No.4
- 回答日時:
こんにちは。
★ 浄土教から見た「自灯明」
☆ これを 《浄土教から親鸞の見た「自灯明」》と捉えて 次のように考えます。結論は
○ 自灯明も法灯明も そしてゴータマ・ブッダも 屁の河童
☆ です。屁の河童は言い過ぎだとすれば 飾りと言いかえます。
◆(親鸞:有念無念の事) ~~~~
1. 来迎は諸行往生にあり 自力の行者なるがゆゑに。
2. 臨終といふことは 諸行往生のひとにいふべし いまだ真実の信心を得ざるがゆゑなり。
3. また十悪五逆の罪人 はじめて善知識にあふて すすめらるるときにいふことなり。
4. 真実信心の行人は 摂取不捨のゆゑに 正定聚のくらゐに住す。
5. このゆゑに臨終まつことなし 来迎たのむことなし。
6. 信心のさだまるとき往生またさだまるなり。来迎の儀則をまたず。
(末燈抄・一 伊藤博之校註)
☆ (現代語訳)~~~~~~~~~~~~~~~
1. 臨終のときに阿弥陀仏が極楽へと引き取るためにやってくるという来迎は 修行や善行を積むことによって往生する場合のことである。自力をたのむ行者であるゆえ。
2. 臨終に来迎を期待するということは 修行を積んで成仏する人に言うことである。いまだ阿弥陀仏からの他力なる真実の信心を得ていないゆえ。
3. あるいはまた重い罪を犯した人が 臨終の折りに導師に会って念仏をすすめられるときに言うことである。
4. 如来回向の信心にあずかる人は 如来の大慈悲にもれなく摂取されたゆえに まさしく往生することが定まっている人すなわち正定聚(しやうぢゃうじゅ)のくらいに住している。
5. このゆえに臨終正念というような往生のかたちを俟つ必要がない。来迎をたのむこともない。
6. 信心の定まるとき 往生が同じく定まるのだ。来迎の儀式を俟たない。
▲ (親鸞聖人御消息集) ~~~~~~~~~
他力と申すは 仏智不思議にて候ふなる ときに煩悩具足の凡夫の無上覚のさとりを得候ふなることをば 仏と仏とのみ御はからひなり。
さらに行者のはからひにあらず候ふ。
しかれば 義なきを義とすと候ふなり。
(慶西御坊御返事)――(伊藤博之校注:『歎異抄 三帖和讃』1981 p.201頭註一〇)
◆ (親鸞:末燈抄 22) ~~~~~~~
『宝号経』にのたまはく、
弥陀の本願は行(ぎょう)にあらず、善にあらず【万行を修めること
を求めているのでもなければ 諸善を積むことを条件としているわけで
もなく】、ただ仏名をたもつなり。
名号はこれ善なり 行なり。行といふは 善をすることについていふことばなり。
本願はもとより仏の御約束とこころえぬるには【心得た上は】、善にあらず、行にあらざるなり。かるがゆゑに他力とは申すなり。
本願の因は能生(のうしょう)する因【直接の原因】なり。
能生する因といふはすなはちこれ父なり。
大悲の光明はこれ所生(しょしょう)の縁【間接の要因】なり。
所生の縁といふはすなはちこれ母なり。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
No.3
- 回答日時:
自らを信じ、法を信じよ・・・ということではなかったでしょうか。
絶対他力の一歩手前・・・法を信じて疑わぬ自らを信じよ
ということではなかったでしょうか。
お釈迦様の最後の言葉は、悟りを得た直後の自らに言い聞かせた言葉でもあったようです。
お釈迦様は悟りを得ても、拠り所のない不安な孤独の中にいた、とも伝えられています。
その時、自らに言い聞かせた言葉が、「自灯明」「法灯明」でもあったと伝えられています。
入寂の間近いことを知って不安にかられた弟子達に説いた、深い慈悲心に満ちた励ましの言葉であったと思います。
(げす、な言い方かもしれませんが、死んでゆく人間は嘘をつかない、といいます。
お釈迦様の真実の言葉だったように思います。
二度と現れない人の、最後の優しさに満ちた言葉だと思うと、少し感傷的になってしまいますが・・・)
>絶対他力の一歩手前・・・法を信じて疑わぬ自らを信じよ
これでしたら何の違和感もなく受け止められます。すっきりした思いがしてうれしいです。
No.2
- 回答日時:
「自灯明」は字面通りに受け取れば自力を説くものと思えます。
自分の宗派は好きだし、念仏を喜ぶ我が身ですが、ここの所がどうもすっきりしないのです。○法然も親鸞も叡山では立派な学生だったのですよ。その意味で自灯明を実践したお坊さんなんですよ。
ただ、当時の世情は、自灯明だけでは民衆を救えないというので、他力を主にしただけなのです。特に親鸞は妻帯しましたので、叡山での僧としての悟りをあきらめたという意識はあったでしょうが、仏教の目指すところは、「上求菩提・下化衆生」の内に内在する「自力と他力」の双方ですから、どちらか一方のみは間違いなのですね。だから絶対自力も絶対他力も仏教としては間違いということですね。
良く観察するとどの宗派も口では絶対自力とか絶対他力とかといいますが行いを見れば、明らかに両方が入っているはずですね。浄土宗であれば、浄土三部教など学びますし、真言密教でも山歩きだけでなく仏典も学びますし、社会にも貢献し布施も受けますよね。
つまり、どこに力点を置くかで宗派は違っていますが、「上求菩提・下化衆生」に内在する自力と他力はやっているのですね。真宗も同じですよ。言葉や文字にだまされては仏教の本質を外しますからね。まあ質問者さんへの答えだと、絶対他力という真宗にも自灯明は入っているということなのです。程度に差があるだけです。鎌倉時代の弟子筋が興した宗教ですから、その程度の寛容さで観てくださいということでしょうね。
ありがとうございます。
真宗にも自力があるという御意見にはちょっと引っ掛かる部分もあるんですが、程度に差があるだけというならなんとなく腑に落ちます。
No.1
- 回答日時:
浄土門の人間ではありませんし、仏教も専門家ではないので、間違っているのかもしれませんが。
「自灯明」を「自力を説くもの」と解釈するのが違っているような気がします。
小生は「自灯明」とは、「(他の人を灯火とするのではなく)自らを灯火となせ」です。
つまりは「他人の言動に惑わされるな」ということだと解釈しています。
言い換えれば、「他に頼らず自分の力で浄土へ行こうと努力する」のではなく、「他人がどういう教えを説こうと、他人から何を言われようと、自分の信じる道(阿弥陀さまに救われる道)を行け」ということではないでしょうか。
こちらのカテゴリーには専門家の方もいらっしゃると思うので、きちんとした回答がつくと思いますが、小生の考えは以上のようなものです。
参考になれば幸いです。
>他人から何を言われようと、自分の信じる道(阿弥陀さまに救われる道)を行け
励まされました。ありがとうございます。単純に自灯明を自力を説くものと受け取るのが問題なんですね。
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