空会社の便名がついたフライトでマイルをご獲得いただけます。」と規定していますので、便名がアリタリアでもJALの機材・乗員で運航する便では加算できないことになります。
　他のスカイチーム加盟航空会社のプログラムでも、コンチネンタルの"OnePass"、エールフランスとKLMの"Flying Blue"、デルタ航空の"SkyMiles"など軒並み「航空券の便名がスカイチーム加盟会社でも、運航がスカイチーム非加盟会社のコードシェア便は加算対象外」となっています(*2)。このほかカンタス航空の"Qantas Frequent Flyer"への加算については脚注*3をご覧下さい。

　ところがスカイチーム加盟会社でも大韓航空"Skypass"だけは規程が異なります。同社のページ[2]には
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- 共同運航便をご搭乗いただいた場合にも、大韓航空及び提携航空会社の便名で発券された航空券をご利用いただく場合にのみマイレージが加算されます。
- ノースウエスト航空、コンチネンタル航空、KLMオランダ航空、アエロフロート・ロシア航空の共同運航便のうち、SKY TEAM加盟社ではない航空会社が運航する場合には、マイレージが加算されません。上記の規定はデルター航空、エールフランス航空、アエロメヒコ航空の場合にも 2006年4月1日から追加適用になります。
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との記述があり、アリタリア便名の航空券であれば運航会社がスカイチーム加盟会社以外でも加算対象になると読み取れます。実際に大韓航空に確認したところ「JALが運航するアリタリアとのコードシェア便の場合、アリタリア便名の航空券なら加算対象」とのことでした(*4)。

　というわけで候補としてClub MilleMigliaとSkypassが残りますが、この二者の比較であればお勧めは迷うことなくSkypassです。
　Skypassでは獲得したマイルは無期限有効で、とりあえずで貯める受け皿としては使いやすくできています。日本からの路線も多く日本語で提供される情報の量も豊富ですから、貯めるのもClub MilleMigliaよりずっと容易です。Skypassは特典航空券交換に必要なマイル数が割高(特に日韓線)なのが短所ですが、それを除けば悪くない選択だと思います。
　一方のClub MilleMigliaの最大の問題はマイルの有効期限です。かつてClub MilleMigliaはマイルの有効期限を「無期限」としていたのですが、今年になって突然、有効期限の短縮を宣言しました[3]。それによるとアリタリアは2007年12月にマイレージプログラムの切り替えを行う予定で、2007年12月までに旧Club MilleMigliaで貯めたマイルは、ある条件を満たさないと新Club MilleMigliaに持ち越せません。その条件とは「2008年1月から6月の間に、アリタリア航空を2フライト以上利用すること」で、日本在住ではかなり厳しい内容です。この条件を満たせない場合、旧Club MilleMigliaの口座のマイルは2008年7月1日に失効します。「プログラムの切り替え」とぼかしてはいますが、経営が危機的状況にあるアリタリアが、一種の債務であるマイルの棒引きを図ったというのが本質でしょう。
　いずれにしてもClub MilleMigliaはお勧めできず、Club MilleMigliaが選択肢になるとしたら、Skypassで脚注*4の加算対象外の予約クラスに該当する場合だけでしょう。

　なお申し上げるまでもなく、復路の「アリタリア運航、アリタリア便名の航空券」はClub MilleMigliaにも任意の提携マイレージプログラムにも加算できます。Skypassで貯めても構いませんし、WorldPerksやOnePass、あるいはFlying Blueで貯めるのもお好み次第です。

【まとめ】
(1)同じ航空提携グループに属さない航空会社間でのコードシェア便は注意が必要です。マイル加算できるプログラムが極端に限定されるからです。
(2)今回のご搭乗(JAL運航のアリタリアとのコードシェア、アリタリア便名航空券)でマイルを加算できるプログラムには、アリタリア航空の"Club MilleMiglia"と、例外的存在ですが大韓航空の"Skypass"があります。
(3)スカイチーム加盟会社のプログラムでも、"WorldPerks", "OnePass", "Flying Blue", "SkyMiles"などでは貯められません。
(4)Club MilleMigliaとSkypassとの選択ですが、これは圧倒的にSkypassに軍配が上がります。Skypassのマイルの有効期限は無期限ですし、日本語の情報も豊富に提供されていて使い易いプログラムといえます。これに対しClub MilleMigliaは2007年12月に旧プログラムから新プログラムへの切り替えを予定しており、新プログラムへの移行条件を満たせずにマイルが失効する可能性が高いからです。
(5)Skypassを選んだ際の残る懸念は航空券の種別が加算対象外の予約クラスに該当してしまうことです。どうしても無駄にしたくないならば、予めClub MilleMigliaにも入会しておくことを勧めます。入会さえしておけば後からClub MilleMigliaに事後加算することは(一応)可能です。

参考ページ
[1] http://www.alitalia.co.jp/page/millemiglia_milea …
[2] http://www.koreanair.com/local/jp/ld/jpn/sp/em/j …
[3] http://www.alitalia.co.jp/page/millemiglia_milea …

