後進国や政治不安定国では、毎年多くの餓死者が出ています。
一方で、世界全体でみると物質や食糧はみんなでわけあうのに充分にあるといわれています。(真偽不明)
もし先進国が博愛精神に目覚めて、物質や食糧を惜しみなく欠乏者に与えるようになったとすると世界はどうなりますか?
次の予想のどれに近づくでしょうか?
1.一時的には餓死者が減るが、人口が増えて、また餓死者が出る状況に陥る。悪循環。
2.物質や技術援助が充分にゆきわたれば後進国は経済的に自立し、世界人口も安定する。今と同じ程度に繁栄する。
3.働くなくても食料がもらえるようになれば、働かなくなり、全体の生産性が下がる。悪影響が大きい。
4.先進国の生活水準がかなり下がるが、後進国との差は少なくなり、経済は安定する。
5.繁栄するかもしれないが、早々と資源を採りつくして文明が衰退する。
思考実験のようなもので、政治的な要素は排除して、経済面だけで考えてください。
物質援助だけでなく技術援助なども行うとします。
また、この方面での経済学者の理論があれば教えてください。
No.11
- 回答日時:
No.4です。
時間ができたのでまた書いてみます。補足に質問があったので答えてみます。参考にならなかったらすみません。>問題は「いつまで発達し続けなければならないのか?」「いつまで競争し続けなければならないのか?」ということです。
それは競争している中で、ただ一国家が勝ち残るまでです。それまで途方もない激しい競争を繰り返し続けるでしょう。しかも、だれもそれを止められないのです。現代のグローバリゼーションのさがです。
>先進国でさえ競争力を維持し続けなければ衰退するのであれば、後進国はいつまでたっても追いつくことはできません
まったくその通りだと思います。
>援助する国を競争相手と見るならば、厚い援助はしなくなります。 これが現在の人の根底にある考えなのでしょうか?
少なくとも先進国はそうは考えていないと私は思います。先進国にとって、問題なのは競争相手であって、発展してない国は支配する対象か無視するかのどちらかです。少しでも気を緩めれば支配される国家間の競争の中で、非情な選択しかできないのです。
>将来的に飢餓や貧富の差の問題を解決する気はないのでしょうか?
今のところ先進国にとって、当面の課題はいかにして他国との競争に打ち勝ち、生き残るかであって、他国のことを構う余裕はないと考えます。
例えて言うなら、一つの部屋があったとします。これが世界です。その中に人間が100人いたとします。これが国家です。その部屋の中に食料が2人、3人分しかありません。これを世界の「富」とします。 部屋の中の人間は強い人間と弱い人間とがいます。100人いる中でケンカの?強いグループに入っているのは4人、5人くらい(先進国)です。みんな腹が減っています。しかし、部屋の中の食料を食べている(食べることのできる)のはその強い4・5人だけです。もちろん、その食料は他の強いメンバーと戦って勝ち得た貴重な食料です。食べてしまわないと次に他の強者メンバーと戦う体力もつきません。そのわずかな食料すら食べることができないのが全体の9割以上を占める弱者グループ(発展途上国)です。彼らはケンカが?弱いため強者から食料を分けてもらうしか食料を食べる方法がありません。一方、強者グループもまた競争相手に勝たなければならないので食料を弱者に分けるわけにはいきません。このような戦いを繰り広げて、結局戦いが終わるのは一人だけが勝ち残った時のみです。
という感じではないでしょうか。
>「人道支援のみ行い、あとは競争原理にまかせる」という方式しかないのでしょうか
残念ながらそうだと思います。人道支援とは言っても今の支援ではまだまだ不足ですが、しかし、現在の状況ではどうにもなりません。
一番強者と思われるアメリカがグローバリゼーションを協力に推し進めているせいで、世界各国は大きな国際間競争に飲みこまれつつあります。日本の規制緩和・構造改革もその流れに乗ったものです。他の国家も日本のように国際競争に勝つために国内改革を進めています。この流れを断つためにはアメリカを倒す、圧倒する力を持つしかありません。しかし、一番強い国がアメリカで、その国が国際間競争を進めている以上、それに逆らえる国は一つもないのが現状です。世界から競争の荒しがなくなった時、ようやく他国に援助する余裕が出てくるのではないでしょうか。それがいつかは分かりませんが。。
