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東大の過去問を解いていて気になったところがあったので質問させてください。2005年の物理第2問(電磁気)にこんな問題がでました。

図のような装置を組みます。ボタン型磁石とアルミニウム円板は貼りあわさせています。鉄釘は磁石の磁力で電池につるされており、また、磁石は電気を通しません。
I:図のIの装置において、磁石は回転します。アルミニウム円板を流れる電流は、鉄釘との接合点Qとリード線との接点Pの間を直線的に流れると考え、ローレンツ力によって円板と磁石は回転する…というものです。(Iの装置はモーターになっています。)
II:図のIIの装置において、アルミニウム円板と磁石に力を加えて矢印の向きに回転させると、誘導起電力が生じて電流が流れる…というものです。(IIの装置は発電機になっています。)

ここで疑問です。
Iについて、アルミニウム円板は、そこに流れる電流に(自由電子に)ローレンツ力を受けますが、その反作用はボタン型磁石に働き、結局この二つの力はアルミニウム円板とボタン型磁石という1つの物体に働く内力となって、円板は回転しないのでは…?と思います。
IIについて、アルミニウム円板を回転させても、ボタン型磁石も一緒に回転してしまうのでは、導体は磁界に対して相対的に静止していることになり、誘導起電力は生じないのでは…?と思います。
IもIIも、磁石が一緒に回転せずに固定されていれば万事上手く行く気がするのですが…(実際そのような類題を解いたことがあります。)

以上2つの疑問について解答をお願いしたいです。
赤本や青本を見ても解決しませんでした。。。
ちなみに、問題の原文と河合塾の解答が河合塾のサイトにあります。
http://kaisoku.kawai-juku.ac.jp/nyushi/honshi/05 …

「2005年東大の電磁気の問題」の質問画像

A 回答 (2件)

ANo.1の方がおっしゃるように、単極誘導の詳細解釈は大仕事ですが、当該設問に答えるだけなら、さほど困難は無さそうです。

 磁力線が磁石と共に回転する立場でも、磁石に引きずられずに空間に固定されている立場でも、モータとしての挙動、発電機としての挙動に差異はありません。

河合塾の回答は、磁力線が磁石に引きずられない方法です。 あなたの不満は、磁石と円板が固定されているにも関わらず外力的トルクが生じたり、相対運動が無いにも関わらず、起電力が生じたりする事にある訳ですから、磁力線が磁石と共に回転するという立場で、同様な答が出ればスッキリすると思います。それをやってみましょう。

先に発電機を考えます。磁力線が磁石付きアルミ円板と共に回転するならば、起電力は、アルミ円板に生じない代わりに、添付図のリード線aに生じます。磁石が一周する時、リード線aを横切る磁束数は、πa^2 B です(a:アルミ円板半径、B:磁石表面磁束密度)。リード線aは、bのように変形しても磁束数に違いが無い事に着目して下さい。磁石上面から出た磁力線は全て、前記リード線を横断した後に磁石下面に一巡します。起電力は単位時間当たりの磁束数ですから、π a^2 B に回転数を乗ずれば求まります。つまり、π a^2 B (ω / 2π) = (1/2) a^2 ω B となります。もちろん電流の方向も正しく求まります。

モータとした時、リード線にどのような力が働くかは、添付図から明らかでしょう。その反力が磁石付きアルミ円板を回転させるとすれば、模範解答と同じ回転方向が得られます。ただしここで注意点があります。「磁石付きアルミ円板が受ける反力で回転」は良さそうですが、「磁石が受ける反力で」と短絡的に考えてはなりません。磁石をアルミ円板から剥ぎ取り、かつ自由に回転できるようにしたとしましょう。この場合も回転するのはアルミ板であり、磁石は回転しません。リード線の電流から磁石が受けるトルクがあったとしても、それはアルミ板を流れる電流が磁石に及ぼすトルクで相殺されます。 有限と有限が相殺して零なのか、本来零なのか、この辺からはモメソウです。しかし、そのような議論が求められていなければ、磁力線の捉え方によらず、導かれる「挙動」は一致します。
「2005年東大の電磁気の問題」の回答画像2
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この回答へのお礼

No.1の方の回答もそうですが、リード線に働く力は考えていませんでした…
磁力線が回転しないという考え方でもきちんと答えを導けるんですね。
どうもありがとうございました。

お礼日時:2010/02/26 20:55

単極モーターの問題ですね。


http://sysplan.nams.kyushu-u.ac.jp/gen/hobby/ele …
にいろいろ書かれていますので参考までに。

> Iについて、アルミニウム円板は、そこに流れる電流に(自由電子に)
> ローレンツ力を受けますが、その反作用はボタン型磁石に働き、結局
> この二つの力はアルミニウム円板とボタン型磁石という1つの物体に
> 働く内力となって、円板は回転しないのでは…?と思います。

反作用は、ボタン型磁石には働きません。この磁石を円電流で置き換えたとき、この電流に働くローレンツ力は回転力にならないでしょう。反作用は、まわりの導線に働きます。

> IIについて、アルミニウム円板を回転させても、ボタン型磁石も
> 一緒に回転してしまうのでは、導体は磁界に対して相対的に静止
> していることになり、誘導起電力は生じないのでは…?と思います。

磁石を回転させたときに、磁力線も一緒に回転するか、という問題に関係しています。これは単極誘導にも関係している難問です。「いまさら電磁気学(青野修著)」では磁力線は回転しないと書いています(決着はついていないと思います)。そうだとすると、磁石は回転していないのと同じですから誘導起電力は発生しますね。

ただ、このような難問を問題にしてもいいのだろうかという気がしますが・・・

参考URL:http://sysplan.nams.kyushu-u.ac.jp/gen/hobby/ele …
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この回答へのお礼

大学入試の問題も突き詰めて考えると難しいんですね…
どうもありがとうございました。

お礼日時:2010/02/26 20:52

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