日本の仏教についてちょっとした質問です。
子供の頃考えた,些細な疑問ですが…。
私の祖母は私がまだ小さな頃に他界しました。そして、その後私の妹が生まれました。
その時私の家族・親族は「お母さん(祖母)の生まれ変わりだね~!」と言って笑っていたそうです。
そういう話を両親に聞かされながら仏壇に真剣に拝んでいた私ですが、ふと思いました。
「あれ?だったら私は仏壇に向かって拝むんじゃあなくて、妹に向かって手を合わせた方があってるんじゃないの?…」
「仏壇と妹両方におばあちゃんの魂があるの?」「お墓の中にもおばあちゃんがいるから拝む?瞬間移動?」「お盆になったら玄関で火をつけるをするけれど(迎え火の事)、おばあちゃんは空から来るの?空にずっといるの?」
現実的、科学的に説明するのは楽ですが、
仏教的に、拝むべき死者の魂(?)はどこにあるのですか?
そして、ごく普通の日本人としては、
「どこにでもあるし、あなたの心の中にもあるのよ」
って感じにゆるく考えていれば良いものなんですか?
No.6ベストアンサー
- 回答日時:
偉そうなことばかり書いておきながら、やはりと申しますか、仏教の十界互具に於ける先祖供養の重要性すらまともに理解されていない方がおられるようで。
そのあたりは本題から外れており端折らせていただきますが…。
まず、妹さんが生まれ変わりかどうかというのは質問者様のご家族が勝手に仰っているだけのことですので、現実としての話をするならそれが本当に生まれ変わりであるのか?を科学的に証明しなければなりませんが…。
でも、妹さんが祖母の生まれ変わりかどうかなんて、実は仏教的にはまったく大した問題ではありません。
それは、六道輪廻と追善供養という考え方によるもので、追善供養とは簡単に言えば亡くなったご先祖様に代わり生きている自分たちが徳を積んで(仏壇に手を合わせるとは、ご位牌のみならず、仏祖三宝諸尊を供養することになる)送り届け、成仏させよう…という考え方であり、これが端的には十界互具や初発心、四弘誓願に連なるのですが、しかしながら亡くなった者の霊魂は成仏ができない限り六道輪廻し、その間に徳を積んで徐々に成仏へと近づくよう宿命付けられています。
さて、ここで、すでに亡くなっているから追善供養しているのに、供養している対象が生まれ変わり自ら徳を積んでいるじゃないか…という矛盾に陥りますが、輪廻とは必ずしもリアルタイムなものではなく、その間に霊魂として存在している期間や虫などに生まれて悪因を消化している時期があり、また、生まれ変わったからといって因縁のある徳を受け取れないというものでもないので、論理的になんの問題もありません。
その時間的な経過も、我々にとっての数分の間に曲がりくねった無量の時間を経て、数分後の「現在」に生まれ変わっただけかも知れませんし。
わかりやすく極論すると、仏壇がワープトンネルになって「どこか」にいるご先祖様に徳を送り届けてくれる概念ですが、それも「どこか」にいるのであって、「どこにでも」いるわけではないでしょう。
つまり、仮に妹さんが生まれ変わりだとしても仏壇を通じて繋がっており、また、逆に妹さんに向かって手をあわせても仏祖三宝に供養したとはならないので、仏壇に手をあわせたほうが都合が良いことになります。
お墓についてですが、こちらは、仏壇が「魂の棲家」ならば、お墓は「魂が長いこと宿っていた肉体の棲家」となります。
抜け殻とはいえどゴミではありませんので、仏壇は仏壇、お墓はお墓…と。
もっとも簡単に言えば、仏壇に手を合わせる行為は、ご先祖様のみならず仏様やあらゆる諸霊、すべての生き物の供養と成仏を願うことになるので、そこに付随して意味がある…ということですね。
全体の中で特にご先祖様のことを(自分が血縁者なので)お願いする…といった感覚でしょうか。
成仏って大変なんですね!私はちゃんとしたお坊さんがお経を唱えれば、大半は成仏できるものなのだと思っていました。凄く性格悪い意見かもしれませんが、じゃあ拝まなければ、徳をがっぽり独り占めだ!…って思っても、そういう人に徳は積めないというか、成仏が余計に遅れてしまう、そういう風になっているのですね。今の自分がここにいるのは、ご先祖様の歴史があってこそですし、ただ生きているだけでも感謝の対象であることを改めて感じました。仏壇、毎朝拝んでいて良かったです。ちゃんと届いていたんですね。どうもありがとうございました。
No.5
- 回答日時:
他の回答にあるように、仏教は、時代を経て霊的世界を知らない、悟りの低い坊さんが増えることで、唯物論的になってしまい、今では「霊なんて存在しない」「霊界なんて無い」っていうバチ当たりなことを仏教大学でも教えるようになったそうです。