No.10
- 回答日時:
続きを書きます。
原始共産制は成立します。が、発展するにつれて貧富の拡大が起こり、原始共産制が破綻するのは、歴史が示しているとおりです。
「共産主義は、貧しいから、そのような制度になる」というCIAの報告(?)には、賛成しています。先進国で、共産主義化した国はありません。同様に、「豊かになると、共産主義は破綻する」と考えています。共産主義が破綻した国に、発展途上国はありません。食料不足などは、社会的な変革による一時的な混乱でしょう。
債務放棄は、昔の徳政令を思い起こさせます。徳政令が成功したことは、ありません。
まず、先進国がすべての債務を放棄すれば、その国の経済はガタガタになります。自国が崩壊する制度に賛成することは無いでしょう。
卑近な例では、日本の不良債権はどうでしょうか。不良債権をいきなりすべて放棄すれば、日本は良くなったのでしょうか。
先進国が、「発展途上国を丸抱えで面倒を見る」なんぞは誰も賛成しません。発展途上国にもプライドがあると思います。江戸時代の末期に、欧米が「あなたの国は遅れている。丸抱えで面倒みます」と提案したときに、日本は全面的に受け入れたでしょうか。
徳政令は一時しのぎに過ぎません。その国が持続的に生産可能な方策を実施しない限り、長続きはしませんし、その提案自体が、先進国は実行しないでしょうし、発展途上国も受け入ないでしょう。
生産性以上に豊かになるのは、不可能です。その意味で、勤勉さを失った日本の将来は、悲観的です。ちなみに、「私はエジプト人としては、勤勉だ」と言い張った、10時に来て3時には研究室から帰るエジプト人を経験しています。
余談ですが、マルサスの人口論は、破綻していると考えています。200年前の学説から、人口は10倍以上増加していますが、まだ地球人口は増加しようとしています。
さらに、原文を読んだわけではないのですが、先進国では人口減少が起こっている、なんぞをマルサスが予見したとは思えません。
ありがとうございます。
>その国が持続的に生産可能な方策を実施しない限り、長続きはしませんし、
これが真理なのでしょうね。
飢餓問題は大昔からあったことだと思いますが、現在は豊かになった国が多いのでそのギャップをどうするかという問題を生んでいます。
>生産性以上に豊かになるのは、不可能です。
その通りなのですが、天候などで生産性が安定しない場合は、食糧の供給不足が起ります。そのとき自国だけではどうしようもない事態が生じます。
江戸時代は飢饉が多かったですが、外国の援助がなかったので、多くの人が亡くなりました。
現在の国際社会の枠組みで、それをなんとかしようというのが南北問題の原点だと思います。
南北問題も、飢餓だけを救うのか、貧困をなくすのかで、方法が違ってくるのでしょう。
>豊かになると、共産主義は破綻する
豊かになるとみんな自由がほしくなるのでしょうね。
>先進国では人口減少が起こっている、なんぞをマルサスが予見したとは思えません。
同感です。
いろいろと教えていただき感謝しています。
No.9
- 回答日時:
再度のご質問ですが、うーん、これは答えないわけにはいかない・・・というのも、実は私は、債務帳消し国際キャンペーン「ジュビリー2000」の事務局にいました。
さまざまなキャンペーン活動を行い、外務省や大蔵省にもでかけ、当時の外務大臣にもお会いました。というわけで、私は当然、債務の帳消しは大きな意味があるという立場です。
ただし、それは出発点に過ぎず、それだけではだめだというのも確かです。債務整理についてのシステムとその協議システムの確立などは大前提です。また、99年すでに、イギリスのジュビリーは、最貧国債務がすべて放棄されても、さらに現行の援助を年間120億ドル増やさなければ貧困は根絶できない、という計算を発表しています。債務放棄をして、さらに国際社会がいろいろな動きをしていかなければ、問題は解決しないと思います。