補記 コードシェア便における加算の例
例1: JAL運航の成田-パリ線ビジネスクラスを、エールフランス便名で搭乗しJALマイレージバンクに加算→加算可能で、加算マイル数は「(発券側の)エールフランスに乗ったもの」として計算。(エールフランスとJALはマイレージプログラム上で個別に提携)
例2: マレーシア航空運航の成田-クアラルンプール線を、ANA便名で搭乗しANAマイレージクラブに加算→加算可能。以前は発券側のANA便扱いで計算していたが、現在は運航側のマレーシア航空便扱いで計算。(マレーシア航空とANAはマイレージプログラム上で提携)
例3: EVA航空運航の成田-台北線を、ANAグループのエアーニッポン便名で搭乗しANAマイレージクラブに加算→加算可能で、加算マイル数は発券側のエアーニッポンに搭乗したものとして計算。同じ便でもEVA便名の航空券の場合はANAマイレージクラブへの加算は不可。(この時点ではエアーニッポンとEVAの間にマイレージプログラムでの提携はなし)
ただし2007年7月よりEVAがANAマイレージクラブと新たに提携を開始し、(1)エアーニッポン便名の航空券でもEVAに搭乗したとして加算　(2)EVA便名の航空券でもANAマイレージクラブに加算可能　と変更されている。
例4: エールフランス運航(JALとコードシェア)の成田-パリ線ビジネスクラスを、エールフランス便名で搭乗しJALマイレージバンクに加算→加算可能で、加算マイル数は当然ながら「エールフランスに乗ったもの」として計算。(エールフランスとJALはマイレージプログラム上で個別に提携)
例5: エールフランス運航のプラハ-パリ線をチェコ航空便名で搭乗し、デルタ航空の"SkyMiles"に加算→加算可能で、加算マイル数は「(便名側の)チェコ航空に乗ったもの」として計算。(三社とも「スカイチーム」に加盟)
例外1: アシアナ航空がスターアライアンスに加入する前、「アシアナ運航・ANA便名」の航空券はANAマイレージクラブの加算対象外になっていました。(現在は加算対象)
例外2: JAL運航・タイ国際航空便名の航空券は現在、タイ国際航空の"Royal Orchid Plus"の加算対象外になっています。

*1 スカイチーム加盟会社のうちKLM、コンチネンタル、ノースウエスト、アエロフロートが漏れていますが単なる更新遅れと思われます。本国のイタリア語サイトにはKLM、コンチネンタル、ノースウエストまで入っています。(加入が比較的最近のアエロフロートは本国サイトでも漏れています)
*2 アエロフロートの"Aeroflot Bonus"、CSAチェコ航空の"OK Plus"、アエロメヒコの"Premier"については未調査です。
*3 カンタス航空は航空提携グループ「ワンワールド」に属しますが、スカイチーム加盟のアリタリアと個別に提携を結んでいて相互にマイルの加算が可能です。そしてJALもワンワールド加盟会社ですから、カンタス航空の"Qantas Frequent Flyer"なら貯められるような気もします。しかし調べてみましたら「カンタス運航+アリタリア便名コードシェアの場合のみ加算」とありましたので、残念ながらJALとのコードシェア便は加算対象外ということになります。
*4 この場合であっても予約クラス(*5)がA,L,N,O,Q,R,T,U,W,X,Zであると加算対象外です[2]。
*5 同じ搭乗クラス(エコノミー/ビジネス/ファースト)内にもさらに販売管理上の細かい区分があり、この区分のことを「予約クラス」「ブッキングコード」「運賃クラス」などと呼んでいます。予約クラスは通常、アルファベット1文字で表されます。航空券は種別によりどれかの予約クラスに割り振られています。予約クラスには高低の序列があり、予約の入りやすさ/アップグレードの可否/マイルの加算率/航空券の値段などに差異があります。ご利用予定の航空券の予約クラスが何であるかは、販売の旅行代理店に問い合わせ下さい。

参考URL：http://www.koreanair.com/local/jp/ld/jpn/sp/em/j …

この回答へのお礼

素晴らしく丁寧かつ解かりやすい回答を頂き有難うございます。
また、大韓航空のスカイパスについては、全く知識がなかったのと
このような問題に対し、どこのサイトやQ&Aにもそのような回答はなかったので驚きました。当方がマイレージに疎いことを察していただき
当てはめ形式にお答えくださるなど、とても親切にしていただき感謝いたします。早速スカイパスには登録をしたので、自分でも確認を試みたいと思います。

お礼日時：2007/07/09 00:20

No.1 回答者： miletraveller 回答日時： 2007/07/04 20:50

こんばんは。

確かにこのままだと往路はJMB、WPどちらにもつきませんね。
アライアンスが異なるコードシェア便ではありがちな話です。

AZに入会してそこにつけるしかなさそうです。（すくなくとも往路は）
ただ、AZでは…。ちょっと使い勝手悪そうですね。

こういうこともあるので、私は常に利用便確定を前提に旅程を組みます。
長距離のマイルは数万円程度の旅費の差できかないくらいの価値がありますから。

この回答へのお礼

回答ありがとうございます。
やはりAZしか方法はないようなのですね・・・。
おっしゃるようにAZは付けたところで、
私の利用価値としては無いに等しいかんじです。

もともと「アリタリア航空でいく」プランだったのですが
私の希望で直行便にわざわざ変えたので
それが共同運航になったわけです。
たった６日しか休めないため時間を節約したのですが
ここは時は金なりとあきらめるべきですかね・・・・。

普段はアメリカしかいかないので
奮発、初ヨーロッパにして失敗しました。

ワンパスがキャンペーンなのでそちらには入り
（ＷＰもアリタリア対策に加入したのでまだ何もなしなのです）
悔しさをしのごうかと思ってます。

お礼日時：2007/07/04 21:39