No.4ベストアンサー
- 回答日時:
またお呼びですね。
判りにくい説明で申し訳ありません。m(__)m1、については、入力信号の周波数を f とすると、局部発信で作る周波数は、f + 455KHz、(もしくは、f - 455KHz) を作ります。
そうすると、f ± (f + 455KHz)の二つの混合された信号が出来ます。
低い方が、(f + 455KHz)- f = 455KHz
高い方が、(f + 455KHz) + f = 2f + 455KHz です。
これを、低い方の周波数(つまり455KHz)の同調回路を通すと、高い方(つまり 2f + 455KHz)は除去(正しくは減衰)されて、455KHz の搬送波で、元の f に含まれていた変調波が入ってる信号が出てきます。
搬送波が455KHzになってるので、この後ろの同調回路は全て455KHzで固定になります。
この中間周波増幅回路に流れ込む信号は、局部発振回路の信号そのままではない事に注意してください。
局部発振回路は、混合回路で、元の信号と混ぜられて、元の信号と局発の周波数の和と差の二つの周波数信号となって混合回路から出力され、それが中間周波増幅回路に入ります。
質問2は、上記を勘違いされている結果起こります。
最初に受信してる信号は、f であって、455KHz ではありません。
最初の同調回路で、455KHz はある程度除去されています。
問題になるのは、最初の同調回路から出てきた 455KHz の残党ではなくて、電波として空中を飛んでる物が、直接中間周波増幅回路に飛び込んで来るものです。
この飛び込み電波は 455KHz ならば混信(イメージ混信)になりますし、例えば、456KHz だったりすると、中間周波の搬送波、455KHz と混ざって、その差、1KHz の音声信号が発生し、1KHz の「ピー」という雑音が発生します。
これをビート混信(妨害)といいます。
これをダブルやトリプルにすると防げる理由は、中間周波増幅回路は前後に同調回路があるので、その出力比を大きくする事が出来るのと、中間周波数をもう一度変えるダブルやトリプルならば、最初にもっと高い周波数(よく使われるのは10.7MHz)にして、二度目を455KHz にする事で、最初の段に飛び込む周波数では二段回目以後は周辺の混信や妨害は起きないからです。
当然ですが、最初の中間周波増幅に飛び込んで来る、外来の中間周波数はシールドなどでしっかり遮断しないと一回混信してしまった信号は分離できません。
3、直流増幅の難しさは、回路の実装にあります。
回路自体はおっしゃるように現在は高精度のICが沢山出回ってるので、昔のようにオフセット(つまり入力電圧に対する、増幅回路で使われる各種電源電圧の直流誤差の回り込み分)などを殆ど気にしなくても簡単に作れます。
昔はこれが大変だったことですが、IC化でほぼ解決されてます。
#今でも入力信号が非常に小さい場合は、オフセットが問題になり、オフセット調整が必要な場合が多いです。
もう一点、実装上の問題は、交流信号の増幅ではコンデンサーで直流成分をカットする事で、直流信号が重積していても、出力される交流信号に影響が出ないようにする事が簡単に出来ます。
しかし、直流増幅では、直接直流のまま増幅してしまうと、特に信号源インピーダンスが高い(つまり信号から供給できる電流が少ない)時に、迷走電流という、静電気や外部の電圧言からの漏れ電流などによる電圧誤差を含めて増幅してしまいます。
その為、ガードリング電極だとか、インピーダンス変換、シールドケーブルの使用、シールドケーブルは片側のみアースにして、グランドループを作らない事、ハイインピーダンス(ガラスエポキシ)基盤、最短距離アース、回路に外部の磁力線が侵入しないように磁気シールド、静電気による回路内の電位変動を防ぐ静電シールド、迷走電流を防ぐ為のフラックス除去など、設計よりも製作に非常に技術を要する部分が多いのです。
1.5ボルトを100倍にする回路なら簡単に作れますが、1.5ミリボルトを150ミリボルトにする回路は、直流増幅では大変な技術を要します。
回路自体は同じでも、実装技術で全く使い物にならない物が出来てしまいます。
直流のマイクロボルトの増幅では、もはや職人芸の世界です。
4、まずはこのあたりをご理解ください。
http://www.zea.jp/audio/icr2/icr2_01.htm
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8F%97%E4%BF%A1% …
No.3
- 回答日時:
お呼びですね。
>ヘテロダイン検出は搬送波と周波数を変えることにどういう利点があるのでしょうか?
搬送波と同じ周波数の同調回路で増幅して検出すれば良いのではないのでしょうか?