こうした、債務問題とこれからの枠組みについては、世界社会フォーラムというNGOの世界的なネットワークがあり、つい最近報告集の翻訳が出版されたそうです(私もまだ手に入れてないのですが)。もしかしたらこれも参考になるかもしれません。http://www.nikkeihyo.co.jp/
をごらんください。
参考URLは、以前のジュビリー2000日本委員会、現在の債務と貧困ネットワークのHPです。
参考URL:http://www.eco-link.org/jubilee/
ありがとうございます。
>債務の帳消しは大きな意味があるという立場です。
>ただし、それは出発点に過ぎず、それだけではだめだというのも確かです。
例えれば、小作農が地主から借金を棒引きされても自立できにくいようなものですね。
西洋流に考える「貧困」と、各国の考えるそれとの間には文化的なギャップがあるように思います。
参考URLじっくり見て見ます。
No.8
- 回答日時:
No5の回答を書いた者です。
国際社会開発を専門に研究しています。epkakpeさんはかなりきちんと考えておられることがよく分かりましたので、もう少しきちんと答えてみます。南北の格差は、その成り立ちそのものに人為的なものが含まれています。いうまでもなく、植民地主義がそれです。植民地になる前のインドは、イギリスと比べても豊かな生活をしていました。そもそも開発という考え方自体が、戦後アメリカが覇権を求めて行ったもので、そうした意味では開発主義イコールアメリカ中心主義という言い方もできます。このあたりはご紹介したザックスの本を見てください。60年代に次々と独立した南の国は、最初から債務という足かせをおわされ、それが今でも続いています。つまり、「南」がいつまでも「北」に追いつかないのは、構造的なものなのです。これは開発経済学の世界では従属論と言われる考え方です。
では、それを援助によってひっくりかえせるか?
中村尚司は「そのような経済援助が拡大すれば、その分だけ経済的な従属が深まり、南側諸国はいっそう貧しくなる」と書いています(「豊かなアジア貧しい日本」)。もらうだけでは経済は成り立たないし、人間社会も成立しない。上から下へ、という流れを考える限り、いつまでたっても上は上、下は下でしかない。現実に資源も人も土地もある「南」がもらうだけの状況というのはあり得ない。ではどうするか?
私の研究分野もそこに関わっているので、書き出したら大変なのですが、ごく簡単に指摘します。それは、地域の活性化、脱商品化、分権化、大から小へ、ということになります。その地域が自立した経済をいとなめるようにすること、現在の阻害要因である「北」からの干渉と収奪をやめること、です。
ということで、epkakpeさんの提出している問題に無理矢理答えるとしたら、3ということになりますか。ただし、条件が現実とかけ離れており、しかも単純化されているので、残念ながらこの問いの立て方では思考実験としては成立しない、ということも指摘しておきます。
丁寧な解説、ありがとうございます。
「開発主義イコールアメリカ中心主義」「従属論」などは初めて聞く言葉です。
南北問題は構造的なものだったのですね。
「北からの干渉」が大きな阻害要因になっているとは知りませんでした。
例えると、悪質な金貸し業者の口車に乗ってしまったようなものですね。
マルサスの人口論的な不安要素が強いのかなと思っていました。
>地域の活性化、脱商品化、分権化、大から小へ
これは無理な工業化や経済発展、西欧的な価値観を求めず、地元文化に根ざした価値観に立ち、地道な発展をめざすことと理解しました。
ガンジーが独立運動で、イギリスの工業主義に対抗する手段として糸車を持ち出したようなものですね。
インドがアメリカに続くソフトウエア大国となっていることなども参考になりそうです。
perryonoさんは、南北問題の研究をされているそうで、とてもやりがいがありそうですね。
南北問題の構造改革をしなければいけないのでしょうが、政治的な問題がからみ実効のあるものを見つけ出すのは難しそうです。
今回の質問で、博愛精神では、南北問題が解決されないことを知っただけでも大きな収穫でした。
最後に一つだけ質問させてください。
もし債務国がすべての債権を放棄するとしたら、南北問題に進展はありますか?
