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大学で国際政治学を専攻しているものです。
現在プレゼンを控えて困っているのですが、どなたか教えてください。

「独立国の条件」とはなんですか?
主権や領土を保有している。内政不干渉の原則を保持している。などの辞書的な回答ではなく、具体的にどういう基準で国家となれるのかを教えてください。

文献を調べてもなかなかそのものずばりの答えには出会えません。国家の定義というものがそもそも明確には存在しないのでしょうか?

台湾や東ティモールなどの外交問題を研究しています。
システム論や国際関係論など、多少専門分野でも結構ですので、詳しい方、ぜひお教えください。

よろしくお願いします。

A 回答 (3件)

そんなもの辞書的な意味しかありませんよ。

まあしいて言えば、国際慣習法として定着しているといったところでしょう。はっきり言ってイエネリックが提唱した主権,領域、国民の3要素以外に、誰も定義などしていません。

まあこの3要素は最低限の基準でしょうね。現実問題としてこの用件に会わない国家は存在していません。

国際政治というのは、力の世界です。したがって、まずは言ったもの勝ち、次にそれを国際世界に押し付ける担保としての力の存在です。
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こんばんは。



 一般論を述べたいのか、独自の見解を述べたいのかでプレゼンの内容も異なってくると思います。
 一般論に関しての詳細はわかりませんが、独立国家の条件には明確の定義とはないと考えられます。というのも、立場によって国家と認めるか否かが異なるからです。私の私見ですが、国家の要件には次のようなものが、考えられます。
(0)主権、国土、国民が存在する。
(1)他国とは完全独立した政府・独自の経済システム等を保有しているかどうか。
(2)政府が国家として承認しているかどうか。
(3)国連に加盟しているかどうか。

など。
(0)は絶対条件ですが、(2)(3)は必ずしも必要な条件ではありません。(1)に関しては微妙な要件です。
 現在、日本政府が承認している国家は191カ国で、国連加盟国は191カ国です。しかし、その国家は一致していません。日本政府が承認する国家には朝鮮民主主義人民共和国は含まれていません。もちろん、中華民国も含まれません。一方、国連に朝鮮民主主義人民共和国が加盟していますが、ヴァチカン市国は未加盟です。更に、現在は加盟していますが、スイスは2002年9月10日まで未加盟国でした。さらに、中華民国に関しては、日本政府は国家として承認していませんし、国連にも加盟していませんが、コスタリカ、パナマをはじめとする中米諸国や、パラオなどの大洋州諸国など27カ国と外交関係を保有しており、それらの国家は中華民国を国家として承認していることになります。また、中華民国はご存知のように、中華人民共和国とは明らかに独立した政治システムも保有しており、独自の経済システムも保有しています。しかし、香港、ニューカレドニアなどは、独立国家とは考えられません。ですから、(2)を満たしていないからといって独立国家ではないとは言い切れませんし、(3)に関しても同様です。結局は、国際的にどれだけ承認されているかということが重要な条件ではないでしょうか?
 結果として私が考える独立国家の数は、中華民国、朝鮮民主主義人民共和国を含めた193カ国とです。
 中華民国が国家であるという認識が日本人に希薄な理由には、日本政府の中華人民共和国との外交的な問題から、台湾は中華人民共和国の不可分の領土であり、中華民国は反乱分子であるという中華人民共和国の立場を尊重するとしているため、学校教育などで中華民国は国家ではありませんと教え込んでいるためと考えられます。
 以上、私見ですが参考になればと思います。
 なお、ここではあえて、台湾ではなく中華民国とさせていただきました。
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。
非常に丁寧な説明、大変参考になりました。
そうなんです。独立国の条件は一般的な辞書的な意味しか存在しないので、世界システム論や、国際関係論から自らの立場を明確に定義づけしようと思っております。

中華民国の件に関しましては、まさにご指摘のとおり、国際的な立場の未熟から国として成り立つにはイマイチ根拠不足だと思われました。

国連加盟についての詳しいご説明、大変興味深いものでした。国連に加盟することが国家としての定義となるわけでもないと言うことが、明らかになりました。
結局のところその各々の独立したい国家の周辺状況に依存すると言うわけですね。

お礼日時:2003/12/02 23:08

専門的な要求に応じられる水準の回答になっているかどうか自信はありませんが・・・



先ず、時代を限定する必要があります。往時と現代では国際情勢が異なるため、これを限定しないと焦点を絞れません。以下、現代における独立国家成立の条件、という前提で私見を述べます。

今日では、無主の土地は存在しないので、新たな国家が成立するのは、
(1)既存国家の分裂(植民地の独立を含む)
(2)既存国家の統合(他国の植民地の併合を含む)
(3)上記の併用
しかあり得ません。
(1)には、旧ソ連の崩壊による連邦諸国の独立やチモールの独立など多くの実例を見ることができます。(2)及び(3)については、戦間期前後における欧州諸侯国の統合が該当するものの、比較的新しいものとしては、南北ベトナムの統一を除き、寡聞にして思い当りません(南北イエメンは・・・、経緯を忘れました)。つまり、現代では、新国家の成立は、事実上、既存国家の分裂による場合にほぼ限られている、と言えるのではないでしょうか。

そうであれば、新国家成立の具体的・実質的条件は、既存国家分裂の要因に求めることができるはずです。

既存国家分裂の要因には、政治的要因、経済的要因、歴史的要因、民族的要因などの内発的なものと、外国の干渉が考えられます。しかし、私見によれば、これらのうち最も大きな要因は疑いなく民族的要因であって、独立を求める民族運動が新国家成立の原動力であることは明らかだと思います(独断ですが・・・)。

というわけで、民族運動が目的を達成できる条件が、新国家成立の実質的条件だと思います。民族運動の成功例と失敗例を分析し、これを敷衍してクルド民族国家成立の可能性などを論ずれば、具体的なプレゼンができるのではないでしょうか。
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。
民族的要因という視点は新しいものでした。確かに実質的に分裂国家として機能しうる国々は民族運動によって解決が促された事も大きいと思われます。

具体的もうひとつ伺いたいのですが、現在の台湾政権は国家として認められるだけの要因を備えていながら、国際社会的に国として認められません。(中国の脅威により)

台湾は独立していると言えるのですか?この具体例に関して、独立条件とはなんですか?国際的承認の有無でしょうか?

お礼日時:2003/11/30 20:33

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