No.2ベストアンサー
- 回答日時:
3次元の電磁界解析というと、有限要素法とFDTD法によるシミュレーションソフトがメジャーですが、有限要素法と境界要素法の混合タイプもあります。
利用される分野は、アンテナ設計、レーダ解析、モータ設計、EMC解析、電子レンジ設計、太陽電池開発、光リソグラフ解析など電磁波が関係する分野だったら何かしらの解析が行われています。問題点は、tntさんのご指摘の点と一部重なりますが、下記のようなところが思い当たりました。
1.計算結果の定量的精度が十分でない
特に複雑なモデルになると実験結果との一致度が
低下します。しかし、定性的でも傾向がわかれば、
設計の指針にはなります。
2.計算コストが高い
2次元解析に比べて計算時間、所要メモリ量が多
くなる。稼動環境の整備が大変。縦横高さをそれぞ
れ百分割するとあっというまに百万要素です。
3.モデリングが大変
複雑なモデルになればなるほど、モデル作成に時
間がかかります。3次元CADとのさらなる連携が望
まれます。
4.理論や解析スキルの習得に時間がかかる
電磁界解析に限らず、基本的な理論がわからない
と深い考察ができなかったり、一見しておかしな計
算結果も見逃すかもしれません。
処理能力は稼働環境(スーパーコンピュータからNTマシンまで)に左右されますが、普通に利用できるEWSを例にとります。有限要素法では、快適に利用できるのは2,3千要素まで、1万要素を超えると重いでしょう。有限要素法では要素数の増加によって計算時間と所要メモリ量が指数関数的に増加します。FDTD法では、快適に利用できるのは数万セルまで、百万セルまではなんとか解析できると思います。これらはあくまでほんとに大雑把な目安です。ちなみに私の「快適」の目安は、CPUタイムで1時間以内に計算できるかどうかです。
値段は百万円程度から数百万円超までいろいろあります。必要なモジュールのみを揃えるというソフトもありますし、得意な解析分野があるソフトもあります。それぞれのベンダーの営業担当者を呼んでじっくり話を聞くことをお勧めします。このサイトの性質上、ベンダーの実名を挙げられないのがちょっともどかしいですね。
No.1
- 回答日時:
電磁波の放射の有無、特にプリントパターン同士の信号の漏洩には
良く使われています。
他にはケースからの電磁波の漏れの予測、空中線の特性推定などにも
使われているようです.
で、大きな問題点は2つでしょう
1)結果が合わない
計算が単純化されていることと、理想化されていることで
基本モデルについて現物と照合し、発展形を推定するぐらいに
使わないと危ない
2)計算を間違える時がある
アルゴリズムによっては、有効数字が極端に少なくなったり
計算が収束しなかったりする
というわけで、この手のソフトは、実際の現場では
だいたいの見当をつけるのに使われていますが、(後で実験)
研究室レベルの理論検討ではかなり活躍しているようです.
この回答への補足
回答ありがとうございます。
大変有効に使わせてもらいました。
申し訳ございませんが、できましたら以下の質問にも
答えてもらえないでしょうか。
3次元表示形式の電磁界解析ソフトは現在、
どれくらいのレベルに達しているのでしょうか?
(どのような環境で動作して、どれくらいの処理能力があるのか)
一般的に使用されているソフトはどれくらいの価格でしょうか?
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