
No.5ベストアンサー
- 回答日時:
(P^-1)Q = T1 (+) … (+) Tk となる Q は、
Q = P( T1 (+) … (+) Tk ) で構成すれば充分です。
先に (P^-1)Q と書いた時点では、まだ、
そのような Q があるということしか判っていないし、
そうとしか使っていないのだから。方程式を解けばいい。
先に Q を構成して T1 (+) … (+) Tk と分解する話は、
A No.2 には出てきません。
S1, …, Sk が対角化可能なことについては、
X, Y と同じ区切りのブロック対角行列全体が成す環が
S1, …, Sk それぞれが属する行列環の直積であることから、
Y を対角化する変換行列の存在 ⇔
S1, …, Sk それぞれを対角化する変換行列の存在
が自明となります。
そもそも、この背景があるから、ブロック対角行列を
Y = S1 (+) … (+) Sk と表記するのですよね。
その上で、各 Si に対応する R'i の積を Y ヘの変換行列
とすればよい訳で。 難しく考えすぎていませんか?
この回答への補足
再三の回答ありがとうございます.
もし、Bの固有ベクトルのAの固有空間による一意分解による方法の方で
明解な証明方法が有れば教えていただければ幸いです.
よろしくお願いします.
昨日寝ている間に妙案を考えつきました.
命題:AB=BAである対角化可能な2つの行列A,Bは同時対角化可能である.
証明:
A,Bの次数をnとする.
aをAの任意の固有値としxを固有値aに対するAの任意の固有ベクトルとすると
Ax=axとAB=BAよりA(Bx)=a(Bx)となり
Bxも固有値aに対するAの固有ベクトルとなる.
つまりAの固有空間はB不変である.
bをBの任意の固有値としyを固有値bに対するBの任意の固有ベクトルとすると
Ayも固有値bに対するBの固有ベクトルとなることも同様に分る.
つまりBの固有空間はA不変である.
yをAの固有空間で一意分解する.
y=x1+x2+…+xk …(*)
但しkは適当な自然数であり
x1,x2,…,xkはそれぞれAの固有値a1,a2,…,akに対する固有ベクトルである.
Bの固有空間はA不変なのでjを1以上k以下の自然数として
Π[1≦i≦k & i≠j](A-aiI)
を(1)の両辺に掛けても両辺はBの固有値bに対する固有ベクトルであるから
Π[1≦i≦k & i≠j](A-aiI)y=Π[1≦i≦k & i≠j](aj-ai)xj (j=1,2,…,k)
はBの固有値bに対する固有ベクトルであり
xjはBの固有値bに対する固有ベクトルであることが分る.
よってx1,x2,…,xkはすべてBの固有値bに対する固有ベクトルである.
これによりBの固有ベクトルをAの固有空間に一意分解すると
分解したものはA,B共通のの固有ベクトルとなることが分る.
Bの独立なn個の固有ベクトルについてAの固有空間による一意分解をして
分解したものからn個の独立な固有ベクトルを取り出すと
それらはA,B両者の固有ベクトルであるから
それらを列方向に並べて作成されるn次正方行列はA,B両者を対角化する行列である.
これでやっと一件落着です.
No.4
- 回答日時:
P, Q にも任意性があるので、
Tk を別の Tk に置き換えれば、
Q も別の Q が対応するだけ
だと思うけれど…
問題があるでしょうか?
この回答への補足
再三の回答ありがとうございます.
もし
(P^-1)Q=T1⊕…⊕Tk
とすることを前提にするならば
証明としてそうなるようにQの決め方を提示しなければなりません.
私が学生時代に考えたことは
P^-1BP=Y=S1⊕…⊕Sk
としたときに
S1,…,Skをそれぞれ対角化する行列をQ1,…,Qkとしたときに
Q=Q1⊕…⊕Qk
とすれば
Q^-1P^-1APQとQ^-1P^-1BPQ
は対角になるということを考えたのですが
これをいうためには
S1,…,Skがそれぞれ対角化できることを示さなければなりません.
