先日、昭和のお父さんのような人からお叱りを受けました。
そこで、そんなことを感じた次第です。
日本人の伝統体質が原発事故を起こしたという推論に反論
したいと思います。
近代の自律した凛とした女性像の父親という方は、
僻み根性と自己愛が強く、人の欠点が気になってしょうがなく、
自分ばっかり可哀想だという思いが抜けきらず、家族に八つ当たり
ばかりしていた。しかし、それは裏を返せば、会社という組織に
身も心も捧げ、それで家族を養っているという、生け贄の悲哀を
しょっていたというようなことが感慨深くつづられています。
しかし、当然に現実社会では、向田邦子さんのような立派な方
ばかりではありませんから、「俺は親父のようには生きたくない」
とスキゾを生むうねりとなったのではないでしょうか。
もし、東電が昭和のお父さん的組織だったら、組織の忠誠心は表面
的にはくずすことはしないながらも、組織に対する共同体的愛情より、
公共的自己愛の方が勝っていたのではと想像します。
都会のきらびやかな組織というくくりで昨今のマスメディアをみると、
「愛すべき優秀な俺たちの組織」を何かにつけ、公共の電波で誇示
している風景とだぶらせてしまいます。
そんな、単純な見方では充分に分析できているとは、とても思えない
のは重々承知していますが。
原発問題を考える上でのたたき台として提示してみました。
忌憚ない意見を聞かせていただけたらと思っています。
No.1
- 回答日時:
お金や利権、権力、でつながっているだけでしょう、分析なんて、意味ないよ。
この回答への補足
バトルランナーという映画が20年以上前ですから、
自由主義先進国のアメリカでは、メディア不信の歴史がありそうですね。
ある方向に、国民を引っ張ろうとする違和感は日本では、まだそれほど
昔からという感じはしません。B層なんて言葉も最近ですよね。
常にアンテナを沢山はらなければならない状況は、法のない原始的社会
と似てます。人類の歴史を考えれば経済効率がいいとはとてもいいがた
い気がします。
ただ、新自由主義のみを疑うのは結論をいそぎすぎる気がしますので、
目的ぼやけてが本質からそれていく状況として何が考えられるかを
あげてみると
・内向的な研究を追求しすぎて本質からそれる。
・ユーザー要件に偏りすぎて、本質的な機能追求を損ねてしまう。
・経済効率性に偏りすぎて、本質からそれる。
・権威誇示目的、広報目的の技術にそれていってしまう。
・何事も組織の為の組織になりすぎて本質からそれてしまう。
本質からそれやすいのは、何となく日本人的な本質性の気がしますが
それを補うだけの伝統的なものがあったのではと思うのですが、
なにが、社会構造や時代背景の何が起因したのかは、わからないですね。
ただ、ステータスの高い組織でもJALの復活は以外でした。
やはり、ヒエラルキーの上の方にパイロットという現場責任の重い職種が
あるのが大きいのでしょうね。
ありがとうございます。
お金や利権でつながってしまうという欠陥は、法律やシステムで
補うものではないのでしょうか。
それが機能してないとすると、新自由主義を疑うことになりますが
それだけで本当にいいのでしょうか。
No.2
- 回答日時:
人類の伝統体質が原発事故を起こしたというほうが本質的だと考えています。
この伝統体質は「火」の時代にさかのぼれるでしょう。「火を熾す知識」は伝授できても,「徳は教えることはできない」ものだからです。太古の昔より現在に至るまで,不徳の行いが火災を招いてきました。悪意を持って使用する人や得たばかりの知識をいたずらに使用する人は後をたちません。
火に比べて原子力開発の歴史は非常に浅く,原爆と原発事故は起こるべくして起こったと言うほかありません。原因は原子力発電を推進してきた時代精神の不徳でしょう。要するに技術を過信して自然に打ち負かされたのです。
技術過信というのは,戦勝国米国の不徳でもあり戦敗国日本の不徳でもあると思います。戦後日本は真に独立はしておらず,いわばアメリカ合衆国が行う社会実験国家として今なお支配を受けているのではないでしようか。
つまり,「日本人の西洋化」がこの問題に関わっていると思うのです。明治以降は西洋にかぶれてしまったのですから,まだ徳性がそんなに損なわれていないという意味で近世以前の「伝統的日本精神」を見直すべきかもしれないです。
よって「日本人の伝統体質が原発事故を起こした」に反対。むしろ「西洋人の伝統体質が原発事故を起こした」と見るべきと思います。
この回答への補足
私は、科学に大変に疎い人間ですが、この場合に、科学の根本的
問題が起因しているとは、どうしても思えないのですが。
例えば、パラダイムを共有できていないという根本的問題があった
