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財閥解体が日本の企業経営に与えた影響は何ですか?

A 回答 (1件)

ごく簡単に書きます。



1.証券の民主化
・戦前戦中は、四大財閥と十一中堅財閥によって産業金融資本の株式が集中支配されていたので、お金の流れが偏っていました。また一般民衆に配当などの利益が分配される道もありませんでした。財閥解体により株式が分散したことで、広く国民からお金を集めて投資させ、その果実を市場を通じて再分配する仕組みの基礎ができました。

2.生産力の民主化
・財閥が所有していた資本設備が分散したことで、技術や工場、知識がより広く市場に開放されることになりました(といっても戦後すぐは焼け野原だったわけですが)。これにより競争と技術革新が促進される基礎ができました。

3.人材登用の流動化
・財閥は財閥本社に創業家と東京帝大卒などの一部のエリート役員を集中的に配置してグループを支配していました。そこでは中間管理職以下の人々は昇進する余地はきわめて限られていました。財閥家族などが排除されたことで、これら実務層の人々が経営陣として抜擢されることになり、人材の若返りと流動化が進みました。ちなみにこの経緯は小説「三等重役」(源氏鶏太)に描かれています。
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