ちょっと先の未来クイズ第1問

野球でバットを用いてボールを打つ際に、ボールへのエネルギーはE=MV×Vで表すことが出来ると思います。ボールの飛距離は、湿度や温度やボールの重量が同じであるなら、エネルギーと角度によって決まってくると思います。

この時、ボールとバットのインパクトの時間は関係あるでしょうか?
ボールとバットの接触時間がわずかに長い場合や短い場合では、ボールの飛距離にどのような違いが現れるでしょうか?

A 回答 (1件)

 インパクトは非常に短い時間です。

そのことから次のことが言えます。

1)バットを振っている腕からの力は考慮しなくてよい(インパクト時間に「手で押す力」は事実上無視できる)。
2)バットとボールの衝突問題として解けばよい。バットは回転してボールに向かって行っているが、バットの回転運動は無視して、並進運動として解いてよい。

 つまり、バットとボールが衝突する問題に帰着するということです。

 これは、実はあらゆる場合に通用する式を導くのは意外に難しいのです。なぜなら、ボールがバットのどこに当たるかで、衝突後にバットが回転することを考慮する必要があるからです。

 しかし、最も効率よく打ったとするなら、割合簡単になります。それは、ボールとバットの衝突後に、バットが回転せずに並進運動だけだとすることです。これがいわゆる「真芯で捉える」というもので、ボールは最も速く打ち返されるし、手に衝撃を感じません。手に衝撃を感じるのは「真芯を外した」ために、バットがインパクト直後に急激な回転運動を起こし、それが手に伝わるためです。

 ですから、真芯で捉えた場合を考えればいいのではないでしょうか。それ以外も考慮すると、ボールがバットの上側や下側に当たった場合も考慮する必要があり、要は凡打についてまで求めたいなら、えらく苦労しなければいけません。

 また、厳密に言えば、弾性体の衝突ですが、剛体としても、さほど問題はないでしょう。なぜなら、それは反発係数で表せば、充分いい近似になりますから。

 最もうまく打てたとするなら、以下のようになります。

 インパクト時のボールの質量をm、速度をv、バットが質量M、速度vとします。衝突後、質量は変わりませんが、速度はv'、V'になるとします。

 運動量保存則はいつも成り立ちます。運動エネルギーも保存するとして、以下の二つの力学でよく見る式が出ます。

 mv+MV=mv'+MV'
 mv^2/2+MV^2/2=mv'^2/2+MV'^2/2

 要は、二つの質点の(完全)弾性衝突の式でいいわけですね。求めるべき変数はv'とV'の二つですから、この二つの式で求まるはずです。
 これの解き方は、高校物理の教科書や参考書に例題があるでしょう。探せばネットでもあるかもしれません。
 ここからはお任せします。

P.S.

 私が予備校生のころ、予備校の模試で物理は極めて難解な問題で有名でした。普通は1問も解けないのが普通で、1問でも解けたら、受験者上位10番以内という、まあ、とほほな。
 その模試で、あるとき、お尋ねのことを簡単化した「質点と棒の衝突」が問題として出ました。破れかぶれで、あてずっぽうの仮定で解いたら、まぐれ当たり。他の問題も部分的に手を付け、結果8位でした。
 予備校の物理講師曰く、「うちの模試の物理みたいに鬼なのは、どこの大学でも出るわけないから、安心していい」でした。もう、「趣味やめて、実戦的な問題出してくれ」と思いましたですorz.
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