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 再質問になります。
 以前、言葉尻の異なる同じような内容の質問をしております。ご容赦ください。
 
 スコーレムの定理によりべき集合公理をもつ公理系にも可算モデルが存在する
 無限体k上のベクトル空間の次元という概念は論理式では表現できない
 ペアノ算術において自然数の非標準モデルが存在する
 といったものから
 モデル側の性質をすべて形式体系で書くことはできないということが結論されているのを見るのですが、自分としてはそのような形式体系で書くことができない性質があるということ、その性質について考えるとことが、なぜ記号を対象とした数学という分野でできるのかということが不思議なのです。
 つまり(あくまで建前上ではですが)、イメージや心象を閉め出して形式的な文字列の変形、生成で議論できるはずの数学においては形式体系、公理系のモデルも結局何らかの形式的な文字列の変形、生成で定義される以外無いはずであって(モデルを決めるというのは形式体系側の記号や述語に、新しい記号や述語を対応させた新しい形式体系を実装として定めるということだと考えています)
例えば
実数の公理系の非可算のモデルの更なる可算モデルを考えると、そもそも非可算モデルとはなんだったのだろうか(何をもって非可算といっていたのだろうか もちろん元の体系内で、ある集合が可算無限の集合と1:1対応のつけられないということが証明できるということをもってなのでしょうが、しかしそれも体系の外に出てみると可算モデルになっていることがあるということならどこまで行っても本当に非可算かどうかを確かめることはできないのではないだろうか つまり何をもって非可算となすという基準が作れないように見え、それならば非可算というもの自体がどういうものかわからないのではないか なら最初の非可算モデルとはいったい何だったんだろうといったように)
ベクトルの次元という概念も表現できる視点があって初めて、ある論理上では表現できないということが分かるのであってその表現できる視点というのも論理式の集合で書かれるしかないのではないか ならば次元という概念も論理式の集合で表現できることになるのでは
標準的な(N,0,1,+,・,<)のNも数学で考えるために論理式で定義されるものなら標準モデルだけを表す公理系があるのではないだろうか もしないならどうやって数学の議論の台に乗せるのだろうか

などといった、おそらく擬似問題に悩んでしまうのです。

 認識といってしまうといきなり怪しい話になってしまい恐縮ですが、「モデル側の性質をすべて形式体系で書くことはできない」ということは一見して数学の論理は、人間の心象、意味内容を全て認識することができないと受け取ってしまいそうになりますが、形式とモデルの関係はそのようなことをいっているのではなく、数学上の話である以上、体系間の関係のことをいっていると思うのですが正確にはどういうことを表しているのかわからないのです。
おおざっぱにいうと論理式で表せない性質があるということをいうためにはその性質を表すことが必要であり、数学においてはそれも論理式で書くことになると思うので、結局どういうことをしているのか混乱しているのです。

 それとも最初に書いたようなことは人間側の推論と論理式での推論の関係(これは本当にイメージ心象と論理式の関係であって、想像上の集合、モデルと形式体系は1:1には対応しない)を、体系同士の関係で表した、まねさせたことから出てきた成果なので
たとえば非可算かどうかを確認する絶対的基準なものがどこにあるかなどと言うことは意味をなさないのでしょうか。つまり実装(モデル)側で、ある論理式(可算性、非可算性に相当する)を証明できるものを可算モデル、非可算モデルという名前を付けているだけであって人間の使う非可算という意味とは(建前上は)関係がないということでしょうか。

 もちろん例えば、自然数といわれればその意味するところはわかりますし、その自然数と同型でないモデルというのも色々なところで図などをつかって解説されている限り同型でないということや、どういうものかということは分かります、ただそれは明らかにイメージに頼ったものであって、厳密な意味での数学ではどうするのだろう(というか論旨式で表せないものを表すとは何だろう)と考え質問いたしました。
メタレベルと対象レベルを区別できてないが故の疑問だと感じているのですが、モデル(実装)にたいしても、その実装は?さらにその実装は?といっていくと結局非可算かどうかを区別できる視点などないのではないかということにならないのでしょうか?