私はこれをrank(とKer)を使って示しましたがどうも
逃げの気持ちが抜けきれませんでした.
具体的な証明は以下のとおりです.
学生時代の証明:
aをAの任意の固有値としxを対応する任意の固有ベクトルとすると
Ax=ax,AB=BAからA(Bx)=a(Bx)となるのでAの固有空間はB不変であり
Aの固有ベクトルを列方向に固有空間順に並べてできる行列をPとして
P^-1BP=B1⊕B2⊕…⊕Bk
となる.
但しB1,B2,…,BkはAの各固有空間の次元に等しい次数の適当な行列である.
Bの任意の固有値をbとすると
rank(B-bI)=rank(B1-bI1)+rank(B2-bI2)+…+rank(Bk-bIk)
但しI,I1,I2,…,IkはそれぞれB,B1,B2,…,Bkと同じ次数の単位行列である.
よって次元定理によりBの固有値bの固有空間の次元は
B1,B2,…,Bkの固有値bの固有空間の次元の和である.
このこととBが対角化可能であることにより適当な行列Q1,Q2,…,Qkによって
それぞれB1,B2,…,Bkは対角化できる.
よってQ=Q1⊕…⊕Q2⊕Qkとすると
(PQ)^-1B(PQ)及び(PQ)^-1A(PQ)は対角である.
この質問を出す前に考えていた証明:
A,Bの次数をnとする.
aをAの固有値としxを固有値aに対するAの固有ベクトルとすると
Ax=axとAB=BAよりA(Bx)=a(Bx)となり
Bxも固有値aに対するAの固有ベクトルとなる.
bをBの固有値としyを固有値bに対するBの固有ベクトルとすると
Ayも固有値bに対するBの固有ベクトルとなることは同様である.
yをAの固有空間で一意分解する.
y=x1+x2+…+xk …(1)
但しkは適当な自然数であり
x1,x2,…,xkはそれぞれAの固有値a1,a2,…,akに対する固有ベクトルである.
Ay=a1x1+a2x2+…+akxk …(2)
はBの固有ベクトルであったから(1)、(2)を使って
y'=x'1+x'2+…+x'k' …(1)’
をBの固有ベクトルとすることができる.
但しk'はk'<kである自然数であり
x'1,x'2,…,x'k'はそれぞれAの固有値a'1,a'2,…,a'k'に対する固有ベクトルであり
x'1,x'2,…,x'k'はそれぞれx1,x2,…,xkの何れかの定数倍である.
Ay'=a'1x'1+a'2x'2+…+a'kx'k' …(2)’
はまたBの固有ベクトルである.
(1)’、(2)’に対して(1)、(2)に対して行ったのと同様のことを行い
さらにこの様な操作を繰り返して実行すると最終的には
y"=x",ay"=a"x"が共にBの固有ベクトルとすることができる.
但しx"はx1,x2,…,xkの何れかの定数倍である.
簡単のためにcを定数としてx"=cx1とすると
x1はBの固有値aのBの固有ベクトルだったことになる.
すると
y*=x2+x3+…+xk
はBの固有値bに対するBの固有ベクトルということになり
y*に対してyに対して行ったのと同様のことをしさらに同様のことを繰り返して
x1,x2,…,xkがそれぞれBの固有値bの固有ベクトルであったことが分る.
これによりBの固有ベクトルをAの固有ベクトルに分解すると
分解したものはA,B共通のの固有ベクトルとなることが分る.
Bの独立なn個の固有ベクトルについてAの固有空間による分解をして
分解したものからn個の独立な固有ベクトルを取り出すと
それらはA,B両者の固有ベクトルであるから
それらを列方向に並べて作成されるn次正方行列は
A,B両者を対角化する行列である.
後者の証明はあまりにも煩雑でまだ学生時代の証明の方がマシですが
筋は主流だと思います.
だからこの方向でちゃんとした証明方法があると思っていたのです.
