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少しレベルの高い質問です。
原子量では相対質量という考え方を採っています。すなわち、
(原子量)=(その原子1個の質量)/(質量数12のC原子1個の質量)
ただし、ここでは議論を簡単にするため、同位体の存在についての扱いは無視して議論します。
そして原子量は質量の比であるから、単位は無しである、としています。

しかし、そのような言い方をすれば、例えば、「身長が1.7mである」、ということでも、これはその身長が1mの1.7倍である、という意味ですから、1.7は身長と1m原器(これはもう無くなりましたが、議論をわかりやすくするために復活させました)との比である、とも言える訳です。物を測定して得られる数値は、すべて単位になる量との比である、訳ですから、相対値であるとも言えます。 しかし、その比の値に単位を付けて表しています。単位が付いていると、その数がどんな量を表しているのかが分かるので大変便利です。

私の疑問は、なぜ原子量や分子量だけを特別扱いして、単位を付けないのか、という点です。原子量などは、明らかに質量なのですから、それ相当の単位をつけるべきである、と私は考えます。以前には、「原子質量単位」という名の単位を付けていたこともあったように思います。

なぜ、そのようにしないのかについて、納得できる説明があれば、よろしくお願いします。

A 回答 (25件中21~25件)

レベルが高いとは思えませんが…



実際の化学の現場では絶対的な原子量は不要なことが多く、大事なのは絶対的な物質量だからです。

つまり物質量主義といえます。
そして物質量を導くために原子量を使うことがあっても、試薬瓶に“Mw:〇〇〇”があれば事足りてしまうのです。

もちろんIUPACに従って無理矢理単位を付けられなくもないですが、煩雑なうえに使い道がないでしょう。

単位系を簡潔に、統一に向かっているこのご時世に逆行しています。
それでも必要であるのなら物質量の単位のように現在でも使われています。

残っていない、あまり使われていないのは必要ではないからです。


質問文にあった身長の件ですが、あれはあくまで実用に適したのは量であり、比を持ち出したところで実用には使えません。
使えないものを例に出しても、無意味です。
(身長を知りたいとき、1メートルに対する比ではなく、絶対量を知りたい)
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この回答へのお礼

ご回答いただき、ありがとうございました。
私の問題意識は#4さんへのお礼に述べたように、
原子量を教えるのに、どのような授業展開がよいのか、
という所にあります。

お礼日時:2014/09/05 11:25

 #2です。



 仰るお礼欄を拝読し、事情は了解いたしましたが、先の回答に特に変更はありません。しかし、以下のように補足致したく思います。

 分かりやすさは個人差があります。炭素12の何倍の「何」、が分かりやすい人もいるでしょうし(ちなみに私はこちら)、質問者様が仰る説明のほうが分かりやすい人もいるでしょう。なお、定義は厳密なものですから、紛れをなくすことに懸命であり、分かりやすさは犠牲となります。そのままを説明とするのは、必ずしも適しません。

 全ての分野で用いるためのSI単位系を一意に決めるために、何かが選ばれ、重複するものは捨てなければならなかったわけです。しかし、モル(mol)のように、個数あるいは質量比で無次元でよいものに単位を与えたりもしています。

 ですので、必ずしも合理的ではないですし、他にも選択はあり得たでしょう。その中で「SI単位系はこれにする」と決めたわけです。理学や工学、さらに実用で単位系がばらばらでは困りますから、妥協するしかありません。

 ただ、定義がそうであっても、説明のしようはあるように思います(愚痴っぽくなりそうなので、P.S.で後述します)。

P.S.

 高校化学の教科書、参考書については、別の点で分からなかったことがあったりしました。イラストで奇妙な形(鉄アレイにリングがついた形など)をした原子のイラストがあったんですが、原子核を中心に円状に電子が配置されているものとどう違うのか、全く分かりませんでした。その形が何なのか

 その後、量子力学ではそういう原子モデルなのだと知りました。大学に入ってからです。今の高校化学の教科書に、そういうイラストがあるかどうかは知りません(あまり見たくないorz)。せっかくイラストを載せたんなら。ちょこっとそれを説明してくれれば、内側から順に電子が埋まって行かないことが納得できたと思うんですが。

 原子量も、SI単位系の定義そのままを載せて、平易な説明がなかったのだとしたら、ちょっと無理な教科書だな、という気はします。「炭素は陽子と中性子合わせて12個だね、その炭素(最初は同位体を云々しなくてよさそう)重さを12として、その何倍なのかが原子量、つまり陽子や中性子が何個あるのかということだよ」といった平易な説明をすべきだろうと思います。

 それは大雑把ですけれど、そこから原子1個当たりの、とか、12グラムの炭素12と同数の原子団の質量を、とか必要に応じて厳密にしていけばいいことです。

P.S.2

 池上彰氏がある雑誌に寄稿していたんですが、池上氏が教科書執筆をしていた頃、教科書は生徒が読んで分かりやすいものは嫌われたそうです。先生が教えやすい、教える余地があるものが採択されやすかったのだそうです。池上氏はその記事で「誰のための教科書なんでしょうね。」と嘆いていました。