のなら、その場で計画は中止すべきという立場をとるはずですから。
やっぱり、そういう問題ではないと思うんだけどな。
ありがとうございます。
人類の業とは、あまりにざっくりしすぎてますが、しかしそれはまったく否定できません。
ただことが大変なだけに、もう少し原因の本質に、せまってみたいと、
せまってみなくてはいけないんじゃないかなと思ったものですから。
私も多分そんな感じの結論になるかもしれないと、ぼんやりは思っていますが、
もう少し慎重に考えてみることも必要なのかと思ったものですから。
No.3
- 回答日時:
組織が大きくなると合成の誤謬というのがちょくちょく見られるようになります。
旧科学技術庁や電力各社、東大教授など、個人個人の理想が高く、資質が高く、倫理観も高いという前提で、原発事故の早期終息に失敗した原因を追及して行かないといかんと思います。
文学的に「個人の資質」や「個人の性格」、「個人の能力」などの問題を投影しては、真の問題が見えず、解決策も見えてこないでしょう。
この回答への補足
「安全を信仰する」というのは、到底ありえないはずです。
「安全を懐疑する」は、ありえますが、そしてどう懐疑しても
安全という結論にしか至らないのであって、それでも一抹の懐疑が
拭いきれないというのが、本来な気がするんですが。
だから、そういう問題だと思えないのです。
社会構造、組織構造からくる、価値観の問題となりませんか。
ありがとうございます。
いやいや、個人というか社会現象との関連性として捉えたかったのですが。
どういう能力の高さで、どういう倫理感の高さで、組織されて、
また組織や社会の圧力が作り出したであろう理想がどういう理想だったのか、
「官僚よりも官僚的な組織」という結論を合成の誤謬とかたづけていいものか
どうか。
未来の為にも、慎重に、ニュートラルな立場から歴史の必然性も含めてして
いかなければならないのだろうと思ったものですから。
No.4
- 回答日時:
>東電が昭和のお父さん的組織だったら、組織の忠誠心は表面
的にはくずすことはしないながらも、組織に対する共同体的愛情より、
公共的自己愛の方が勝っていたのではと
今回の事故原因に占める東電の責任は限定的だと思いますし、
たとえば大きな権限を持っていた保安院の「寝た子を起こすな」という’06年の発言にせよ、真意は単純ではなく、分析すれば、組織に対する共同体的愛情も当然含まれるにせよそれがすべてではないでしょう。
彼らは本心から原発の安全性を信仰といえるほどに信じきっていたのであり、それも当時としては相応の根拠のあることで、その時点で技術的に彼らの論理を崩すことが出来るものは居なかったということでしょう。後出しじゃんけんで彼らを悪く言うものは多くても、結局事なかれ主義という日本的な妥協に堕して彼らの理屈に下った、崩せなかったという責任はあるはずです。
>日本人の伝統体質が原発事故を起こしたという推論に反論
どちらにせよ原因を単純化して真因を見失うと思います。
とりあえず向田邦子さんは無関係ではないでしょうか。
この回答への補足
本当に大事なこと以外は、どうでもいいことになる心境とはどういう
ことかを考えてみたいと思ったのです。
守りたいものが沢山あったとして、最後に何を選択するのかという
状況に立たされたときに、その時代とその空間においての、
社会的価値観はやはり映し出されるのではないでしょうか。
そして、それが、どうしてここまで努力して頑張ってきたのかとかという、
個人の人生観がそのまま選択に反映される気がするんだけど。
ありがとうございます。
勿論、原因を単純化して物語をつくってはいけないと思います。
そして保安院が機能を失っていたことも否定はできないと思います。
しかし「安全神話への信仰」とは、どういうロジックだったのでしょうか。
ちょと普通の感覚では、理解が及ばない気がします。
だってそんなに優秀な人が、理性的な科学的立場を忘れるほどの
信仰のマインドコントロールって、それって、いったいどんな。
そして原発を扱う程の、科学信仰の優秀な人がそれぞれに「責任は限定的」と
本当に考えていたら、どうなるのでしょうか。
純粋な科学的立場に経済論理を持ち込まないことを前提としても、
本当にそれほど意見が対立するでしょうか、
ちょっとやっぱり信じられないです。
向田邦子さんを持ち出すことが、そもそも真因からはなれることだと
いわれれば、そんなのはどうでもいいことだと心から思えます。
それこそ、科学的立場に立てば「どうでもいいこと」となるはずです。
だからこそ、真因を見失うかもしれないから、
原因をつきとめようとしないはずもないと、思えるんですが。
No.5ベストアンサー
- 回答日時:
