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様々なピアノ協奏曲のピアノソロに編曲した楽譜がたくさん出回っていますが、原曲と全く同じサイズ&ピアノパートは原曲そのままというアレンジがしやすいピアノ協奏曲の条件について教えて下さい。

A 回答 (1件)

そんなにたくさん出回っていますか? どこで御覧になりましたか?


私が今まで見かけたのは、モーツァルトのピアノ協奏曲数曲と、ショパンくらいです。
ひょっとして、オーケストラの部分は別にピアノ用に編曲した、2台ピアノ用のものを見ているのではないでしょうか。
そういうものも、もしかするとSoloと表示されていることがあるかもしれません。

ピアノパートは原曲そのまま、ということになると、
オーケストラが完全に伴奏に回っているものだけとなります。
ピアノが独奏をしている最中に、オーケストラの楽器が別の重要な旋律などを演奏して絡み合う場合は、
その時ピアノが弾いている音の中にうまく取り込んで一緒に弾ける場合はよいですが、
そうでない場合は、どこかを省略しなければなりません。

モーツァルトなどは、曲の構造がまだそれほど複雑ではありませんし、
ピアノが独奏をしているときのオーケストラ楽器の目立った活躍というのもそれほど多くありません。
後期のピアノ協奏曲の何曲かは、モーツァルトの少しあとの世代の当時著名だった作曲家たち、
フンメルやライネッケなどによって独奏用に編曲されています。
これらの編曲は、そのまま弾いても鑑賞に堪えると思います。

ショパンは、第1番は確か全曲ではなく、第2番はショパン自身による独奏用の楽譜というのがあることはありますが、
やはり編曲といえるものではなく、独奏とオーケストラのパートが交互に書いてあって、
ピアノ独奏時にオーケストラが弾く音はすべて省略してあるので、
実質的にはピアノ独奏のパート譜のようなものです。

著作権の切れた楽譜が集められているサイトで少し探してみましたが、
シューマンの協奏曲があったくらいで、これもショパン同様、
実質的にはピアノ独奏のパート譜にオーケストラの音がそのまま書き込んであるもので、
両手で弾けるようには編曲されていませんでした。

ベートーヴェンになると、独奏パートを全く変えずにオーケストラパートも一緒に弾くのはちょっと無理です。
しかし、もっと後の時代のピアノ協奏曲から比べると、まだ多くの部分は編曲可能だとは思います。
シプリアン・カツァリスというピアニストが、ベートーヴェンの第5番の協奏曲を独奏用に編曲していますが、
ピアノ独奏時にオーケストラの楽器が演奏している要素を同時に弾くために、
両手が同じことをやっている場合は片手をオーケストラパートに充て、
それができないところは、全体を完全にピアノ曲として編曲し直しています。


ネットでもちょっと検索してみましたが、独奏用の編曲というのはほとんど見当たりません。
オーケストラがさほど重要な役割をしていない一部の曲をのぞいては、
基本的に無理だと思います。
2台ピアノ用の編曲を御覧になっているような気がしてならないのですが、違いますか?
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この回答へのお礼

そうかも知れません。そういう編曲はやはりオーケストラが重要でない作品に多いようですね。勉強になりました。

お礼日時:2017/03/29 07:51

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