まあ、信じていないことをネタに商売する詐欺商法ですね。
そして、「千の風になって」とか「大宇宙に溶け込んで」なんて唯物的なことを葬儀のときに遺族に話されたりします。
>>「仏壇と妹両方におばあちゃんの魂があるの?」
>>「お墓の中にもおばあちゃんがいるから拝む?瞬間移動?」
仏壇はもちろん、墓にもおばあちゃんの魂は居ないでしょう。ただ、生きている時に、「死んだら魂は墓にいるもの」とか信じ込んでいる頑固ものの魂なら、墓に居座っているケースもあるかもしれませんね。
>>「お盆になったら玄関で火をつけるをするけれど(迎え火の事)、おばあちゃんは空から来るの?空にずっといるの?」
基本は、霊界にいると思います。空の上もあるでしょうが、地の底のような方もいるでしょうね。もちろん例外的に、執着や恨みなどがあれば、憑依霊となって身近にずっと居座るケースもあると思います。また、お盆のときには、やって来たりすることもあるでしょうね。
>>仏教的に、拝むべき死者の魂(?)はどこにあるのですか?
「転生輪廻」という言葉が示すように、また、質問者さんが「お母さん(祖母)の生まれ変わりだね~!」と聞いたように、死者の魂は、基本的には霊界に行き、しばらくしたら(数十~数百年)、縁のある方のところに生まれ変わってきます。「基本的には」というように例外もあって、事故や戦争などが原因の突然死では、地上に強い未練が残っていたりして、短期間で地上に生まれ変わってきたりすることもあるそうです。また、自殺したり、土地や財産に執着が強かったり、飛び込み自殺などした場合は、地縛霊になって、霊界に行かず、死後も長く地上に留まることがあるようです。
>>そして、ごく普通の日本人としては、
「どこにでもあるし、あなたの心の中にもあるのよ」
って感じにゆるく考えていれば良いものなんですか?
まあ、それは仏教の教えからかけ離れた唯物論的な考え方に近いと思います。
ということは、空や霊界(別の世界)にいるということなのでしょうか。祖母や代々の先祖が生まれ変わって、縁のあるどこかで新しい生者になった場合、前あった彼らの魂(?)を待ちわびて迎え火を焚くことは、最早子孫のための行事と言っても過言ではない気がします。もう魂を"もの"として捉えること自体ナンセンスなんでしょうね。奥が深いテーマです。どうもありがとうございました。
No.4
- 回答日時:
信教の自由なんです
No.3
- 回答日時:
「仏教的に」という言葉を削除して考えるべきことでしょう。
。。結論から先に述べるなら、それぞれが「思うところ」に「思う魂」があるといえます。「思うところ」とは「そのもの」に内在しうるのではなく、「そのもの」の向こう側、というより「そのもの」を通した先に感じ取れるようなものです。
もっと言えば、「魂」という存在を先に想定するのではなく、亡くなられた御祖母様への思いが先にあるわけです。その「思い」こそが本質であり、思いの方向が「何か」に重ね合わせられたとき、その「もの」の向こう側に「思いの先」を垣間見たように思うわけです。
ご親戚の方々は、生まれてきた瞬間のあなたの妹様の「向こう側」に御祖母様を感じ取られ・感じ取ろうとなされたのです。その瞬間には、妹様を通したところにそう思われた方々にとっての御祖母様の魂が「ありえた」わけです。
また、仏壇に向かって手を合わせておられる貴方の思いの向こう側(仏壇の向こう側)には、貴方の思いにとっての御祖母様の魂が「ありうる」わけです。
よろしければ、稚拙ブログですが、下記が参考になるかもしれません。。。
千の風になって。。。モニュメントの真意。。。切断された情を結びつけるもの。。。
http://jinen.exblog.jp/6918801
>>>
(前略)
ここで留意しなければならないのは、生者の立場で、死者の立場を思い量ることによって、作られた詩であるということだろう。。。
死者が語りかけているかの如く記述しているがゆえ、そうして、作者不明という状態を恣意的に作り出しているがゆえ、なおいっそう、そのことの重要さを認識すべき詩である。
Mary Frye説が正しいとすれば、なおのこと、生者の死者に対する思いの深さが反映されてできた詩であることは、明白である。
戦争が分断した生者と死者の墓碑。。。その墓碑の元に行けずに嘆き悲しむもののために作られた詩であるのならば。。。
そう。。。正に、墓碑が「誰のためのものか」ということも、逆説的に言い含めている詩である。
偶像崇拝の禁止されているキリスト教で、なぜに「キリスト像」や「十字架」といったモニュメントが必要になるのか?