No.3
- 回答日時:
そこ、補足要りますか?
ブロック対角行列 Y 内の、ある m 次のブロック S について、
S を対角化する変換行列を R と置く。R は m 次行列で、
(R^-1)SR が対角行列になる。
Y における S の位置を R とし、その他の成分は Y と同寸の単位行列
と同じであるような行列を R' と置くと、
(R'^-1)Y(R') は、Y の成分の内 S だけを (R^-1)SR に換え、
その他の成分は Y と同じままである。
Y の各ブロック S に対する R' を全て掛け合わせたものが (P^-1)Q
となるが、各 R' は変換 (R'^-1)X(R') によって X の成分を変えない。
この回答への補足
再再回答ありがとうございます.
Yの対角に並ぶ小行列をS1,…,Skとして
Y=S1⊕…⊕Sk
したときに
QはBの任意の対角化行列だったので
T1,…,TkをそれぞれS1,…,Skと同一次数の適当な小行列として
(P^-1)Q=T1⊕…⊕Tk
とは必ずしもならないということは支障がないでしょうか?
No.2
- 回答日時:
ごめんなさい。
いくらなんでもチャラ過ぎたので、反省して加筆。
A No.1 において、P の列を適切に置き換えると、
X の対角成分で同じ値のものは隣接するようにできる。
このとき、前述した XY=YX の成分比較により、
Y はブロック対角行列であることが判る。
各ブロックの位置と大きさは、
X で対角成分が等しいブロックと一致している。[*]
B を対角化する変換行列を Q とし、Z=(Q^-1)BQ と置く。
Z=(Q^-1)((PY(P^-1)))Q=((P^-1)Q)^-1)Y((P^-1)Q) より、
Y も対角化可能である。
Y はブロック対角なので、その変換行列 (P^-1)Q は
各ブロックに対する変換行列の積で表すことができる。
[*] により、Y の各ブロックに対応する X の成分は
単位小行列のスカラー倍なので、この各変換で変化しない。
すなわち、X=((P^-1)Q)^-1)X((P^-1)Q) が成り立つ。
以上により、
X=((P^-1)Q)^-1)X((P^-1)Q)=(Q^-1)((PX(P^-1)))Q=(Q^-1)AQ,
Z=(Q^-1)BQ
であり、A, B は変換行列 Q を以って同時対角化可能である。
修正したら、あまり簡潔でなくなってしまった。
この回答への補足
再回答ありがとうございます.
Y はブロック対角なので、その変換行列 (P^-1)Q は
各ブロックに対する変換行列の積で表すことができる。
としていますが、これはどういう意味でしょうか?
具体的に式で表していただけるならばありがたいのですが.
またどうしてそう言えるのでしょうか?
よろしくお願いします
No.1
- 回答日時:
過去の同質問に、固有空間分解に根差した
格調高い回答があるので…
今回は、行列計算ベースのチャラい回答を。
A または B が単位行列のスカラー倍の場合と
そうでない場合に、場合分けします。
(1) 一方が単位行列のスカラー倍の場合:
他方を対角化する変換行列で変換すれば、
A, B ともに対角行列になります。
(2) どちらも単位行列のスカラー倍でない場合:
A を対角化する変換行列を P として、
X=(Pの逆行)AP, Y=(Pの逆行列)BP と置きます。
AB=BA より、XY=YX が計算で示せます。
X は対角成分が皆同じではない対角行列ですから、
XY=YX の成分計算によって、Y は対角行列
でなければならないことが判ります。
この回答への補足
回答ありがとうございます.
(2)は固有多項式の代数的重複度が1より大きい場合に証明ができていません.
この場合は同一固有値を持つ行列の直和にまでにはなるのですが対角とは限りません.
つまり証明が完結していないのです.
この後rankを使えば私が学生時代にした証明と同じになりますが
それは逃げたことになるのでできればrankを使わないで証明してほしいと思っています.
よろしくお願いします.
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