No.12ベストアンサー
- 回答日時:
動機らしきものは色々ありますが、基本的には非常に不安定な自我が原因ということが言えるでしょう。
同じような環境にある人がすべて人を殺すわけではないのは、そこに違いがあるからなのだろうと思われます。
精神的な発達を阻害するなんらかの要因が存在し、それをおそらくは幼年期に体験していることでしょう。
自我が(相対的に見て)弱いということは(精神的に)自立できていないということですから、困難を自分で処理することが難しくなります。
処理できない困難はストレスとなって蓄積し、出口を求めて本人の内部で圧縮空気のように膨張していくでしょう。
これを吐き出して安定させなければ、本人にとっては生体の危機となります。
ところで、最大の安定とは「破壊」によって得られます。
茶碗を叩き割って原子レベルにまで粉砕することによって、茶碗を組成していた要素は当初の姿に立ち戻ることが可能になり、安定することができます。
茶碗であろとする緊張感から解放されるわけです。
茶碗であろうとする緊張感を維持し、茶碗の状態を保存するために必要なのが、人間の場合で言えば自我の強さということが言えるでしょう。
人間における破壊とは殺すことですから、自我の非常に弱った人間が耐え切れない状況に陥った場合、殺人に走るのは自然な心理と言えると思います。
つまり、「自分と同じ組成を持った人間というもの」が破壊され滅びるのを体験することによって自身の心の安定を得ることができるのでしょう。
破壊が安定ならばなぜ自殺しないのかという点に関して。
自殺する人は自我が弱っているというよりは自我を見失っているのではないか、と思われます。
この場合には、「楽になる=自殺」という構図が成立するのでしょう。
見失われた自我に意味はなくなるからです。
>原因となる相手でなく、他人に殺意がむけられるのが理解できません。
:私たちは本能も持つ動物です。
また、動物と違う点は、理想や善などを希求する超自我性を持っていることです。
自我というのはそれら2者を調整しつつ現実に適応するためのエネルギーと言って良いでしょう。
これが弱っていると、現実的な論理性も失われます。
原因となる相手を選択するということ自体がエネルギーを消費することであり、それさえも発揮する能力が無くなっていると判断するのが妥当ではないかと思います。
社会に対する怨念とかいうのは単なる屁理屈にすぎません。
その意味で、相手を特定した怨恨による殺人とはまた別の区分をされるべき事件でしょう。
自我との関係を大雑把にまとめてみると、
・自我を見失う→自殺
・自我が弱る→無差別殺人
・自我は強い→目的が明確(怨恨など)な殺人
といった傾向になるのではないか、と考えます。
余談ですが、秋葉原や大阪などの事件の場合、自我が弱っていたとはいえ自我は存在していたわけですから、殺人に対する責任を免れることはできないと思います。
実際にはどうなるかわかりませんが、極刑(たまたま今の日本では死刑ということになりますが)に処すべき事案でしょう。
疑問が解けたような気が致します。
無差別殺人が起こる度、訳がわからないのでとても
憤りを感じていました。
やはり教育と愛情が大事なんでしょうね。
非常にわかりやすく教えて頂き、感謝しています。
質門して良かったです。
ご回答ありがとうございました。
No.11
- 回答日時:
人が、自分の人生がミジメだと考えるとき、二通りの考え・感じ方があります。
ミジメで詰まらない原因を(1)外の世界(他人)に求めるか、(2)自分に求めるかです。
※(1)他罰的傾向&(2)自罰的傾向とか、交流分析では、(1)"I'm OK&Your Not OK"や
(2)"I'm Not Ok&Your Ok"の心理ポジションになります。
つまり、自分の人生がミジメで詰まらないと考える人の中で、
この他罰的傾向がある人間が殺人に向かいます。
もうひとつ、この他罰的傾向のある人間には、自分は蚊帳の外で自分自身は責めたくない、
自分には責任がないと、考える“甘え”が裏に潜んでいます。
※逆に言うと、自分に厳しい自罰的傾向のある人間は、自殺します。
> 幸せそうな人達が憎いなら何故、銀座のデパートや六本木ヒルズで
> 強行しないのかが不思議であります。
この甘えた殺人者達の、周りにいるのは、同じ生活レベルの貧しい人達です、
ビルズや銀座のデパートがいつも近くにあるわけでは、ありませんし
ヒルズ族や高級店で買い物をする人達は、どこか違う世界に住んでいる、
今の自分とは遠くかけ離れた存在です、それらに怒りはわきにくいかと思われますし、
身近で、同じような状況にあってもニコニコ微笑んでいる普通の人間達に、
よけいに強く“近親憎悪”を感じるものと思われます。
参考URL:http://homepage1.nifty.com/okinawa-ta/psy1/ta/wh …
No.8
- 回答日時:
井上陽水の「氷の世界」だったと思いますが、その歌詞の一部に「人を傷つけたいな、誰か傷つけたいな だけど出来ない理由はやっぱりただ怖いだけなんだな その優しさを密かに胸にいだいている人は いつかノーベル賞をでももらうつもりでガンバってるんじゃないのか」というのがあります。
