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ボクサーエンジンの低重心と重さ

1:よく言われる「低重心」ですが、
入れ方によってはエンジン自体が
上の方に行き、言うほどでもないという
話を聞きましたが、裏を返せば、わざと高め
に作ろうとしても低くなっちゃい、
ボンネット上におかない限り
「普通以上の高重心」にならない。
工夫1つでさらに下げれそうなもの。
だと憶測してましたが、
どうなのでしょうか?

2:重さについてですが、
Vの宿命である複雑で重くなりやすい性質
は同じなのでしょうか?
バランサー不要な点で軽くなり、
シャフトも並以下の強度でもOK、
スバルさんのお陰で吸排気と冷却に有利?
なロングストロークに出来た。
後他のエンジンでもできる軽量化をすれば
軽くできそうなのですが、やっぱりそんな
美味しい話はないのでしょうか?

おまけ:整備性とエンジン周り
整備性もエンジン周りも
設計で改善できないんでしょうか?
理由ものせてお願いします。

A 回答 (8件)

>1:よく言われる「低重心」ですが・・・



 逆です。よく考えてみてください。

※エンジンの重心点を考えてみましょう。
 もっとも重い部品はクランクケースやシリンダブロックなどの鋳物部品ですが、これはクランクからヘッドまで均等に存在すると考えると、重心を決めるのは次に重い部品、クランクシャフトとヘッドアッセンブリです(OHCやDOHCでは動弁機構が全てピストンより上に集中しており、ヘッドアッセンブリが結構な重量となります。)

※直列配置では下(クランク)と上(ヘッド)に分散しており、エンジン重心点はクランクよりヘッド寄りに来ますが、対する水平対向では、重量物は横に配置されるだけなので、重心点は殆どクランクセンタに来ます。

※直列エンジンで高い位置に搭載しようとするとすぐにヘッドがボンネットから飛び出し、結果的にあまり高い位置にエンジンを置けません。
 上下に薄い水平対向では、重心点であるクランクケースをボンネットの『すぐ裏側』に配置する事が可能です。
 水平対向のエンジンは、『「普通以上の高重心」にならない』ということはありませんが、逆に言いますと『エンジン重心点をどこに置くか、直列より設計自由度が高い』ということになります。

>2:重さについてですが・・・・

 バランサ不要という点に関しては、確かに御指摘通り軽くなりますが、バランサは小さい質量のモノをクランクより高速で回転させることにより振動を打ち消しているので、想像するほど重い部品ではありません。
 それよりも、

※これはV型でも同じ事ですが、シリンダブロックやヘッドが2気筒毎に2つに分かれており、モノブロックで作るのが常識となっている近代の直列エンジンと比べると、どうしても重くなります。
 但し過去には、例えば2気筒分のブロックを複数並べた直4や直6も存在したので、こういうエンジンだと水平対向やV型はクランクケースが短く出来る分、直列よりも軽くなります。スバルが水平対向の4気筒を計画した頃には、直4に対する重量増は考えていなかった可能性があります。
 まぁ、一方でランチアやUKフォードなどではモノブロックのままV4気筒を作っており、軽量なモノブロック直4よりも全長が短い分更に軽くなるV4を作る工夫も欧州にはあったワケですが、スバルはそこまで思い切ったことをしなかったか、或いは4気筒あればカウンターウェブなしで回転振動の1次も2次も打ち消せる水平対向に拘った、ということなんでしょう。

※水平対向の場合、問題はクランクシャフトです。これは水平対向エンジンの致命的な問題であり、この為に『将来的な高出力化まで考慮する設計者』はボクサーレイアウトを忌避するほどの欠点でもあります。
 理由まで説明すると長くなるので現象だけ述べますと・・・・水平対向のクランクシャフトは曲げ剛性がどうしても低くなり、それをカバーしようとするとクランク本体や、クランクケースを含むクランクシャフト関連部品が大きくなり、結果、重量増につながります。
 現在のスバルのエンジンは、他の同クラスエンジンと比べそれほど巨大なクランクではありませんが、現状のクランクサイズは結構限界に近いのでは?と思われます。(ポルシェの巨大な水平対向エンジンはダテではないということですが、現状のフロントオーバーハングにエンジンを搭載するレイアウトでは、無尽蔵なエンジン巨大化は不可能でしょう。)

