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いつもお世話になります。この解釈をご指導ください。

民事訴訟法第267条 
「和解又は請求の放棄若しくは認諾を調書に記載したときは、その記載は、確定判決と同一の効力を有する。」

和解・請求の認諾については理解できましたが、請求の放棄についてはなぜ確定判決と同一の効力を有してしまうのかがわかりません。「請求に理由がなかった」事を自認した事が「確定判決と同一の効力を有する」になると、相手方の同意も不要ですし、原告側に一方的に有利に思えてなりません。どう解釈すれば良いのでしょうか?

また、確定判決と同一の効力を有しても、形式的には終局判決の言い渡しはあるのですよね?

よろしくお願いいたします。

A 回答 (2件)

>原告側に一方的に有利に思えてなりません。



そう考える根拠がよくわからないのですが…。
請求に理由が無いということは、
請求の根拠となる被告に対する法的権利がないということです。
(「理由」とはそういう意味です。法律学小事典では「権利主張」という表現を使っています)
すなわち、訴訟の目的を原告自ら否定したということなので、
原告に有利=被告に不利な部分は特にないと思います。

引用が前後しますが、

>相手方の同意も不要ですし

これは訴えの取り下げと比較しているのだと思いますが、
訴えの取り下げに被告の同意が必要なのは、
終局判決を経ていない訴えの取り下げがあっても再び同じ内容の訴えを起こすことが可能だからです(262条2項の反対解釈)。
「きちんと判決出して既判力持たせて、この件を落着させたい」と被告が思っていれば、
訴えの取り下げに同意しないでしょう。

原告が請求の放棄をした場合は、それを記載した調書が既判力を持ち、
もはや原告は同じ請求を目的とする訴えを起こすことはできない、
というのが民事訴訟法267条の趣旨です。
したがって、「もうこの請求はしない」ことが確定するわけですから、
被告にとってのデメリットはなく、同意も不要です。

>形式的には終局判決の言い渡しはあるのですよね?

ないです。
「確定判決と同一の効力を有する」以上、別途終局判決をする必要はありません。
267条は「裁判によらない訴訟の完結」という章の条項ですから、これも裁判によらずに訴訟が終了するケースの1つです。
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この回答へのお礼

自分の勘違いがわかりました。原告の勝訴を意味するのだと解釈していたもので、これでは本来的に裁判として成り立っていないなぁと、そう不思議に思っていました。「請求に理由が無いということは、請求の根拠となる被告に対する法的権利がない。」という事ですね。ありがとうございました。

お礼日時:2008/04/17 11:52

より具体的に、どのような点が原告に有利だと思われるのでしょうか?



請求の放棄の場合における267条の役割は、請求の放棄の錯誤無効など、請求の放棄の過程における瑕疵を理由としない限り、「原告の主張した請求が成り立たない」との判断が、実質的に既判力と同様の効果を持って確定するというのが、通説的な考え方です(既判力そのものではありません)。

一度、請求の放棄がされると、後訴では、原則として原告の主張が成立しないということを前提に裁判が行われるので、むしろ原告にとって不利だと思います。

確かに、終局判決で、請求棄却が確定することに比べると、請求の放棄の錯誤無効などを争う余地があるため、被告の実質的勝訴の立場は若干不安定にはなります。しかし、裁判官の判断というリスクなしに、実質的勝訴が確定するというメリットを考えれば、被告にとって特別不利益があるとは思いません。

なお、和解・認諾・放棄があった場合は、そこで訴訟が終結し、判決の言渡しはありません。
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この回答へのお礼

自分の勘違いがわかりました。原告の勝訴を意味するのだと解釈していたもので、これでは本来的に裁判として成り立っていないなぁと、そう不思議に思っていました。「原告の主張した請求が成り立たない」という事ですね。ありがとうございました。

お礼日時:2008/04/17 11:51

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