プロが教えるわが家の防犯対策術!

こんにちは。
油絵で遠景に空気感を出そうとグレージングをやってみたのですが、どうしても筆の跡が残ってしまい、均一に塗ることが出来ません。

ペインティングオイルでベタベタに溶き、柔かめの筆で薄くのばして、ムラにならないように根気強くやっているのですが、プロの作品のようにきれいに塗れないのです。

何か間違っているのでしょうか?
原因は筆でしょうか。オイルでしょうか。それとも他に何か気を付けるべき点があるのでしょうか。

A 回答 (4件)

グレージングはおもに樹脂を用いて行ないます。


また、不透明な絵の具は不向きですのでなるだけ
透明度の高いもの(染料系の透明色)で行ないます。

お金があればマスティック樹脂などを任意の濃度にして
ジェル状にしてグレージング専用のメジュームを
制作しますが、初心者はウィンザー&ニュートン社の
ウィンジェルをテレピンでといて使うか
他社のジェルメジュームを使用するのをオススメします。
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この回答へのお礼

ご回答頂きありがとうございます。

>グレージングはおもに樹脂を用いて行ないます。

疑問があります。
グレージングに乾性油を使うのと樹脂を使うのとでは何が違うのでしょうか?
また、風景画を描き進める手順として、まず遠景を描き、それが乾いたらグレージングを施し、そしてそのあとその上から手前の風景を描くことになると思いますが、乾いた樹脂の上には新たな絵の具の層を重ね辛いというふうに聞いたことがあります。大丈夫なのでしょうか?

せっかく頂いた回答に更なる質問を投げ掛けるのは迷惑であると承知しております。その上で何とぞご教授頂きたく、お願いいたします。

お礼日時:2010/01/25 02:08

色々なやり方や好みがあるとは思いますが、新古典主義以降のフランスの


アカデミックな手法からいうと、遠景→中景→近景で樹脂や乾性油が飽和状態
にならないように「一連の流れとして」描いて最後全体のヴァルールを見ながら
濃い樹脂の混ざったメジュームで上層面を覆う感じでグレージングします。
その際は陰影の部分や画面内で後退させたい箇所に用い、モデリングに
沿って行ないます。(モデリングとはデッサンの形に添った陰影の方向)

背景だけ完成とか近景だけ完成させるという描き方って難しいでしょ?
陰影のヴァルールとかタッチや全体の雰囲気を崩す恐れのある描きかた
は避けるほうが無難です。まず全体に絵の具が乗るように遠景から描き進めて
部分でグレージングを行なうのが破綻が少ない方法です。

それとも、全体の明度を一旦落として浮き上がらせるように描きおこすやり方
のことですかね?それなら薄く希釈したルツーセや、これまた薄く希釈したダンマル
を使うと良いです。まあ面倒なら豚毛の刷毛でさっと塗っても問題ないと
思いますよ。表面乾燥だけはちゃんとしてれば。(本式のグレージングとは違うけど)

こういう方法は受験の手引き書みたいな油絵の描き方に載ってますので参考に
なると思います。昔の画家はそういう描き方しないのでやり方が違うんですよ。
デッサンと制作の段階で明度を決めちゃうので製作中に全体の明度を落とす
必要がない為です。
明度の決め方といっても大げさなんじゃなく地塗りの色と混色を先に済ました
中心になる色を作ってチューブにいれてたり、現場で作るという意味です。

樹脂使って大丈夫か?ですがツヤが引いたり、事前に層を遮断するには
薄いニス引き(ルツーセ)はよくやる手法ですので心配はありません。
多用は出来ませんけどね、終いには飽和状態になるので。
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この回答へのお礼

cababuさん、いつも詳しく教えて下さりありがとうございます。

お礼が遅くなってしまい申し訳ありません。
私がやりたいのは、背景を暗くするというよりも、風景画で遠景に霞がかかったようにうっすらと白くグレージングを施すということなんです。
お教え下さったアカデミックな手法でやろうとすると、手前に木を描いた場合、枝葉は塗らないように注意しながらその隙間に見える背景だけにグレージングを施さねばならず、非常に非効率的な作業のように思えます。
薄く塗ったルツーセの上から書くのはよくあることで心配はいらないということですから、やはり背景だけ先にグレージングをやってしまうという場合も全く無いというわけではないのでしょうね。

お礼日時:2010/01/27 21:28

乾性油と樹脂(メジューム)との違い~グレージングにて~



簡単にいうと輝きが良くなる、樹脂(メジューム)独特の風合いが出る。
透明度が上がり、制作のときの手間が少ない、などなど。
使い方によってメジュームは分けてくださいね。
透明に不向きなメジュームというのもありますから。

向いているという事です。陰影は透明色使いますから。
たしかに、重合リンシードなどでも透明度はあがり、
グレージングできます。ただ乾燥が遅く、重合リンシード
だけでは後加筆するさい不都合が多いので避けがちです。
(混ぜて使うことはあります。)

アングルやブーグロの派などは油絵というより樹脂絵(メジューム)です。
それぐらい多用されています。
樹脂ばかり使うと透明度が上がりすぎてボディが弱くなり
ぼんやりとした様相が昨今の油絵事情とあわないので
あまり知られていないのと、熟達したタッチがいるので
あまりもてはやされてないようですが、使い方が分かれば
表現に幅が出来るのと一気描きなどにも重宝します。

最近は合成メジュームが多いので扱いは比較的楽です。
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この回答へのお礼

巨匠の中にもそんなに樹脂を使う人がいたんですか。
なんだかノーマン・ロックウェルもそうしているんじゃないかという気がしてきました。
グレージングには多くの可能性がありそうですね。
お教え下さったことを参考に、いろいろ試してみます。
どうもありがとうございました。

お礼日時:2010/01/27 21:37

グレージングということで回答していましたがちょっと趣旨を


変えまして遠景のぼんやりとした空気を描く古典的な方法を
締めに回答しておきます。

まず遠景(空、海など)の明度をかなり上げて(白を混ぜる)
隣りあう色との明暗のコントラストをあまりつけずに描く。
明度を下げる場合は冷たい色を混ぜる。(隣り合う色と比較してなので青にする
ということではありません。固有色がありますので、ここの表現が一番難しい)

地平線や海と空の境界はコントラストをあまりつけないで処理する。

また画面上で白を混色しながらグラデーションをつける方法があるでしょうか。

ぼんやりとした印象を再現する場合は陰影と色彩のコントラストを下げる
ことで遠くにあるように演出することは可能です。

初期印象派やモネ、ルノワール、セザンヌなど研究してみると
さほどグレーズを使用していないのに柔らかな印象を与えています。
タッチがある、なし関わらず、色の研究を怠りなく。

また、一番奥の遠景(空かな?)はたっぷりと絵の具をまぜて痩せた印象を
与えないようにしておくのがよいとされています。
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この回答へのお礼

遠景ひとつ取ってもいろいろな意識的な操作があるのですね。
今までただなんとなく色を選んでいた自分が恥ずかしいです。

お礼日時:2010/01/28 20:51

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