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こんばんは。
僕は塾でアルバイトをしているものなのですが、この前小4生に心理学って一体何~??ってな感じの疑問をぶつけられました。
僕は思わず人の心の内を見るための学問だととてもいい加減に回答してしまったのですが、素人ながら違うような気がします。
そこでこの子に改めてきちんとした回答をしたいと思うのですが、小学生相手に心理学をどういう風に説明すればいいのでしょうか?できればなるべく専門用語を使わず噛み砕いた説明でさらにわかりやすいように具体例などのアドバイスもいただければありがたいです。

A 回答 (4件)

たぶん人によって(何を専門にしているかによって)違うと思いますが、私なら次のように説明するかも。

。。

(会話形式で)
先生「このシャーペンの長さは何で測る?」
生徒「それは定規でしょ。例えば三角定規とかでも測れるよ。」
先生「そうだね、じゃ~君の体重は何で量るかな?」
生徒「体重計だよね。」
先生「うんうん、その通り。じゃあ、もし~君のお父さんやお母さん、あるいは友達なんかの心はどうやったら測れると思うかな?」
生徒「う~ん、、、それって僕の友達が何を考えているかを当てるってこと?」
先生「そうだね、その人が何を考えているのかを"測る"ということでもあるね。」
生徒「よくわかんなぁいよ!!」
先生「それを考えるのが心理学だよ。」
先生「もう少し難しくいえば、ヒトの"心"というのは目で見ることができないよね。だから心理学ではその人の行動、例えば、まばたきをするとか、手を擦り合わせるとかいった目に見えるものをヒントに"心"を探していく学問なんだよ。」

ちょっとクドイかもしれませんね。果たしてこんな説明で納得してくれるだろうか?
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こんにちは。


現在の心理学といいますのは行動や言動といった我々の身体の外に現れた結果に対し、その原因を脳の働きによって説明するという「認知心理学」が主流です。元々近代心理学といいますのは心の病気を治すための「臨床心理学」として発達したものですが、こちらでは健康なひとの日常生活がその研究対象となります。ですから、いま心理学が解明しようとしているのは、我々が行なった様々な行動に対し、脳はどのように判定を下したかということです。

では、こんなのはどうでしょうか。
ロボットの目にはカメラが取り付けてあり、耳にはマイクロフォンが付いています(感覚神経系)。口のスピーカーで喋ることができ、手足のモーターで動くことができます(運動神経系)。
ロボットに「こっちへ来い」と命令します。
ロボットは耳のマイクロフォンでその声を聞き、こっちとはどっちかをカメラで確認します(意識)。これができるのは、ロボットのコンピュータの中に言葉を理解するための辞書やその意味がメモリーされているからです(学習記憶)。コンピュータはこれを基に正しい判断を下し(思考)、手足のモーターに命令を出します(中枢神経系)。そして、このロボットはたいへん高性能であり、嬉しいとすぐやりますが、気に入らないとゴネます(感情)。
ロボットにこのようなことをさせるためには、コンピュータの中にそのためのプログラムを入れてやらなければなりません。では、認知心理学とは我々の脳内にはどのようなプログラムが作られているのかというのを研究する学問です。ロボットとは違い、脳は分解してみるということができませんので、どうしてそう思ったのか、どうしてそうしたのか、このようなことを観察し、脳の中にその理由を探ります。
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ずいぶん昔のことになりますが,


小学生5年生を相手に「小学生のための心理学入門」という授業をやったことがあります。
「エイトマン」やら「サイボーグ009」やらのおけげで
心と脳を関連づけて考えることに幼いころから馴染んでいた私は,
自分より若い世代の子どもたちが「魂」とか「前世」を持ち出して心を説明することに
けっこう驚かされたものです。

#1さんと#2さんの回答は対照的で面白いですね。
じつはどちらも心理学のひとつの側面を語っています。

#2さんのおっしゃるような「脳の中に心を探す」アプローチは
認知神経科学(俗に言う脳科学)の基本的な方向性ですし,
認知心理学や神経心理学がそこに一枚噛んでいることも事実です。
しかし,それは心理学に固有のアプローチというわけではありません。
そのような発想で設計された頭でっかちロボットの限界もかねてより指摘されています。
脳の研究は心なるものを理解する上で必須のものだが,
脳の研究だけで心の理解が完結することにはならないと考える研究者は少なくありません。

20世紀の心理学がもたらした最もユニークな視点は
われわれの身体とそれを取り巻く環境(他者を含む)のあいだで
やり取りされる情報の時間的・空間的布置とその変化こそが
われわれの感じ方や振舞い方を規定しているというもの。
言ってみれば「環境の中に心を探す」アプローチであり,
#1さんのおっしゃるものはこちらに近いと思われます。