借金ゼロからのスタートはうまくゆくのでしょうか?
それともたいして変わり映えしないのでしょうか?
先進国がいますぐできそうなのは、それくらいのものです。
No.7
- 回答日時:
働くものも働かざるもの、同一の生活が保障されるわけですから、完全な共産主義と同じ結論になります。
これを受け入れるのは、真の博愛主義者としか言いようがありません。目覚めたとしても、「働かなくても同じだ」ということを知ったときに、それでも働く人は、仕事中毒者のみでしょう。勤勉だとされる日本人でも、「働かないと食えなくなる」から働いている人がおおいでしょうから、1割もいるかどうか。
>世界全体でみると物質や食糧はみんなでわけあうのに充分にあるといわれています
食料や物質は、生産しないと、働かない限り手にいれられません。博愛主義に目覚めても、現実にうんざりして、働かない人が増えるだけです。
この回答への補足
人間は「完全な共産主義」になると働かなくなるものでしょうか?
現在でも未開に近い民族が狩猟などを生活の糧として暮らしていますが、仲良く分担して働いてように思えます。
これが文明化すると「働かなくなる」メカニズムがあるのかもしれませんね。
ソ連の共産主義も効率が悪く、不平等なものでした。
>博愛主義に目覚めても、現実にうんざりして、働かない人が増えるだけです。
自分たちの明日の食糧のためには働くけれど、他人のためには働く気はなくなるという意味にとりました。
最初は人道支援の気持で援助をよろこんでしても、それが続くと援助する側も疲弊してしまうということでしょうか。
ただ先進国の現在の技術や資金力をもってすれば、後進国を援助、指導し、教育して、自立できる経済システムを作り出すのは可能だと思います。
もっともこれは経済だけで考えているのであって、実際には政治の問題があり、内政干渉などはできなくなっています。
No.6
- 回答日時:
私も3の結果に与します。
ジョージ・ソロスと組んでクオンタムファンドを運用していたジム・ロジャースの旅行記の中で援助資金を食いものにする非政府組織の話、先進国から無料で古着が送られてくるために国内の繊維産業がいつまでたっても発展しない話などが実例としてでてきます。
アフリカの一部の国では援助が経済活動の一環として社会に組み込まれてしまっており自立的な産業発展の機会を奪われてしまっているようです。先進国も同様に援助が無駄なものと分かっていながら続けざるを得ないのは自国の経済に組み入れられてしまっており既得権益を発生させているからだと思います。
解決策はやはり経済合理主義によるもので無くては持続的な発展は不可能だと思います。幸いアフリカには資源大国も多くあります。国内の政情が安定していれば外国資本を優遇し、雇用を拡大し、外貨を獲得していくのが最も近道ではないかと思います。
この回答への補足
いつまでたっても経済的に独立できない国には、そんなメカニズムが働いていたのですね。
ダムを作ってあげても、ダム作り方やそのための人材を育てる教育というものが欠けているのでしょうか?
