
知人の子供(中学生と高校生)から、読んでいるだけで「美しい文章だな~」とか「名文だな」と感じられる小説を教えて欲しいと言われて困っています。
私の知るところでは、志賀直哉かな?ぐらいなので、みなさんが読んだ小説で、文章自体から美しさを感じたり、リズムなども含めて名文だな、と思われた小説を教えていただけたらと思いました。
内容も面白いに越した事は無いのですが、とりあえず文章の美しさに重きを置いた回答を期待しています。
その子供たちは、結構小説を読むのが好きな子で、コラムやエッセーなどは除外して考えているようですので、よろしくお願いします。
また、海外の小説や推理小説でも構わないようですが、できたら日本の小説のほうがいいみたいです。
因みに、綿矢りさについては「あれはダメ、出版社の話題作りだよね。まあ、出版業界も苦しい時代だからしょうがないけどね」と言ってました。
No.5ベストアンサー
- 回答日時:
中学生だとまだちょっと難しいかもしれませんが、高校生なら尾崎紅葉や泉鏡花などはどうでしょう。
文章の美しさと言ったら、紅葉先生の右に出る物はいません。流れるような文章、あでやかな人物描写、凛とした台詞回し。本当に日本語が美しい、と感じられます。
だから読むと言うよりはその世界に浸り言葉を浴びる、そんな読み方をしてしまいます。
最近の作家なら、ミステリですが、有栖川有栖はおすすめです。一読何の変哲もないのですが、余計な物を省いた文章が素晴らしいです。使われる語彙も豊富で、勿論物語り自体もとても面白いですよ。
わたしの一番好きな作家です。←だからちょっと贔屓目入っているかも(笑)
尾崎紅葉は私も薦めたい作家ですね。でも、聞かれてもとっさにはこの手の作家名が出てこないんですよね。(汗)
有栖川有栖は確か京都大学のミステリー研と同じ流れですよね。これはたぶん×かも・・・。島田荘司をはじめ、最近の新本格派、というのはあまり好きではないみたいでした。(ごめんなさい)
尾崎紅葉と泉鏡花はメモっておきます。どうもありがとうございました。
No.10
- 回答日時:
本当は韻文や随筆にこそ素晴らしいものがあるとおもうのですが、小説という限定ですので…。
1.島崎藤村 『夜明け前』
2.幸田露伴 『幻談・観画談』
3.夏目漱石 『道草』
4.上田秋成 『雨月物語』
5.樋口一葉 『にごりえ・たけくらべ』
6.谷崎潤一郎『吉野葛・蘆刈』
7.芥川竜之介『地獄変ほか』
8.井伏鱒二 『山椒魚/遥拝隊長』
9.幸田文 『流れる』
10.五味康祐 『柳生武芸帳』
今感じている気分で選んでみました。
この回答への補足
回答が10人になったら締め切る予定でしたので、これで締め切らせて頂きます。いままで回答してくださった皆さん、ありがとうございました。この場をお借りしてお礼申し上げます。
また、ポイントにつきましては、件の姉妹が読んでみようと思った作品をご紹介下さいました方に付けさせていただきましたので、ご了承ください。
No.9
- 回答日時:
こんばんは。
なかなか利発なお子様たちですね(^_^)
お勧め・・・自分が中学の頃に、美文だと思った作品と言えば、堀辰雄の「風立ちぬ」でしょうか。あのサラサラと流れるような洗練された文章と、「風立ちぬ いさ生きめやも」の一文は、心に今でも残っていますね。
あとは国木田独歩の「武蔵野」。あの詩情溢れる文章で自然の美しさを表した文章に、幼いながら痛く感動した覚えがあります。
それから樋口一葉の「たけくらべ・にごりえ」。夭折した彼の人の淡く儚げな文章に、涙が溢れて止みませんでした。
近年読んだもので、小説ではなく書簡集になりますが、谷川俊太郎の「母の恋文」もまた、名文だと思います。
父であり哲学者の徹三と、多喜子の交わした恋文を偏したものですが、あまりに愛くるしい2人の手紙に、胸が温まる思いがします。
名文で言えば、山本周五郎のちいさこべ・ちくしょう谷。あと、太宰の「おさん」なども、女の哀しみを見事な文章に織り上げた名文だと思います。
それと、エッセイは除外と言う事ですが、高校生くらいの方なら白洲正子の本は是非とも読んでいただきたいですね。「遊鬼」「夕顔」が代表的ですが、その独特な世界観と、小気味良い文章に「日本の心」を編みこんで綴られた文章に魅了されます。
こんなところでしょうか。
良い本が見つかると良いですね。
>なかなか利発なお子様たちですね(^_^)
いえいえ、結構生意気な姉妹なんですよ。でも小説の話なんかしてると、割と面白いんですけどね。