「ひとりにひとつずつ体の内側に心なるものが備わっている」とか
「行動の原因は心にあり,正気の人は自由意志によって行動を選択できる」というような
素朴心理学的信仰を一度棚上げすることから心理学の研究は始まるわけですが,
そのような信仰は非常に根強いものであるため,
心理学の観点は大人であってもなかなか理解されにくい面があります。
小学生にことばで説明するのはなおさら難しいでしょう。

ここは目先を変えて「あれも心理学」「これも心理学」という具合に
心理学研究の実例を示すという手はどうでしょうか。
研究例が紹介されていて,かつ小学生の目を引きそうなサイトをいくつか紹介しておきます。

●北岡明佳の錯視のページ
http://www.ritsumei.ac.jp/kic/~akitaoka/

●Illusion Forum
http://www.brl.ntt.co.jp/IllusionForum/index2.html

●京都大学霊長類研究所/チンパンジーアイ
http://www.pri.kyoto-u.ac.jp/ai/index.htm

●Infanoid プロジェクト
http://univ.nict.go.jp/people/xkozima/infanoid/i …

●科学警察研究所/組織図
(心理学が関係するのは,法科学第四部,犯罪行動科学部,交通科学部)
http://www.nrips.go.jp/org/index.html

ついでながら,
近代心理学が心の病気を治すための「臨床心理学」として発達したものだとする見解は
誤解であると断言しておきます。
近代心理学は意識現象の実証的研究から始まったものであり,
認知心理学はその伝統を継承し再興した正統なる後継者というべきものです。
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こんばんは。



小学4年生に説明ですか…。
以下のような説明をして納得する(しやすい)かどうかは、yoshiiiiioさんご本人や、その質問相手の子が、日頃から自分や周囲の心や行動について不思議に思っているかどうかにかかっているかも。

たとえば、yoshiiiiioさんには以下のような経験がきっとあると思います。
その質問相手の子にはどうかな…?


疑問その1。塾に来ている子のなかには、
ピアノや習字を習っていたりスポーツをしている子がいる。
何年もやって上達してくると新しい曲をすぐに弾きこなしてしまう。
何かを練習するって、いったいどういうことなんだろう?

疑問その2。自転車を乗れるようになってすぐの時期には、
ずっと集中して必死に運転していたものが、
慣れてくると音楽を聴きながらだったり
友達と話しながら運転できるようになったり。
はたして「運転に慣れてくる」ことの裏には何が?!

疑問その3。車の通行が多い通りを、あなたは友達と歩いている。
あなたは友達の話す言葉を聞いているが、
車の走行音やクラクションや排気音で非常にうるさくて
話し声が、かき消されることがたびたびあったとしても、
友達の話す話題をちゃんと理解できている。いったいなぜ??

疑問その4。何かを覚えるときの話。
授業時間前の休み時間に、英語の小テストに向けて
あなたは該当範囲の英単語を必死に覚えようとしている。
しかし、いざ小テストが始まってみると全然覚えてない……。
必死にやったはずなのに、記憶には限界がある?!

疑問その5。短時間で覚えたものはすぐに忘れるのに対して、
小学校の夏休みの思い出などは、覚えているものもある。
あるいは、昔使っていた道具の使用方法も、
普段は全然思い出さないけど、いざ使ってみるとすぐに使える。
記憶って、種類や特性が違うんだろうか??

疑問その6。英単語をいかに覚えるか?
英単語帳を最初から丸暗記するのは、どうも効率が悪い。
意味が同じ語と一緒に覚えたり、語呂合わせで覚えたり、
ということのほうが何故覚えやすいんだろう?


……このように、私たちが何かを見たり聞いたり感じたり、何かを考えたり判断したり、そして行動するなかで、いろいろと不思議に思うことが出てくるでしょう(上の例で不適切なら、小学4年生にも理解できそうな例をyoshiiiiioさんが考えてみてくださいな)。

そうしたことを、実際に科学的な方法を使って調べることで/確かめることで、人間のことを知っていこう、という学問が心理学だと思っています。


実際に科学的な方法を使って調べるということを、「テレビは子どもの心や行動に影響を与えるか」という例で説明してみましょう(小学4年生に話せる例かどうかはともかく、とりあえずyoshiiiiioさんに説明してみます)。

たとえば、yoshiiiiioさんも新聞やテレビの討論で一回は、
 「テレビで暴力的な番組が多く流されると、
  それを見ていた子どもの行動が暴力的になるので、
  暴力的な番組、低俗なバラエティなどは禁止しろ!」
という主張を聞いたことがあるのでは?