 個人的に共感するところ大でした。というのも、教科書にそっくりで、朱書きや注意書きが加えられた教師用指導書ってあるんです。赤本とも呼ばれています。学校関係者以外には手に入りません。先生だけが読めます。それでも教師用指導書を読むと(※一時期、それのコピー本らしきものが出回っていた)、教科書の記述範囲では、ほとんど教わることがなくなります。どうして教科書は分からないように作ってあるんでしょうね。
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この回答へのお礼

わざわざ私の長文を読んでいただき、ありがとうございます。
あなたの仰ることは#2も含めすべてその通りだと思います。
分かり易さは個人により異なるということも、その通りだと思います。
実は私は高校の理科の教師をしており、化学でちょうど原子量の所の授業をする予定です。どう原子量の内容を展開するのが論理的であり生徒にとって分かりやすいのか、ということを自分なりに考えています。私自身が分かりやすいと思うことを基準にして授業の展開の仕方を考えるしかないのですが、それで常に引っかかることをここで話題に出した次第です。
いろんな話題を出していただき、興味深く読ましていただきました。
ありがとうございました。

お礼日時:2014/09/05 11:20

率直に


>(原子量)=(その原子1個の質量)/(質量数12のC原子1個の質量)
 という[比]だからです。

(原子量)(g/g)=(その原子1個の質量)(g)/(質量数12のC原子1個の質量)(g)
と単位だけ見ると、消えてしまう。

 身長などの長さは比ではありません。
 1mの1.7倍(これは比ですから単位はない)は、単位だけ見ると(m×無次元 = m)になります。
 身長比と言う言葉を定義して、それを[体量]とでもすれば、比ですから単位はなくなります。
(原子量)=(その原子1個の質量)/(質量数12のC原子1個の質量)
と定義した時点で単位は消滅してしまう。
 mは比ではない物理量ですから単位があります。原子量は質量比と言う物理量ですから単位はない。
>なぜ原子量や分子量だけを特別扱いして、
 特別扱いしていません。
 単位が必要なら、モル質量という別の定義を使えばよいです。モル質量には単位があります。
【引用】____________ここから
質量と質量との比なので比重と同様に無次元量だが、その数値は定義上、1個の原子の質量を原子質量単位で表した値に等しい。また物質量が1molの原子の質量をg単位で表した数値、すなわちg·mol-1単位で表した原子のモル質量をモル質量定数 1 g·mol-1 で除して単位を除去した数値にも等しい。
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ここまで[原子量 - Wikipedia( http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8E%9F%E5%AD%90% … )]より
 wikiでは、原子量に単位をつけていますね。
銅 - Wikipedia( http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%8A%85 )

この回答への補足

銅の原子量を 63.546(3) g·mol-1 と表記するのは、原子量の現在の定義からして正しくないと思います。しかし、私が問題にしたいことは、回答No1さんへのお礼に補充したことです。

補足日時:2014/09/04 21:03
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この回答へのお礼

ご回答、ありがとうございます。
私が問題にしたいことを最初の質問文では十分に表せませんでした。
申し訳ありません。
回答No1さんへのお礼に補充しましたので、ご覧下さい。

お礼日時:2014/09/04 20:54

>(原子量)=(その原子1個の質量)/(質量数12のC原子1個の質量)



 この定義では、次元が「質量/質量」であるため、無次元になります。炭素基準であるわけですが、例えばなぜ1[炭素質量]みたいな単位を持たせなかったか、ということですね。

 もし単位を持たせた場合は、上述の単位だと質量の次元を持ちますから原子の個数を掛ければ、直ちに炭素12ベースの質量が出ます。しかし、比率として使いたい場合は、何らかの定数(上述に対応するなら、1/[炭素質量])を作り、乗じることになります。無次元だと逆の手間になるわけです。

 次元の有り、無し、どちららも理があり、どちらを取るかという問題です。たまたま、無次元にしておこう、となったに過ぎないと考えて差し支えないかと思います。

 長さのほうも同じです。1mを基準にした無次元でも、やれるだろうとは思います。ただ、長さは1mに対する比という無次元量だとすると、長さはメートルに依存したものになります。例えば、頻繁に出てくる面積(長さの2乗)、体積(長さの3乗)、さらに数学的にはn次元なんてものを考えます。それらでいちいちメートル基準だとしてしまうのは、とても面倒です(例えば、長さの次元にするための、メートルに即した定数、キロメートルに即した定数、インチに即した定数、……等々、無数の定数が必要になる)。

 工学、さらには実用などで分野を限ればあり得るかもしれませんが、数学は具象物を持ち込むことをとても嫌います(数学がどこまで正しいかを研究する数学基礎論などでは、おそらく多大なダメージがある)。数学をできるだけ数学のまま使いたい理学も同様です。

P.S.