※重箱のスミをつつくような細かい事も言いますと。
 スバルエンジン共通の、と言いますか水平対向レイアウトの潜在的問題であるヘッドカバー周りのオイル滲みですが、これはヘッド周りの残留エンジンオイルの回収がうまくいってないということも理由の一つとして考えられます。
 一般的な対策としては強力なスカベンジングポンプと、スカベンジしたオイルを脱泡する分離器の装着が思いつきますが、当然この様な装置の追加はエンジン総体の重量増と複雑化を生みます。(勿論、V型や直列レイアウトなら残留オイルは重力でオイルパンに落下するので、オイルが流れるルートさえ作っておけばスカベンジング用の装置は不要です。)

>おまけ:整備性とエンジン周り

 フロントホイールアーチ間の狭いスキマに幅の広い水平対向を押し込むレイアウトを取り続ける限り、設計で整備性を向上させるのも限界があります。ヘッド周りの整備(チューニングヘッドへの乗せ換えも含む)やピストンとシリンダの整備(排気量UPなどのチューニング作業含む)など、直列ならエンジンを車両に搭載したままでも可能な作業のことごとくが、水平対向ではエンジンを車体から外さなければ困難です。
 例えば・・・・脱着式ホイールアーチにしてエンジンを横から整備する、という設計的なアイデアも考えられますが、何れにしろ直列エンジン並みの整備性を獲得するのは不可能でしょう。
 といっても、例えばエンジン補機類(発電機やエアコンのコンプレッサーなど)はエンジン上部に載せられるので、こちらの整備性は直列エンジンよりも逆によくなります。

・・・・っというワケで。
 スバル車の水平対向エンジンには確かに色々なメリットが考えられますが、しかしそれらは『メリットはあるが、クルマに積むと思いのほか小さい』『他の部分の工夫で補填出来る』など、圧倒的なメリットとはなっていません。
 要するに『水平対向でしか得られない』モノはそれほど大きくはないというワケで、そもそも、もしそれほど水平対向にメリットがあるなら、他メーカーのエンジニアもバカではありません、既に同様のレイアウトを追及していると考えるのがフツーです。
 残念ながら現状では、水平対向は他メーカーにとっては得られるメリットよりデメリットの方がはるかに大きく見えている、ということなんでしょう。

 ところで話は変りますが。
 工学的に証明されたメリットとか数値的な高性能とか、スバル車に対してそれほど重要なことですか?
 これは『世界の市販スポーツカーで頂点に君臨するポルシェが、何故工学的に劣る水平対向やリヤエンジン車を作り続けているのか?』の理由でもありますが・・・・工学的に優れているからスバルはすごいってワケじゃないと思うのですが、どうでしょう?
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この回答へのお礼

とても丁寧な説明で、
とても納得しました。
ありがとうございます。
ところで、この質問
「スバル」は1回も出てきてない
と思います。
スバルは、人をのせるスペースを
造った後、余ったスペースに
エンジンを無理矢理載せた所ですから、1000を作るときに選んだ
だけでしょうね。
因みに
スバルは世界一のフレームを造れる
筈です。隼造ってただけあります。
後、「安全」えの執着は最強でしょうね。自動ブレーキって此処が
原点ですよね。

私は、2ストやロータリーの様に
隠れたボクサーの''味''があり、
どこも生かしきれないのでは?
と思います。そういった観点で、
スバルやポルシェと離したかった
というのがありました。

本当にありがとうございます。

お礼日時:2016/10/08 22:06

速さを求めるF1にもありました。

ですが排気系が下になるし、オイルパンしかりです。スバルモトールモディルニチームの財政でなんとも言えませんが、フェラーリもやってました。スバルはレース用としては畳みたいなと形容されましたが、補機類が上に来て、思うほどではなかったらしいです。今はレースではラリー以外は有りません。もしかするとFJ1600どうだったかですが、スバルがレース用のはやめた気します。
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(2)


クランクケースの問題があります。
V型では一体型セミモノコックともいえる丈夫な構造体を実現できます。
水平対向、V型180度ではクランクケースは左右二分割ボルト止め構造になっています。
強度確保のための肉付けや補強リブが無数に必要なので軽量化は難しいです。
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1:確かに低重心だと思います。

でもインプのように上にインタークーラーやらが乗っていると、、??