それに対して、

 (賛成)そういう低俗な番組を見て子どもが暴力的になって、
     その結果、最近少年犯罪やいじめなどが増えている
     確かに暴力番組は禁止したほうがいい

 (反対)確かに暴力的な番組が増えて、子どもが見ているかも
     しれないが、それが原因なのではない。
     単にしつけ教育をする親が近年減少して、
     それで暴力的になった子どもが暴力番組を好むだけ
     そういう番組は少年犯罪やいじめの増加とは関係がない

などと、賛成・反対の両方から主張が述べられ、
議論が延々と続けられることが多々あります。
しかし、互いに説得力のある論理を持ってきたとしたら、
 「テレビで暴力的な番組が多く流されると、
  それを見ていた子どもの行動が暴力的になるのは本当か?」
という疑問は解決しないことになってしまいます。


では、「心理学」という学問は
心や行動についての議論をどのように解決することになったか。

 ★科学的な手続きにしたがって、実際に証明してみる★

つまり、暴力番組の例でいうと、
 「暴力番組を1時間見せる子どものグループと
  見せない子どものグループに分け、
  その後に子どもがどれだけ攻撃的になったかを測定」
という方法をとって、

暴力番組を見た子どものグループのほうが明らかに
周囲のものを攻撃する回数が増えていたら、
 「テレビで暴力的な番組が多く流されると、
  それを見ていた子どもの行動が暴力的になる」
と認めましょう。

となったのです。
(細かい手続きの話から、その後の反論と再反論まで、
 話は長く続いていくのですが、ここでは省略します)


時々、「心というのは科学的データだけではわからない」
「心というものを推論していくのが重要」
などと主張される方がいらっしゃいます。

しかし、根拠のない個人の当て推量だけで話が進むと、
声の大きい人の正しくない意見が通って、
世の中のいろいろなことに影響が出てくる可能性があります。

暴力番組と子どもの攻撃性には関係がないかもしれないのに、
 「テレビで暴力的な番組が多く流されると、
  それを見ていた子どもの行動が暴力的になるので、
  暴力的な番組、低俗なバラエティなどは禁止しろ!」
という根拠のない意見が通って、
テレビからプロレス番組やバラエティ番組がなくなるかもしれません。

そうならないためにも、「心理学」としては、
誰もが納得する説明を世間に出していく必要があるのです。


では、どうやって人間を調べるのでしょうか?
もちろん、頭や体を切り開いたりはできないわけですから、調べる方法を工夫する必要があります。

ひとつは、壊れてしまったり、壊れていたものがなおったりする人を対象に調べてみることです。

たとえば、「人間は動いているものをどうやって見ているのか?」ということを調べたい場合は、「ものの動きが見えない人」に対してをなぜ動きが見えないのかを調べていくのです(興味がありましたら、「運動盲」で検索してください)。
また、「もともと目が見えなくて、手術で見えるようになった人」を調べることで、人間がものを見えるようになっていく様子を研究していくのです。

もうひとつは、普通の人を対象に、どのような行動をとるのかを観察したり、アンケート調査をとったり、実験を行ったりと、科学的データをとって研究します。

いずれにしても、人間の心や行動について、客観的に見つめていく作業なんですね。



> 人の心の内を見るための学問だととてもいい加減に回答

まだまだ「心理学」という学問に対して誤解をしている人は多くてですね、

「周囲の人(家族や友達や恋人)の心の中を知りたい!」
「友人が……という行動をしたのですが、どういう心理なんでしょうか?」
「娘が○○という絵を描くのですが、どうでしょうか?」
「心理学の知識を使って人間関係を円滑にしたい」

といった質問や希望が寄せられます。

でも、心理学は上のような学問なのですから、心理学を勉強したからといって、超能力が身につくわけでもありませんので会話相手の心なんて読めませんし、「友人」さんや「娘」さんのことをよく知らないのに適切なコメントなんて出来ませんし、人間関係一般を改善するのに役に立つアドバイスなんて難しい。

だからカウンセラーと呼ばれる人々は(心の中は読めませんので)、相談者本人に何度も話をするほか、家族や友人、そして学校や職場などとも連絡をとって、情報を集めて、できるだけ相談者の悩みの原因を正しく突き止めて、適切に解決できるようにがんばる必要があるのですね。



長くなりましたがまとめとしては、

私たちの「心」や「行動」と呼ばれるもののうち、何かを見たり聞いたり感じたり、何かを考えたり判断したりということについて、実際に科学的な方法を使って調べることで/確かめることで、人間のことを知っていこう、という学問が心理学だと思っています。

「見えない人や聞けない人」「ものが覚えられない人」「適切な行動がとれない人」など、そしてもちろん普通の人も対象にして、どのような行動をとるのかを観察したり、調査をしたり、実験を行ったりと、科学的データをとって研究していっています。

べつに、心理学を学んだからといって、相手の心の中がわかったり、友達と仲良くなれるわけではありませんよ、ということも伝えておいてくださいな。
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