かなり初歩的な勘違いをしていると思いますが、この方面に明るい方、過去このような疑問を持たれた方、お時間ありましたら解答、解説お願いします

A 回答 (1件)

随分難しい話をなさってるんで的確な回答はできませんが、とりあえず、



> おおざっぱにいうと論理式で表せない性質があるということをいうためにはその性質を表すことが必要

と仰っている点が引っ掛かります。
 存在を証明するには、「その性質」が具体的にどんなものであるかを言う必要はないでしょう。

 簡単なアナロジーを挙げれば、実数は非可算無限個ある。そして「小数点以下何桁でも計算できる実数」は、明らかに可算無限個しかない。だから、計算できない実数が非可算無限個存在します。こういう風に、対象を「存在するが●●ではないもの」という言い方で捉えることならできる。(構成主義が批判するポイントです。)
 ここで「明らかに可算無限個しかない」というのは、計算できる実数と計算手段(チューリングマシンでも、BASICのプログラムでもいいんですが)との対応を考えている訳です。この話には、具体的にどんな実数が計算できないか、ということのみならず、具体的にどんな実数が計算できるか、ということすらも、一切出て来ませんね。
 ところで、計算不可能な実数の中には、その実数を計算してみろ、という注文に応じることは出来ないけれども、具体的に定義することならできる(従って、その定義に基づいてその数の性質に関して幾らかの命題を書ける)ものもある。たとえば: BASICのプログラムに使われる文字の列を辞書順に並べたリストLを考えます。そして、Lを使ってある無限小数sを以下のように定義します「Lのk番目の文字列がエラーにならずに実行できて、かつ、有限時間内に停止するのであれば、sの小数点以下k桁目は1である。さもなければ0である」。これでsが定義されますが、ご案内の通りプログラムが停止するかどうかを判定する一般的なアルゴリズムというものはない。だから、sは計算不可能です。けれども、或るひとつの(有限時間内に停止する)BASICのプログラムがLの何番目に現れるかを計算することなら出来るので、それがm番目だとすると、「sのm桁目は1である」という命題が証明できる訳です。(…どうも話が脱線しました。)
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この回答へのお礼

 回答ありがとうございます、遅くなってしまってすみません。
 質問内であまり相互に関係のない項目を無理やり一緒にしてしまっているとは自分でも感じていまして、申し訳ないです。
 議論しようとしている性質が具体的に、実際に構成可能である必要はないというのは理解できます。しかし挙げていただいたアナロジーにおいても「非可算」とはどういうものなのか、非可算かどうかを判断する基準はなにか、は書き表す必要があると感じます。無矛盾な体系は可算モデルを持つという定理があっても形式体系で非可算という性質は記述可能なのでしょうか。(どんな公理系をもってしても可算モデルを持ってしまうなら非可算という性質を書き表せているとは言えないのではないでしょうか)
 すなわち
実数は非可算無限個ある→「小数点以下何桁でも計算できる実数」は、明らかに可算無限個しかない→よって計算できない実数が非可算無限個存在する
という論理の流れはとても良く理解できるのですが、はじめの「実数は非可算無限個ある」をいかにして文字列で表せるのだろうと考えてしまいます。一階論理ではそれは表せないというのがスコーレムの定理だと考えていたのですが、もしそうなら、一階論理には非可算という概念を含めることができないというのは、「一階論理では表せない」ということではなく、非可算という概念じたいがどういうものか決定できていない、揺らぐということになるのではないのでしょうか。
 もちろん、非可算というものは怪しい概念だなどと言うつもりは全くないのですが、ただ一階論理とは別な世界で非可算とはどういうものか知っているから「どういうものかは分かるが一階論理では表せない」のような解釈になるわけで、ではその別な世界とはどういうような身分で形式的に書かれるのかわからなく、足場をはずされたような感覚に陥ってしまうのです。
 以上においての文で「表す・表せる」ということをかなり色々な意味で好き勝手に使っていると思います、そこで感じるのですが、私の質問文の最後の方に少し書きましたように「体系内で自然数と1:1対応付けるような関数が存在しない」ということも「体系の外から見れば可算モデルがある」ということも視点の違う立場から体系の性質を表しているのであり(「表している」という言葉の意味が異なる仕方で)、そもそも(フィクショナルなものというと言い過ぎだと思いますが)変形生成された記号の列を人間が理解できるように解釈して人間用の言葉にした結果であって、どちらが正しいのかなどというのは意味をなさず、体系内で自然数と1:1が付けられないということで非可算というものの性質は十分表せていると考えて良いのでしょうか。

 またも抽象的な書きぶりになってしまい申し訳ありません、お時間に余裕ありましたらよろしくお願いします。
この度は回答ありがとうございました、参考にさせていただきます。

お礼日時:2014/11/19 17:48

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