原発の安全神話は単なる宣伝文句であることは、原子力を学んだり、携わっている技術者は皆知っているとおもいますよ。
どのようなものであれ、事故がないように皆、日々努力しているのです。東電の原発事故にしても、想定外の津波であそこまで破壊されても、関係者が踏みとどまり、最小限の被害に収めたと思いますよ。彼らがあそこまで頑張らないと関東一円は住めなくなっていましたね。
さて、原発の推進というのは、1970年代のオイルショックで民衆がパニックを起こした時から始まったのですね。オイル断は日本を江戸時代に戻すことと捉えれば、石油に依存しない電力としての原子力は必然として選ばれたわけですね。当然、そのリスクは誰の目にも明らかにあったわけです。だから原発は海の近く、過疎地帯に建設されていますね。事故想定されたからですね。これは、何かあった時は小を捨てて大を取るという哲学ですね。この哲学は向田さんの時代も今も同じですね。
いつの時代でも民衆はパニックを起こすのですね。あの程度の事故で既にパニックを起こしてますね。
それを安全神話のせいにしているだけですね。少し頭を使えば誰にでも分かることです。
また、中東もきな臭くなってますし、隣国も怪しい動きをしてますから、オイルショックやミサイルショックがあるかもしれません。その時、パニックに陥らず冷静に多数を活かすことを考え、実行できるのが本当の日本人ですね。向田さんの時代も今も、考える人はいますし、また愚民も沢山いるということなんです。
この回答への補足
一市民が思考停止して、大衆の論理に流されるという現象は
少し考えさせられるものがあります。
基本的に、専門家の意見を信頼して従うことが悪いことではないと
思えるからです。その場合において、思考停止という機能は、
社会生活にとって大切な機能です。
つまり、専門家の技術と知識は大変な努力で身につけているということは
軽んじてはならないし、尊重するのが普通だと思うからです。
そうすることで、それぞれの職業能力が社会で生かされているし、
もし、各自それぞれが、社会のあらゆる専門知識を全て頭にいれなければ、
ならない社会構造って、どう考えてもおかしいでしょうから。
そして専門家も同時に、その専門技術、知識を利用する人を軽んじたり
利用したりしたら、またおかしなことになっちゃいます。
どちらの信頼がかけても社会は機能せず、大衆の論理または、ファシズム
に流されるということになるのではないでしょうか。
もし、失礼な言動だと思われたならお詫びします。
ありがとうございます。
現場にいる人がどれだけ命をかけて、頑張ってくれたかはわかります。
しかし、幹部は誰ひとりとしてとどまらなかったのでは。
小を捨てて大をとるとは、「国土の安全」という大をとる以外にどんな
大があるのでしょうか。それ以上の大きな国益があるという言い分だと
したら、それこそ戦争やファシズムの論理になってしまいます。
私は(私たち)はとても無知です。しかし、誰もが原発の専門知識を
もっておかなければならないという前提において、50年スパンぐらいの
短期的な国益の為に、リスクを一部の地域の住民に押しつけることが
それが本当に「小を捨てて大をとる」哲学というのでしょうか。
知識がないから悪いという理論を専門家が押しつけることができるという
理論にのっかろうなんて
権力のない一市民としてのプライドがあったらそんなことって。
No.6
- 回答日時:
http://www.antiatom.org/seminar_sawada/
広島、長崎、ビキニ、福島、「核」というキーワードで、つながりました。
広島型原爆は、ウラン235でできた、大変高価なものでした。実験しなくても、臨界という質量になれば、
核分裂を起こして原爆になります。
長崎型原爆は、プルトニウムでできていて、複雑ですが、原子炉で大量生産できますが、
実験で、計算どおりに、爆発するか、実験が必要でした。
3,11以来、情報が、あまりに政府、原子力安全委員会、保安院、経済産業省、東京電力と、戦前の
大本営発表のようでした。おかしいな、とおもって、検索すると、国会質問、福島県議会で、福島原発の
危険性と、安全対策を求める質問がありました。
アメリカの原爆投下の実行命令と、戦後の世界支配は、いまだに、沖縄に米軍基地をおいています。
「運命の人」ドラマとも、かさなります。
日米安全保障条約、サンフランシスコ講和条約、いろんな、なぞが解けてきました。
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik11/2012-01-29/20 …
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik11/2012-02-26/20 …