日本の援助も「ひもつき援助」が多いとききます。
無駄としりつつも既得権益が発生しているので、続けられてゆくのですね。
No.5
- 回答日時:
とても面白い質問ですね。
でも、大前提が、確かにむずかしい問題を含んでいます。それは「与える」という部分です。たとえば難民キャンプの難民は食べ物はもらえることが多いので飢え死にはしませんが、彼ら・彼女らは、それを続けていきたいとは思っていません。早く自立したい、とみんな思っています。
技術援助ということになると、別のむずかしい面があります。というのも、その土地のその人々にあった適正技術というのは外部者にはわかりにくいからです。その一例としては、緑の革命という、1960年代から導入された高収穫米の普及活動があります。これは化学肥料と農薬を適切に入れると高収穫になるのですが、実際には現金が必要になり、貧しいコミュニティをかえって破壊してしまいました。
つまり、前提とされていることが、持続的にであり得ないということです。
これは開発経済学、あるいは開発社会学の分野です。参考になりそうな本を挙げます。
アマルティア・セン「貧困の克服」「不平等の再検討」 日経新聞社だったかが出しているセンの解説本も悪くありません。
ジョン・フリードマン「レクサスとオリーブの木」「市民・政府・NGO」
西川潤「人間のための経済学」
デビッド・コーテン「ポスト大企業の世界」
ヴォルフガング・ザックス「地球文明の未来学」
小野行雄「NGO主義でいこう」
この回答への補足
ありがとうございます。
たしかに「与える」というのは問題がありますね。
>前提とされていることが、持続的にであり得ないということです
そうかもしれません。
農業や工業部門で指導してゆくという表現ならよかったのかもしれません。
ただ遅かれ早かれ、後進国も現在の先進国の生活水準に到達すると思います。
それをどれだけ積極的に手助けすべきかという問題でもあります。
世界人口が60億と突破したというニュースは、明るいニュースとして受け取られていないように思いました。
先進国の人たちは、心の底で富の分配をおそれているのかもしれません。
そこには世界の人全員が、先進国並みの生活をすることは資源や食糧の制限から不可能という考えがあるのでしょう。
とすれば「援助すればするほど、自らの首を締めることになる」という考えになりそうです。
貧困や不平等を克服することは国際平和のために大切ですが、生活レベルを落としたくはないという矛盾をかかえているようです。
賢明な経済学者はどう考えているのかが、疑問の中心です。
教えていただいた本、図書館であたってみます。
どうもありがとうございました。
No.4ベストアンサー
- 回答日時:
「もし」と書いてありますが、この仮定はかなり現実と隔たりがあります。
例えて言うなら、バチカン国が戦争でアメリカに勝つとか、麻原被告が将来総理大臣になるとかいう事と同じくらい現実離れしています。ですがこの「もし」があったとするなら4だと思います。こんなことが起こるなら何も問題ないです。博愛精神に目覚めたのですから戦争も起こりませんし。
しかし、このようなことは実際ありえません。今までの歴史上でも今現在でも激しい競争が世界で行われています。いわゆる富の攻防というものです。過去も現在も西欧から始まった戦争や、戦後から今まで、すべて富の攻防の結果の出来事と言っても過言ではないと思います。植民地をめぐる軍事力の衝突はその手段と手段の衝突だったわけです。
戦後核兵器の力が認められるようになり、軍事力を富の攻防の手段に使うことは危険なため別の方法が模索されました。今現在では各国は自分の国が産業をどのくらい支配するかで競争が繰り広げられています。それは物を売る競争ばかりではありません。他国の企業を買収したり、そうするために規制緩和を迫ることも競争の一つです。今ではどこの国でも民間と政府が協力して他国との競争に勝つために必死に効率化を計っています。
そんな中、競争してる主要先進国の中の一ヶ国でも、自国のリスクを承知の上でアフリカやアジアの貧しい国々に全力で取り組んだとします。当然ながらその国の国力は落ちます、あっという間に他国に自国の産業のシェアを占拠されてしまうでしょう。今度は支援したその国は自らお金を稼ぐ手段を失ってしまうことになるわけです。他国に支援するどころか、その国の方が支援を必要とするようになるでしょう。産業が取られるとはそういう事を指すのです。
これは自分を犠牲にしてまでも他人を救うことに全力をつくしますか?という質問と同じです。どの国もそこまでして助けようとは思わないものです。自分の身を守ることで精一杯な状態だろうと思います。
この回答への補足
ありがとうございます。
競争原理で経済が発達していることは分かりました。
問題は「いつまで発達し続けなければならないのか?」「いつまで競争し続けなければならないのか?」ということです。
先進国でさえ競争力を維持し続けなければ衰退するのであれば、後進国はいつまでたっても追いつくことはできません。
援助する国を競争相手と見るならば、厚い援助はしなくなります。
これが現在の人の根底にある考えなのでしょうか?