問題の根底は、そこにあるだろう。
「千の風になって」にて、なぜに、「風」とか「雪」とか「鳥」とかいった物質(モニュメント)が、必要になるのだろうか?
問題の、真の根底は、そこにこそあると言える。
人間の知的認識の限界。。。
人間の情的感受性の限界。。。
(中略)
もっと深く、根底を流れているもの。。。
。。。「知覚され得ない」情というべきもの。。。
そこにこそ、思いを馳せるべきものなのに。。。
だからこそ、モニュメントが必要不可欠になるということを、再認識すべきなのに。。。
人は、
視覚能力が低下したならば、見ることが困難になり、眼鏡を求める。
聴覚能力が低下したならば、聞くことが困難になり、補聴器を求める。
モニュメントを奪われたなら、情的結びつきを維持することが困難になり、「風」や「雪」」や「鳥」たちにまで、モニュメントの役割を求める。。。
(中略)
今回指摘している「モニュメントを求めようとする心」は、「モニュメント」を通した先に「共通の真理」なりを見出そうとする心(特定の宗教を信じようとする心)とは、異なっています。
モニュメントを求めようとする心は、物質として捉えることのできなくなった肉親・先祖等への情が先にあって、その次に来るものです。
モニュメントを通した先に共通の真理なりを見出そうとする心は、「共通の真理ありき」という「信仰」(知的切断面)が先にあって、その次に来るものです。
前者が情→知への流れであるのに対し、後者は知→情の流れです。
最初に情があるのか、知があるのか、すなわち、どちらを優位に捕らえているのかにて異なってくるにもかかわらず、混同しやすいということが、モニュメントに対する態度の差異として現れるのかもしれません。
(後略)
<<<
確かに。私たちは普段、宗教ありきで魂を語りますが、本来は、その思いを大切にすることが根源だし、そういう意味では、どの宗教もひとつの指針として捉えて問題ないはずですね。リンク先のブログ読みました。もしモニュメントが先でも後でも、心はひとつであり、無限なのですね(と思いました)。どうもありがとうございました。
No.2
- 回答日時:
日本は、仏教の国だと外国からは見られているようですが、仏教について正しい知識がある人はごく少数です。
大抵の人は、「仏陀」の意味さえも知らない人が多いでしょう。
日本古来の信仰や中国から入ってきた信仰等と仏教とを混同している例が多く見受けられます。
まず、あなたが書いておられる「お盆」の習慣についてですが、これは中国の先祖信仰です。
中国では、夏(7月頃)になると先祖の魂が里帰りをするという信仰があったのです。
一方、仏教では「盂蘭盆」というものがあります。これは、バラバラに修行をしていた釈迦の弟子たちがお釈迦様の教えの大事な部分(法要という。)を確認しあって正しい教えを継承していくために、7月になると一堂に会しました。
それを地域の在家信者たちが7月15日に、修行者たちに食事を与えて供養しました。
この仏教行事が、中国に仏教が伝来した時に先祖の里帰りに変化し、それが日本に伝わったのです。
あと、仏壇ですが死者の魂を祭ってあるものではありません。宗派によって違いますが、お釈迦様や阿弥陀仏を祭ってあり、これを礼拝しているのです。
宗派によってこれも違いますが、成仏して極楽浄土に行った魂は、輪廻転生することはありません。だから、極楽に生まれ変わったおばあちゃんの魂が、妹に生まれ変わることはありません。
これは、日本の仏教の考え方の一部を紹介したものです。
しかし、お釈迦様が教えた原始仏教の考え方は、全然違います。
ここで、説明するには紙面不足です。興味をお持ちならば仏教の入門書を読んで見てください。
現在のお盆は、仏教の教えだけで構成されている訳ではなく、中国文化の影響も強く残っているのですね。仏壇は、中にある位牌が何か依り代のようになっているのかなと思っていました。どうもありがとうございました。
No.1
- 回答日時:
千の風になって生命の庭である大宇宙に溶け込んでいるはずです。
これを遍在と言います。
即ちお空にも、お隣の芝生の上にも、
そしてあなたの中にも。
http://www.celestial-spells.com/logs/2006/07/_do …
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