堀辰雄の「風立ちぬ」は私も読みました。たぶん上の子も読んでいるような気がします。そうすると下の子もたいてい読んでいるんですよね。なんせ、生意気ちゃんですから・・・。
独歩や一葉もいいですね。こうして考えると、昔(?)の文章って、ほんとに美しいものが多いですね。
谷川俊太郎や山本周五郎についてもチェックしてみます。ただ、太宰はなんとなく読みたくないみたいなことを言ってました。「あたし、影響されやすいから・・・」ということみたいです。
白洲正子については私は読んだことがありませんでした。是非薦めてみたいと思います。
たくさんの情報をありがとうございました。
No.7
- 回答日時:
中勘介さんの「銀の匙」
ぜひ中・高生の頃に触れて欲しい作品です。
全体からまるで詩のような美しさが感じられ、何度となく読み返してしまいますよ。
おお~!「銀の匙」、なつかしい作品です。私は20歳過ぎてからですが、岩波文庫で読みました。これは是非是非、薦めたいと思います。
どうもありがとうございました。
No.6
- 回答日時:
三島由紀夫の「春の雪」はいかがでせう?「破滅へと運命づけられた悲劇的な愛を優雅絢爛たる筆に描く」って解説に書いてあって、私もそのとおりだと思いました(^^;大正時代の貴族社会が舞台で、少し長いですが、ぜんぜん退屈せずに最後まで一気に読むことができました。
なんでも「浜松中納言物語」という平安時代の作品を典拠としているそうで、その時代の表現や、和歌などを意識した文体はとても素敵だと思いました。上の子は結構ませている(早熟)のか、豊饒の海は(一)から(四)まで既読でした。(春の雪は(一)ですよね?)
本人も「三島はいいよね」などと生意気なことを言っております。
どうもありがとうございました。
No.4
- 回答日時:
倉阪鬼一郎さんはどうでしょうか。
本筋がホラーですので、あまりお利口な子供達には向いていないかもしれませんが
ジャンルに捕われなければ、文章や言葉使いなどは秀逸だと思います。
「美しい文章」というより、どちらかと言えば「名文」です。
それだけにホラーにも静かな凄みが感じられます。
あまりホラー色の濃くない「田舎の事件」がお薦めです。
この作家については私は全く知りませんでした。上の子は名文を読みたがっていて(名文で勉強して、自分も小説を書きたいらしいです)、もしかしたら好みに合うかも知れませんね。
どうもありがとうございました。
No.3
- 回答日時:
日本文学では「檸檬」でお馴染み、梶井基次郎の文章にすばらしさを感じます。
もうひとつは海外の推理小説ですがレイモンド・チャンドラーの「フィリップ・マーロウ」シリーズを清水俊二さん(戸田奈津子さんの先生)が翻訳したものが最高傑作です。ハードボイルド小説ですが詩のリズムがあり、アメリカの純文学小説でもベストテンに入っている傑作です。これはもうチャンドラーと清水俊二さんの共著といっても良い傑作です。日本でも推理小説以外のファンからも賞賛されています。
檸檬は私が好きな作品です。20歳ぐらいの時に読みました。いいですよね。すっかり忘れてました。
チャンドラーは読んだことがあるかどうか不明ですが薦めてみようと思います。
どうもありがとうございました。
No.2
- 回答日時:
はじめまして。
こんにちは。池波正太郎さんの時代小説はいかがでしょうか。
『剣客商売』『鬼平犯科帳』を挙げてみます。
とても粋な文章です。
粋といってもあからさまな「べらんめぇ」ではなく、
もっと静かで、しっとりと、深く、それでいて快調かつ滑稽です。
(大好きなので褒めちぎります)
ただ、中高生という若い人たちへのウケがいいかどうかはわかりません。。。
ポップキッチュな軽快文では決してありませんので。
特筆すべきは池波氏の「料理・食事シーンの描写」です。
季節や情景にとけ込むようなそれらのシーンが、
ものの見事に粋に描かれています。
熱い・からい・新鮮だ、などの直接的な描写は少なく、
登場人物の様子や、料亭の風景、雰囲気などから、
面白いようにその様子が「伝わる」のです。
心情までも、そこから感じられるのです。粋です。
(『剣客商売 包丁ごよみ』としても編纂されています)
以上、カンペキな私個人の好みから紹介させて頂きました。
ご参考までに。
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