 これとは違う経緯を辿ったのが、モル(mol)です。これも、個数、ないしは質量/質量なのですが、異論はあったものの、化学で既に広く用いられていたため、単位としてSI単位系などに採用されました。そのため、例えば「6×10^23に比例する」といった、事情を知らないとよく分からない説明があったりします。さらに、アボガドロ定数は1/molという次元を持つことになりました。理屈以外に、既存の学術分野の都合も入るということですね。

 この他に、対数で計算される量の単位(デシベル等)もちょっと難しい問題があります。a, bが何らかの単位を持つ量だとして、対数はlog(a)-log(b)=log(a/b)が成り立ちますから、対数の中は単位があったりなかったり。特に誰も何も言いませんが、気になったときは「1でa, bの単位を消すような定数をかけてある」と思うことになっているらしいです。
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この回答へのお礼

ご回答、ありがとうございます。
私が問題にしたいことを最初の質問文では十分に表せませんでした。申し訳ありません。回答No1さんへのお礼に補充しましたので、ご覧下さい。

お礼日時:2014/09/04 20:53

あれ、知らないのですか?


ちゃんとありますよ、Da(Dだったかも)ダルトン、分子生物学では以前は頻繁に出てましたが、最近の文献読んでないから知らない。

IUPACのゴールドブックには無いだろうな。

通常付けませんが、それはご自分で既に「身長」を挙げて説明されている様に、「議論をわかりやすくするために復活させました」ということが起こりえないから。

スカラーでも必ず「質量××の分画が」という形で現われるから「間違えようがない」

この回答への補足

最初の質問文にミスがありました。

(原子量)=(その原子1個の質量)/(質量数12のC原子1個の質量の1/12)

補足日時:2014/09/04 20:44
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この回答へのお礼

ご回答いただきまして、ありがとうございます。

私の最初の質問の主旨が十分に表現できていなかったので、もう少し補足させてもらいます。

wikipediaの「統一原子質量単位」の項目には、次の説明がありました。

統一原子質量単位とダルトンの定義は全く同じで、静止して基底状態にある自由な炭素12 (12C) 原子の質量の1/12と定義されている。国際単位系 (SI) では共に、SI単位ではないがSIと併用できるSI併用単位のうち、「SI単位で表されるその数値が実験的に決定され、したがって不確かさが伴う単位」に位置付けられている。

例えば「炭素12の原子量は12」「炭素12の質量は 12 u」「炭素12の質量は 12 Da」は正しいが、「炭素12の原子量は 12 u」「炭素12の原子量は 12 Da」は間違いである。

また、wikipediaの「原子量」の項目には、次の説明がありました。

その基準は歴史的変遷を経ており、現在のIUPACの定義によれば1個の原子の質量の原子質量単位に対する比である。すなわち12C原子1個の質量に対する比の12倍である。元素に同位体が存在する場合は核種が異なるそれぞれの同位体ごとに原子の質量が異なるが、ほとんどの元素において同位体存在比は一定なので、原子量は存在比で補正された元素ごとの平均値として示される。同位体存在比の精度が変動するため、公示されている原子量の値や精度も変動する。

質量と質量との比なので比重と同様に無次元量だが、その数値は定義上、1個の原子の質量を原子質量単位で表した値に等しい。
同位体存在比は、精度を高めると試料の由来(たとえば産地、地質学的年代)によって厳密には異なる。測定精度の向上と各試料の全天然存在量予測の変動により、同位体存在比の精度が変動する。そのことによりIUPACの下部組織である原子量および同位体存在度委員会により定期的に「原子量表」の改訂が発表され、これが「標準原子量」と呼ばれている。その改訂は隔年で行われ、奇数年に発表されている。

以上のWikipediaの記述は大変わかりやすく、納得がいくものです。

私が疑問に思うのは、初学者に原子1個の質量を学ばせる高校化学の導入部分で、「相対質量」などという、分かりにくい言い方に固執していることです。
初学者には、原子1個の質量を統一原子質量単位を単位に用いて表したもの、という言い方は分かりやすいと思います。それは私たちが普段の生活で物の持つ量を測定して、その測定値でその物の量を表していることと同じ考え方だからです。そこにわざわざ「相対値」などというものを持ち出さなくても、説明には困りません。相対値という言葉を使って、測定値を説明することもできますが、わざわざそんな回りくどい言い方をする必要は生じません。

原子1個の質量を問題にする時にも、上の分かりやすい説明をしたらよいのに、なぜ「相対質量」という言葉を持ち出すのか、ということに、いつも引っ掛かりを感じています。原子量という言葉の定義を、「原子1個の質量を統一原子質量単位を単位に用いて表したもの」、とすれば、もっとこの部分の内容が分かりやすく説明できると思うのです。

ただ、原子には同位体が存在しているので、その存在比で平均している、という事情をどう説明するのかが問題です。そこは、「原子1個の質量」という時、その1個の原子は同位体原子をその存在比で平均化した原子である、という言い方になるでしょうか。ここは初学者には少し分かりにくいでしょうが、初めから相対質量なるものを持ち出すよりは、まだ分かり易いと私は思うのですが、どうでしょうか。

お礼日時:2014/09/04 18:41

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