2:エンジン単体ではそうかもですが、幅のある水平対抗よりコンパクトなv6のほうが狭いスペースに収まります。前輪よりかなり後退させて搭載できますね。(フロントミドシップ)
V6ではないですが、直四のS2000と86・BRZはほぼ同じ重さ。
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素人の考える事など、メーカーは、とっくに考えています。

話を聞きました。その人詳しくないです。ここの回答者様の、ずうっと下のレベルです。Vでもロングストロークでもないし、みなさんの回答が役に立つといいなぁ、と思うのであります。
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1.参考図の白矢印は排気系ですが、これがエンジン搭載時に干渉してしまう。

緑矢印はシリンダヘッドですがこれも干渉してしまう。オイルパンも干渉。トランスミッション内のデフベベルギヤ部も干渉。という事で低位置に搭載がし難いのが現状です。2気筒、OHV、前方吸気で後方排気、ドライサンプ、後輪駆動なら更なる低位置搭載も可能ですが。
2.軽くできる部分もあるのですが、シリンダヘッド2個、VVTとカムシャフト4個、等の重量増(コストも増)があるので軽量化も容易ではありません。
「ボクサーエンジンの低重心と重さ 1:よく」の回答画像3
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この回答へのお礼

画像 解説がとても分かりやすかったです。
ありがとうございます。

お礼日時:2016/10/05 22:13

水平対向の場合、クランクシャフトの横側に シリンダーが来ます。


普通の縦型エンジンやV型の場合 クランクシャフト上位置にシリンダーが来て さらに上にヘッド・バルブ・カムシャフトが来るので 重心は 上に来るのが当たり前と理解できるでしょう。
シリンダーも左右に180°別れるので コンロッドを繋ぐクラックンシャフトの間隔(寸法)が狭く短く)できます。 エンジン長が短くできる訳で クランクの回転による撓みも短い方が強度的にも有利に軽量に作れるものです。

構造的に 水平対向は、重心は、低くなり 高くすることの方が難しいと思いますよ。 昔のレオーネは、エンジンの上にエアクリーナーBOXその上に スペアータイヤがのっかてましたよ!

欠点は、水平対向ゆえに フレームの幅の中に納めなくてはならず ビッグボアショートストロークにせざるを得なく ロングストロークは作り難い
DOHCの場合 プラグがシリンダーヘッド真上(エンジンとして真横)に来るので フレームとの狭い隙間からの プラク交換作業となり 慣れが必要
FT86(BRZ)FAエンジンなど トヨタの整備士さんでは、プラグ交換できない しないのでは? 
SOHCのエンジンの場合 プラグは斜め上位置に斜めの入るので 整備性は良いです。
※横置きV型エンジンの 運転席側バンクのプラグ交換の方が凄く厄介 三菱ディアマンテのV型エンジンなど 最悪!!

スバルは、そうと昔からアルミシリンダーを採用してきてます 軽量化は、もういいところまで来ていると思います。
先に記載した通り エンジン寸法が直列エンジンより短いので エンジン装着位置も 車体の奥側に配置できるので 優位です。
V型同様に シリンダーヘッドが 左右2分割必要な 重量増デメリットはあります。
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この回答へのお礼

詳しい解説ありがとうございます。

お礼日時:2016/10/05 22:08

そんなに詳しくないですが元オーナーなので分かる範囲で言います。



1.兎に角スペースの制約が厳しいです。
 マウント交換で更に搭載位置を下げるカスタムはありますがプラグ交換でさえもエンジンをジャッキで持ち上げないといけないなど制約が大きいようです。
 メンテナンス性を損なわないためには今の位置が限界だと思います。

2.実はV型より複雑でコストがかかってます。180°Vもありますがまた別物です。
 V型は左右のピストンでクランクピンを共有してますが水平対向は独立しています。
 4気筒エンジンだったらクランクピンをV型は2箇所、水平対向は4箇所作らないといけません。
 重さについては意識したことが無いので考えたことがありません。
 低速トルクが無いのはかなり気になりますが。。

https://goin.jp/6607
ここの記事によると新型インプはエンジンの80%のパーツを見直して軽量化したと有ります。

整備性は…改善しないのではないでしょうか?
兎に角、左右のスペースに余裕がありません。

設計で改善…?うーん…普通の並列4気筒にすれば手っ取り早いんですが…

ただEJ20しか知りませんがそんなに整備性が悪いとは思いませんでした。
プラグはエアクリ・バッテリーとウォッシャータンクを外せば交換可能です。
量販店に頼むと万単位でお金を取られるらしいですが馬鹿らしいですね。
ラジエータの配置もシンプルなので自分で交換しました。
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この回答へのお礼

流石元オーナーですね‼
ありがとうございます。

お礼日時:2016/10/05 22:05

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