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ハンマーがピアノの弦を叩く位置は厳密に決められていますよね。
1/7なのか1/8なのか1/9なのかはメーカーによって違いますが、最も理想的な音色を求めて位置を定めていることは共通です。

ここでピアノ以外の弦楽器の話に移ります。
ピアノ以外の楽器であっても、1/9~1/7の位置を弾けば、もっとも理想的な音色が出せるのでしょうか。

A 回答 (2件)

弾く位置によって出る音は「違う」のであって、特定の位置の音が他の位置で弾くよりも優れているとは思いません。

ピアノで選択されている位置は、音色が優れているというよりも、いろいろな曲調に使える万能的な(とメーカーが考える)音色の出る位置なのだと思います。実際、ピタゴラス音階的に考えれば整数分の1は協和音の出る位置ですから、それだけを考えれば響きはいいはずですが、一般的な平均律とは必ずしも協和的とは限りません。したがって、メーカーの選択する位置には、ある程度の妥協はあると思います。
どういう音色を出すのかは奏者の技量次第であり、技量があることを前提とすれば、どの音色を使うかは奏者の裁量です。何を理想とするのかは人によって異なりますから、演奏の一部としての音色の選択も奏者のオリジナリティです。いうなれば、打弦位置が固定されているピアノよりも、固定されていないギターやバイオリンなどのほうが曲の展開によって音色を変えられる幅が大きいので、より情緒的な演奏ができると言えるでしょう。ギターなどでわざわざ打弦位置を固定するのは演奏の幅を狭めるだけだと思います。
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ピアノの場合、叩く位置・ハンマーの大きさ・ハンマーの硬さで音色が決まります。


叩く位置によって、倍音の構成が変わります。出したくない倍音の「節」を叩くとその倍音の含有率は小さくなります。倍音の「節」は静止しているときに最大となりますが、逆に「節」を叩いて、無理に動かすと、その倍音は存在しにくくなるというわけです。また柔らかくて大きなハンマーで叩くと、消える節が多くなるので、多くの倍音が存在しにくくなります。弦の二分の一の場所を大きな柔らかいハンマーで叩くと基音が豊かに鳴り、一方、多くの倍音が出にくくなり、音色は輪郭のハッキリしないボケた柔らかい音になります。また弦の端っこを硬く小さいハンマーで叩くと、弦が紡錘状でなく、棒状に近い姿で振動するため、非常に多くの「節」が存在でき、その場合の音色は金属的で硬質なものとなります。
その原理を踏まえて、ピアノのメーカーは自社のイメージする理想の音がするようにハンマーの打弦位置・硬さ・大きさを決めています。これがそのメーカーの特徴となります。

さて、ピアノ以外の弦楽器は、弾弦位置が自由なので、奏者の求める音色の出る場所で弾奏します。
特にクラシックギターでは、繰り返しの時などは、1回目はサウンドホールあたりで弾いて柔らかい音とし、2回目はブリッジ寄りを弾いて硬い音を出して変化を付けます。
ハープ奏者も同じように、普段は弦の二分の一から三分の一あたりを弾いていますが、硬い音色が欲しいときには弦の上端寄りを弾きます。
このように、何分の一という厳密なものではなくても、奏者のイメージで弾弦位置を変え、理想とする音を随時出しています。
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