将来的に飢餓や貧富の差の問題を解決する気はないのでしょうか?
「人道支援のみ行い、あとは競争原理にまかせる」という方式しかないのでしょうか?
No.3
- 回答日時:
面白いご質問ですね!
私も#1さんと同じく、結果は3に最も近いと思います。同時に1も起きるでしょう。
要するに世界全体で「能力に応じて働き、必要に応じて分配する」という共産主義の本来の理想を実行するわけですね。
あり得ない話のように見えますが、現在の日本は、国内のみではかなりこれに近いことをやっています。
国民は収入に応じて累進課税で納税する。
そして必要に応じて行政サービスを受け取る。
いま問題になっている地方交付税は、早く言えば、財政的に苦しい自治体ほどたくさんもらえる仕組みです。そのため貧しい自治体は、行政を効率化して財政支出を減らそう、という動機をもてません。
むだ遣いしたほうが得をするわけですから。
先進国から貧しい国へ、「必要に応じて」足りない食糧物資を提供した場合、後進国は「豊かになると援助を減らされる。実質的には豊かにならない」という状況に置かれます。
また、先進国からどんどん食糧が入ってくるので、需給バランスから、その国の食糧の価格が下がります。その結果、農民が汗水たらして生産しても、満足できる値段で売れず、へたをすると赤字になってしまいます。
(これは現実に、援助が殺到したアフリカ諸国で起きている現象だそうです。)
というわけで、貧しい国はますます自立できなくなるでしょう。
潤うのは、援助物資を分配する権限を持つ、後進国の政治家・官僚や、彼らと結びついた大商人たちですね。
公共事業に依存する日本の過疎地方と同じ構図になると思います。
過疎地域にいくら税金を投入しても、地方の発展には結びつかなかったわけです。
この回答への補足
飢餓の問題、南北問題に対して先進国はあまり積極的でないように思います。
各国首脳の選挙演説などでも世界の飢餓をなくすというような公約は出てきません。票に結びつかないようです。
その理由は何なのかと考えたとき、援助を増やしても結局はうまくゆかないのではという不安や怖れがあるためではと考えました。
しかし時間がかかるだけで、後進国はやがて今日の先進国に近い経済力を持つようになるのではないでしょうか?
そうすると必然的に地球レベルでの人口問題・エネルギー問題がでてきます。
この先行きの暗さを打破できなければ、積極的に援助する気にはなれないのかもしれません。
>現在の日本は、国内のみではかなりこれに近いことをやっています。
そうですね。消費税を「援助税」に置き換えればわかりやすいです。
>貧しい国はますます自立できなくなるでしょう。
援助をしてもよくないのがわかっているのに、同じ方式で援助が続くのもおかしな話です。
公共事業と同じで一度走り出すと止らないのでしょうか。
もう一歩踏み込んで考えて、「本当にやく立つ援助」だけを行った場合は、どうなるのでしょうか?
自立できるようになるのでしょうか?
自立できれば問題がなくなるのでしょうか?
No.2
- 回答日時:
こんにちは
<3> ではないでしょうか。
現に海外青年協力隊で現地に行った方のエッセー
によると「彼らは我々が思うほど貧しくないし、
地域によっては援助が当然とばかりの態度をとる
住民も少なくなかった」とありました。米国慈善家
も最近では「闇雲な援助は逆効果」という認識が
あるようです。
援助する方はよかれと思ってしてはいても援助を
受ける方は次第に働かなくなり、不満を募らせ
やがては「援助は当然」という思考が形成される
ようです。
後進国でなくとも食料や資金を援助される生活
を続けていたら、それに頼るようになるのでは
ないでしょうか。
食料や資金を援助するより、それらを生み出す
ための教育や環境の整備、という意味での援助
が必要だと思います。
ありがとうございます。
援助の質ややり方を工夫すべきだというご意見ですね。
>「援助は当然」という思考が形成される
こういう思想が形成される援助のやり方というのは悲しいですね。
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