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伸張性収縮についての質問です。小生は退職した医科系の教師で老人ですが、筋については、全くの素人です。この度、一般の老人の方に、健康法の講演をすることになりました。その一部で、伸張性収縮について、説明しなければならないのですが、よく分からないので質問いたします。
まず、伸張ですが、何が伸びているかというと、「筋の起始と停止が遠ざかる」というように、「筋肉のしくみ・はたらき事典」に書いてあるので、筋全体が伸びているというのは理解しました。
また、Z膜とZ膜の間隔がのばされる状態が伸張性収縮と書いてありますので(http://www.yyokota.net/training-site/stretching1 …)これも分かります。
次に、収縮ですが、何が収縮しているのか分かりません。「収縮ではなく緊張あるいは活動というべきだ」などということも、どこかで見た気がしますが、それだと、ますます、分からなくなります。
「筋はアクチンとミオシンで収縮するための化学反応を起こしているにもかかわらず、外部の力(例えばダンベルの重さ)によって、滑り込み現象が起こらずに伸びてしまう」というような説明でよいのでしょうか。
あるいは、「収縮要素(アクチンとミオシンの部分)という部分で収縮しているが、弾性要素部分(腱ではないが腱のようなもの)という部分が伸びてしまう」というのでしょうか。
講演では、素人さんに説明するので、数式やグラフなどは避けて、言葉、あるいは筋肉の図やアクチンとミオシンの滑り込みの略図程度で説明したいので、よろしくお願いいたします。
また、聴衆も老人で古い用語になじんでいるので、遠心性収縮、緊張、活動などという用語もなるべくなら、使いたくないのでよろしくお願いします。

A 回答 (2件)

生化学畑におります.



伸張性収縮については,

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%AD%8B%E8%82%89% …

に「筋肉が収縮方向とは逆方向に引きのばされながら力を発揮」とありましたので,これが「伸張性収縮」の定義と信じて説明します.hitotuisiさんのおっしゃるように,

「筋はアクチンとミオシンで収縮するための化学反応を起こしているにもかかわらず、外部の力(例えばダンベルの重さ)によって、滑り込み現象が起こらずに伸びてしまう」

ということで合っていると思います.

脳から筋肉へ来る電気パルスの頻度によってONになるアクチン・ミオシンの数(ON/OFF制御はアクチンフィラメントに結合しているトロポニンへのCaイオンの結合・解離で起こるので,「ONになるアクチン・ミオシンの数」という言い方は厳密ではありません)が調節され,これが筋肉の発生する張力の大きさを調節しています(ミオシン分子1個が発生しうる最大張力は5pNくらいです.これ以上大きな負荷を与えると,アクチンに結合していたミオシンがアクチンから外れて引き戻されます.特殊な光学顕微鏡下でミオシン分子1個を操作するという実験によって,最大張力が実測されています).こういう分子レベルのイメージを考慮すれば,伸張性収縮についてはhitotuisiさんの認識でよいと思います.
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この回答へのお礼

早速、御回答いただき有り難うございます。御親切な御回答にとても感謝いたします。これで、講演がうまくいきそうです。貴殿の御発展を祈ります。

お礼日時:2011/10/15 22:57

私は全くの素人です。

ですから私の理解が間違っている可能性の方が大きいのですが、全く知識のない人に以下のように綱引きを例にしまして説明しています。全く責任は持てません。

綱がアクチンです。人がミオシンです。ミオシンは、足が地面にくっついていて、ATPを食べたときだけ瞬間的にアクチンの綱をつかんで引きます。ATPのエネルギーは直ぐになくなりますからそうなりますとミオシンはアクチンを離してしまいます。これを繰り返しているわけです。

(1)等尺性収縮
綱(アクチン)の外部から加えられた引く力と人(ミオシン)の引く力が拮抗しているときには、それぞれのミオシンは瞬間的にアクチンをつかんでは引く動作をしていますが、綱は全く動かない状態です。

(2)等張性収縮…綱が動くケースです。
(ア)短縮性収縮
全体のミオシンの引く力が勝っているときには、ミオシンが綱を放した際に綱がこちら側に来ていますから新たに掴む部分は前の方にありました部分です。結果的に綱をどんどん引き寄せている状態です。
(イ)伸張性収縮
アクチンの引く力が勝っているときには、ミオシンが綱を放した際に綱が向こう側にいってしまいますから新たに掴む部分は後の方にありました部分です。結果的に綱がどんどん持って行かれる状態です。

この辺に関しましては、東大の石井先生が詳しいと思いますのでメールアドレスを載せておきますので問い合わせなさったらと思います。
http://www.h.k.u-tokyo.ac.jp/research/research11/
石井直方(ISHII Naokata)教授
専門分野:筋生理・生化学
駒場体育棟
Phone & Fax:03-5454-6870
E-mail: ishii@idaten.c.u-tokyo.ac.jp
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この回答へのお礼

わかりやすい例をお示し下さいまして、有り難うございます。まさに、イメージがわいてきます。有り難うございました。感謝いたします。

お礼日時:2011/10/15 23:00

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