

No.1ベストアンサー
- 回答日時:
乾性油と硬化油とは全く機構が異なります。
硬化油は植物油の中で二重結合性を持つために凝固点(温度)の高い油に水素を付加させて飽和脂肪酸の誘導体として凝固点を低くし動物油脂の代わりにショートニングなどをつくる処理です。
乾性油は不飽和結合を含む脂肪酸を含む油(上記と同じ意味)が酸素と反応し過酸化脂質を経由して凝固・固化により「乾いて見える」ものです。
過酸化脂質生成の図を付けます。R2はグリセリンだと思って下さい。
reactant oilとはもとの油分子です。過酸化脂質には位置異性体が出来ますが省きます。

No.3
- 回答日時:
乾性油は、自然発火するんで、注意してね。
乾性油が染みこんだ雑巾は身近な危険物の1つです。この辺で、サイトを検索すると、いろいろな例が出ていて参考になります。
No.2
- 回答日時:
オレイン酸に水素を付加させるとステアリン酸になります。
ステアリン酸 C17H35COOH の融点は69℃
オレイン酸 C17H33COOH の融点は14℃
です。ステアリン酸は常温で固体です。オレイン酸は常温で液体です。
オレイン酸を成分とする油脂に水素を付加させるとステアリン酸を成分とする油脂になります。液体状の油脂が固体状の油脂に変わります。このような変化を「硬化」と呼んでいます。マーガリンの製造の原理です。
ステアリン酸は牛脂などに多く含まれています。オレイン酸はオリーブ油などに多く含まれています。
塗ったばかりのペンキはべとべとしています。時間が経つとべとつかない、ツルッとした感触の膜になります。これが「乾く」という変化です。油絵の表面の変化も同じです。あぶらではなくてプラスティックスのフィルムのような物に変わるのです。
油脂の分子自体はそれほど大きいものではありません。流れます。乾くと高分子膜のようになりますから重合が起こっています。これは二重結合を手がかりとした付加重合でしょう。間に橋渡しの物質が介在するかもしれませんが単に二重結合が酸化されたというだけであれば乾くというところまでは行かないはずです。
亜麻仁油は代表的な乾性油ですがオレイン酸、リノール酸、リノレン酸を含むグリせりドだそうです。
「硬化」と「乾く」ということの違いを私はこのように理解しています。
この回答へのお礼
お礼日時:2009/04/13 01:16
回答ありがとうございます。
>塗ったばかりのペンキはべとべとしています。時間が経つとべとつかない、ツルッとした感触の膜になります。これが「乾く」という変化です。
大変参考になりました。
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