http://www.jcp.or.jp/seisaku/2011/20110510_fuwa_ …
知らないとは、おそろしいことです。
ありがとうございます。
そうですね、私も本当に情報に疎くて知らないことが多すぎて、
こまります。
しかし、まず目の前の生活を充実させる努力をするには、知らないでも
機能しているという信頼感やそういう社会構造も必要ですよね。
組織のエネルギーの大半を広報活動のコストに費やすことになったら
それはあまり合理的ではない気がします。
それにはやはり人間の為の合理的なシステムの構築が求められるのかも
しれません。(グーチョキパーの三権分立みたいな)
ただ、分からないのは、
広報活動軸足の技術が問題だったのか、それとも
もっと技術のための技術になってしまっていたのか、という
その辺が、読めないのです。
知りたいのは、時代や空間の必然的な要因として、いったいそれは
何なのかということなのです。
また、わかんないという結論になってしまうのでしょうか。
しかし、こればっかりは、なにかわからないけど、重い責任がある
ような気がするので、本当にそれでいいのかと気がかりなのですが。
No.7
- 回答日時:
向田邦子氏のお父上、向田敏雄氏は明治37年のお生まれだそうですね。
「昭和のお父さん」というよりは「明治のお父さん」ですね。質問者様をお叱りになった「昭和のお父さん」が何年生まれの方かは存じませんが、まさか明治37年(もしくはその周辺)のお生まれということはないでしょう。「寡黙で、努力家で、不言実行、男尊女卑の傾向はあるものの、その分、男子の責任をわきまえており、愛国心に篤く、自分より他者を優先する」そんな「イメージだけ」の「昭和のお父さん」にとらわれてはいませんか?
実際のところ、明治のお父さんだろうが、大正のお父さんだろうが「組織に対する共同体的愛情より、公共的自己愛の方が勝っていた」なんてことはありません。足尾鉱毒事件は明治だし、イタイイタイ病は大正時代からの(実際はもっと前から始まっていたと思われる)公害です。いずれも、「短期的な国益(というか自分の企業の利益)の為に、リスクを一部の地域の住民に押しつけること」によっておこった事件です。
明治・大正と平成の違いは、ヒトが原子力という技術をもっていたか否か、それだけの差だと思います。つまり、質問者様の言葉で表現するなら「向田邦子のお父さんでも原発事故は起こした」ということですね。
質問者様はなんだか難しい言葉をたくさん使っていらっしゃいますが、私にはどうも「昔はよかった…」という根拠のない懐古主義にしか思えません。
ありがとうございます。
本当ですね、明治生まれなんですね。そんな昔なんですか。
そんなそそっかしい人が難しい言葉は、どうみても使ってないと思ってますが。
根拠のない懐古主義というのは否定できません。
なにしろ、手探り状態のたたき台ですから。
それについては、ご批判は甘んじます。
確かに企業が起こす公害問題は今にはじまったことではありません。
ただ、気になっているのは、大衆の論理がファシズムよりに、少しづつ
なってきているところです。
それは、本当に感じます。若者に多いのはさらに気になることです。
経済不安だけの問題かどうかはわかりませんが、あまりいい傾向では
ないと思います。
公害の解決には、勿論理性的な司法が導いたものだと思いますが、
世論の力も大きかったのではないでしょうか。それはやはり、
ジャーナリズムが正常に機能していたからだと思うのです。
ジャーナリズムが普遍的な倫理よりも、経済性やジャーナリズム
そのものの権威誇示に走ったら、社会はどうなるのでしょうか。
「大変に申告な問題です。」
「考えていかなければならないと思います。」
「追求していく姿勢で報道していかなければなりません。」
そういう、なにか意見表明を繰り返すばかりで、
その後、どのように本質にせまったのかよくわからない。
かと思えば、極端にエキセントリックな演出をしたり。
機能していないのを補うような、デモ行為やジャーナリズム批判
も真摯にうけとめようとしないで、その大衆の論理を批判する。
そうかと思えば、一方向に民意を引っ張ろうとみえみえの世論の
誘導をする。
一般人は、ジャーナリストではないから、マスメディアの情報は信頼
して、参考にして、生活に役立てるというのが理想ですが、
そうはいかないような空気はあまり気分のいいものではありません。
これは、一個の主観的な意見とうけながしてもらってかまいませんが。
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