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ある本に、次のようにありました。

分散の加法性とは、n個の独立な標本(例えば、n個の独立な「観測値の集まり」)A1、A2、…、Anがあり、Ai{i=1, 2, …, n}の分散が(σ^2)iである場合、それらの標本の要素を全部足し合わせて標本B=ΣAiを作ると、Aiがどのような分布を示す標本であるかに関わらず、Bの分散はΣ(σ^2)iとなるという性質である。

(1)上記の説明は正しいでしょうか。
(2)上記の性質は、「分散の加法性」ではなく「分散の加法定理」と言うと間違いでしょうか。

当方、高校で微分、積分を勉強したくらいで、数学は全くの素人です。確率、統計は全く勉強したことがありません。
よろしくお願いいたします。

A 回答 (2件)

(1) 正しいです。


それぞれ n 個の要素をもつ二つの集合 X, Y を加え合わせた集合の分散 s^2(X+Y)を考えます。各データを xi、平均を <x> のように表すと、分散の定義(↓参照)より
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%88%86%E6%95%A3
 s^2(X+Y)
= (1/n)∑{<x + y> - (xi + yi)}^2
= (1/n)∑{<x> + <y> - xi - yi}^2
= (1/n)∑{(<x> - xi) + (<y> - yi)}^2
= (1/n)∑{(<x> - xi)^2 + (<y> - yi)^2 + 2(<x> - xi)(<y> - yi)}
= (1/n)∑(<x> - xi)^2 + (1/n)∑(<y> - yi)^2 +(2/n)∑(<x> - xi)(<y> - yi)
= s^2(X) + s^2(Y) + C。 (*)
ここで
C = (2/n)∑(<x> - xi)(<y> - yi)。

C の ∑(<x> - xi)(<y> - yi) の部分は相関係数の定義(↓参照)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%9B%B8%E9%96%A2% …
の分子そのものであり、X と Y の間にまったく相関がない場合には、その値は 0 です。実際の測定データの場合には、厳密に 0 になることはあまりないでしょうが、X と Y が独立な標本であれば、(*)式で
|C| << s^2(X) + s^2(Y)
であることが期待されます。よって
s^2(X+Y) ≒ s^2(X) + s^2(Y)
が得られます。

これで分散の加法性が二つの集合の場合に対して示されました。集合が三つ以上ある場合に対しては、集合をひとつづつ順次加えてゆけばよいでしょう。

(2) 間違いかどうか、私にはわかりません。
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この回答へのお礼

御返事が遅くなってすみません。
詳しくお教えいただきたいへんよく分かりました。
有り難うございました。

お礼日時:2011/01/30 15:02

(2) だけ: 「加法性」と呼ぶことが多いと思います. 「加法定理」ということはほとんどないでしょう. 平均の方も同じ.

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この回答へのお礼

御返事が遅くなってすみません。
やはりこれは定理ではないんですね。
よく分かりました。
有り難うございました。

お礼日時:2011/01/30 15:04

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