これ何て呼びますか

反対の意味になる漢文の話が知りたいです。
例えば荀子の『性悪説』と孟子の『性善説』などです。
色々探しては見たのですが、探し方が悪いのか見つからず…。
どのような話でも構いませんので、よろしくお願いします。

A 回答 (2件)

たとえば、「君子、危うきに近寄らず」と「虎穴に入らずんば虎子を得ず」などは?


「お利口さんは危ないことしちゃダメよ!」に対し、「ちょっとくらいリスクを冒さないと、大きなことは出来ないぜ!」って感じかな?
なお「君子、危うき」の出典は不明ですが、『春秋公羊伝』の「君子不近刑人(君子は犯罪者に近付かない)」とも言われます。

あるいは、「竜頭蛇尾」とか「羊頭狗肉」なんてのは、立派な頭に対し、下は貧弱なことをダメと言ってますが、「鶏口となるも牛後となるなかれ」は、立派な下より、貧弱でも頭になれ!と、逆のことを言ってます。

「画竜点睛を欠く」と「蛇足」も、意味が反対かは別として、表裏の関係ですね。
「画竜」は、竜の眼を書かない話で、「蛇足」は蛇に足を書いちゃった話だから。

そう言えば、最近、安倍首相が「李下に冠を正さず」と言ったけど、そこまで実直にならずとも、ちょっとくらい「臨機応変」でも良い様な気もします。
「臨機応変」の出典は、「私は自分で上手くできるんだから、つべこべ言うな!」みたいな話です。

「李下に」と言えば、もっと強烈なのは「渇しても盗泉の水は飲まず」で。
これも出典では、泉の水を盗むんじゃなくて、「盗泉」と言う名前の「泉」だそうで、聖人(孔子)は、そう言う名前の泉でさえ嫌ったとか。
これも、そこは「臨機応変」とか、「郷に入っては郷に従え」「君子、豹変す」でも良さそう。

「巧言令色(鮮し仁)」は、言葉巧みにごまかすなと言ってて、夏目漱石で有名な「枕流漱石」は、意地っ張りが、自分の言い間違いを、ごまかしちゃったお話。

「死者に鞭打つ」に対し、「宋襄の仁」など、敵に情けをかけた様な話もゴロゴロあるし。
「死せる孔明、生ける仲達を走らす」では、死者が生者を追っ払ってます。

探せば、反対の意味や、反対っぽいエピソードは、相当あると思いますよ。
何せ中国は、膨大な史書などの宝庫ですから。
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この回答へのお礼

たくさん例を挙げていただきありがとうございます。出展、元の話まで教えていただいて恐縮です。時事的なことまで絡めていただき…。漢文の話は好きなので、もっと調べてみようと思います!

お礼日時:2017/08/18 21:15

う~ん、なかなか難しい。


何が難しいって、空理空論ばかりで、さっぱり面白くない話ばかりだから。

まあエピソードとして面白いのは「鵝湖の会(がこのかい)」かな。
南宋時代(1175年)に、儒学者の朱子と陸象山が直接顔を合わせて行った論争。
朱子の「性即理」vs. 陸象山の「心即理」説の3日に及ぶ対決が続き、結局、互いに相手を馬鹿にして終わった。

ま、論争の中身自体はあまりに抽象的というか形而上学的というか、とても簡単にはまとめられないし、それほど面白くもない。
興味があれば、調べて欲しい。


性善説と性悪説も実はそれほど単純ではない。
性善説も、人の性は善だけど、ほっとくと悪くなるので、礼節をわきまえよう、ということなので、結局は性悪説とは変わらないような気もする。
これが王陽明になると、善悪を乗り越えようと「人は誰でも生まれながらにして道徳を知っているのだから、その「知」に従う限りその行動は善である」という。これを「無善無悪」という。

「無善無悪」は「善も悪もない」という意味ではないのだが、弟子の李卓吾になると、「童心」説を唱える。
人間の自然な心が学問をすると曇ってしまうという過激な思想で、逆に言えば、人の欲の全面的な肯定とも言える。
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この回答へのお礼

性悪説・性善説、漢文の話通りの意味だと捉えてました。勉強になります…。「鵝湖の会」調べてみようと思います!
ありがとうございました!

お礼日時:2017/08/18 21:09

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