若い頃にこの曲を聴いて妙に心に残ってました。心に残ったというのは、「人を傷つけたいな」「それが出来ないのは自分が怖いだけなんだ」というところです。私も質問者と同じように無差別殺人や快楽殺人がどうして起こるかということに、疑問を持っていました。陽水はそれを感覚的に捉え、言葉に表していると思います。不謹慎な言い方になってしまいますが、人間は殺人願望を持っているのではないでしょうか。ただそれは、理性によって「殺人はいけない」ということを頭で理解しているのと、何らかの心的機制によって通常の人はやらないのではないでしょうか。その「何らかの心的機制」というのは、フロイト流に解釈すれば「生の欲動」と「死の欲動」という物です。「生の欲動」というのは性衝動よりも包括的で自己保存の衝動も含めた意味で考えられています。「死の欲動」は破壊や破滅を意味すると考えられています。人間関係においては、相手をいたわり情愛のこもった関係を望むという部分と、相手を支配し自分の思うままにしたいもっといえばいじめたいという部分を持っていると思います。通常はその「生の欲動」と「死の欲動」がある比率でバランス良く混合していると思います。それが失業・裏切りなどによって「生の欲動」が縮小し、それに伴って破壊・破滅の「死の欲動」が増大すると思います。破壊破滅ですから、その対象は当の本人でなく誰でもいいとなると思います。そうなった状態では、「分かっているけど止められない」という状態で理性の働きは作用しないと思います。
興味深いお話でした。
殺人願望・・確かに0ではないですね。ただ、どんなに不幸でも私は
赤の他人を殺したりしませんが。
ご回答ありがとうございます。
No.7
- 回答日時:
誰でも良いんだと思いますよ。
八つ当たりという奴だと思います。
普通の人の八つ当たりは小規模ですが、大規模になると殺人になるのでは?
八つ当たりはよく見かけます。八つ当たりすら理解できませんか?
人によるものだと思いますからね。
怒りの原因となる人だけに当たる人もいれば、関係の無い同僚に当たる人もいますし、通行人に当たる人もいますし、弱者に当たる人もいます。
当たり所の無い怒りというのもあります。
八つ当たり、した事無いですか?
親とか友人とか同僚とか・・・
八つ当たりはですねー、きっと全くないと言えない程度には
あるかもしれない、ですね。
余談ですが子供の頃、いじめをしていた事が親にバレて
「お前は恥ずかしい奴だ」と言われハッとしたのを覚えています。
それ以来、負の感情を他人に曝すのは恥だと強く認識しています。
ご回答ありがとうございます。
No.5
- 回答日時:
ニュースで精神分析家みたいな人が言ってましたが、生きてるのが
嫌で人を殺すのは、自分で死ぬ(自殺する)勇気がないから人を何人
も殺し(1人じゃ刑務所入るだけなので)死刑になるのを望んでいる
と言ってました。
自分で自殺出来ないから、罪の思い殺人で、しかも人数が多くなれ
ば死刑になるだろう、そうすれば殺してもらえる・・・・・。
と思って無関係の人を何人も殺傷すると言ってました。
私はテレビでこういった事件の際にコメントする精神分析家(?)の話で
納得できた事は一度も無いです。
生意気ですが精神的な部分を解析する立場の人間には、より多くの人生経験が必要なのでは・・?と感じてしまいます。
ご回答ありがとうございます。
No.4
- 回答日時:
おそらく原因となる相手は、特定の誰かでは無いのだと思います。
この類の殺人犯の多くが、殺す相手は誰でも良かったという言葉を口にしていますが、この言葉の裏には、彼ら自身の「自分は誰でも良い存在」という自己認識が隠されている気がします。
自分が死んでも誰も気にも止めず、いつ誰と入れ替わっても誰も困らない存在である自分の命など、所詮はその程度のもの。
そういう認識が些細な経験の積み重ねで出来上がっていき、結果として、自身の存在や命を軽んじるようになってしまう。
それが転じて(常識では考えられない飛躍はあるでしょうが)、他人の命までも軽く見るようになったのではないでしょうか。
さらに言えば、彼らの人間関係の希薄さも、1つの要因だと思います。
人は、自分との関係の薄い人の死に対しては、さほど大きな悲しみを感じないものです。(当たり前のことですが、いちいち悲しんでいたら、まともな精神状態を維持することは不可能ですから。)
つまり、他者との関係が希薄になるほど、そこに掛け替えのない大切な命や人生があり、その死を悲しむ人達がいる、という感覚が薄れてしまうのです。
普通の人なら、たとえ赤の他人であっても、目の前の死に対して深い悲しみを抱くものですが、彼らはその感覚すら失ってしまっていた気がします。
自分の存在や必要性を誰ひとり認めてくれない社会に対する恨み、そして、(自分を含めた)命の大切さを考える力の欠如。
この2つの要素を下地にして、たとえ殺人という方法を使ってでも、一度くらい社会に自分の存在を認識させてやろうとした犯罪なのだと思います。
あくまで想像の範疇でしかない答えですけど。
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