これは用いられてる用途に原因があります。
ヘテロダインが用いられるのは電波を用いた通信分野です。
沢山の周波数の電波が飛び交ってる中で特定の周波数のみを取り出す事を「同調を取る」といいますが、この同調を取る回路、同調回路を何段も重ねる事で、本来、受信したい周波数以外を弱めて除去します。
同調回路はコイルとコンデンサーを組み合わせて使うのですが、特定の周波数だけの受信器なら、容量が決まったコイルやコンデンサー、場合によってはセラミックフィルターや水晶フィルターでいいのですが、ラジオや無線機のようにいくつもの周波数を切り替えたり変化させて、いろんなチャンネルで受信する場合、これらの部品の容量を可変にする必要があります。
容量が可変になってるだけではなく、同調回路を重ねる数だけ、連動して容量が変化しないといけないので、そういう部品は作るのも誤差を調整するのも非常に厄介な事になります。
その為、可変の部品は2段だけにして、f+ 455KHz の中間周波を作るように可変の部品の容量をずらして、ヘテロダインにすれば、その後ろの同調回路は全て455KHzだけの固定の部品でよくなります。
ダブルやトリプルスーパーにするのは、一回の変換だと、もともとの455KHzの電波があったような場合、これが混信してしまうので、更にまた違う周波数にするわけです。
それからヘテロダインは直流信号の検出には用いられません。
直流信号を交流に変換して増幅し、また直流信号に戻すには、先ほどのチョッパー回路を使います。
#厳密に言えばホモダインも交流用の回路です。
理由は、直流信号や音声帯域などのとても低い周波数は同調回路を作る事が出来ないからです。
チョッパーでは周波数を混合するのではなく、スイッチをオンにしている間は入力信号の電圧、オフにしてる間はゼロボルト、を繰り返す交流信号にして、この交流の信号を増幅してから、全く同じタイミングで出力をオン・オフして元の電圧を増幅して取り出す回路です。
こんな面倒な事しないで、それなら最初から直流増幅器を使って増幅すれば良さそうな物ですが、直流増幅回路は交流に比べると非常に複雑になり、設計が難しいので、簡単な交流増幅回路で代用する事を考えて開発されたのがチョッパー回路です。
非常に詳細な回答をありがとうございます。
でも、まだよく分かりません。
1.「f+ 455KHz の中間周波を作るように可変の部品の容量をずらして、ヘテロダインにすれば、その後ろの同調回路は全て455KHzだけの固定の部品でよくなります。」
f+ 455KHz の中間周波を作るのであれば、その後ろの同調回路もf+ 455KHzに合わせて可変にする必要があるように思うのですが、どういうことなのでしょうか?
2. 「ダブルやトリプルスーパーにするのは、一回の変換だと、もともとの455KHzの電波があったような場合、これが混信してしまうので、更にまた違う周波数にするわけです。」
一回目の変換ですでに455KHzにあった不必要なシグナルが含まれているのに、これを更にダブるトリプルでヘテロダインしていったのでは455KHzにあった不必要なシグナルも一緒に増幅されてしまうように思うのですがどういうことなのでしょうか?
3.直流の増幅が難しいという理由が分かりません。普通にオペアンプなどを使えば、交流でも直流でも簡単に電圧増幅回路を作ることが出来るというのに何が難しいのでしょうか?
4.出来ればこういった話題に関して詳しく書かれた書籍かサイトを教えて下さい。
よろしくお願い致します。
No.2
- 回答日時:
あ、やっぱり高周波回路の話でしたか。
光学云々・・・とあったのでどういう分野かな?と思ったのですけど。
電気回路の話なら簡単です。
混合回路(ミキサー)という電子回路はごく一般に使われています。
アンテナ側の同調回路など信号を載せた搬送波と、局部発信回路(局発と略す事が多いです)から作り出される一定の周波数を混ぜるのですが、いくつかの方法があります。
一番単純には、それぞれの信号を巻き線が3組あるトランスで混ぜてしまう事も出来ます。
他に、局発の発信回路の増幅素子(トランジスタなど)のベースという入力電極に、信号入りの搬送波を流し込む自励式、普通の増幅回路に二つの信号を同時に加える方法がよく使われます。
通常、スーパーヘテロダインでは、受信周波数 + 445KHZの周波数を作り出すようにチューナー(同調回路)と連動した発信回路にして、出てくる周波数のうち低い方、つまり445KHzの信号を取り出して、後は445KHzの同調回路と増幅回路を何段も通して信号分離をよくし、感度を上げます。
この周波数を中間周波(IF)増幅回路といいます。
さらに445KHzをさらに同じ仕掛けで10.5MHzなどの違う周波数に変えて分離性能を上げるダブルスーパーヘテロダイン、もう一回やるトリプルスーパーヘテロダインなどもあります。
また、通信分野では使われてないと思いますが、単純に二つの周波数を混ぜるだけならば、周波数が高い場合は、導波管という金属パイプに両方の電波を流し込むだけでも可能です。
非常に丁寧な回答ありがとうございます。
かなり理解が深まったのですが、まだ分からないことがあります。
ホモダイン検出はDC成分とそうでないものに分けられるのでDC成分だけを検出すれば、搬送波の強度を調べることが出来るというのは分かるのですが、
ヘテロダイン検出は搬送波と周波数を変えることにどういう利点があるのでしょうか?
搬送波と同じ周波数の同調回路で増幅して検出すれば良いのではないのでしょうか?
No.1
- 回答日時:
こんにちは。
ちょっと違います。
ホモダインは別名、ダイレクトコンバージョンと言われ、搬送周波数(f1)と同じ周波数(f2)を混合し、ヘテロダインと同じ原理で f1 ± f2 を出力する方法です。
ハイカットフィルターで、低い成分だけ取り出すと、f1 = f2 なので、変調した信号が得られます。
ロックインは、時間で信号を切り刻み(チョッピング)、その切り刻むタイミングと同期したタイミングで検出を行います。
別名、チョッパーと言います。
ある周波数で変調をかける事、復調に変調したのと同じ周波数が使われる事は一緒ですが、ロックインでは、タイミングの同期がなされていないといけないのに対し、ホモダインはその必要はありません。
ホモダインで、混合する周波数を搬送波と同じにしないで、一端別の周波数にして、同調回路を何段も通す事で分離を良くするのがヘテロダインです。
ありがとうございます。
「混合し」というところなのですが、光であれば非線型光学結晶というものがありますが、高周波電流の場合だとどうするのでしょうか?
どういう方法で混合して f1 ± f2 を作り出すのかを教えて下さい。
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