
A 回答 (3件)
- 最新から表示
- 回答順に表示
No.3
- 回答日時:
ちょっと電気化学の専門分野に踏み込むのですが、
電気分解などでは、2つの電極にある一定以上の電位を加えると電気分解が起こり始めます。
普通、その片方の電極は白金PtやロジウムRhなどの貴金属を使い、これを陰極側にします。
No.2さんのpdfの 図1 酸素電極 でも、そうなっていますよね。
その時、電位を上昇させると両方の電極(と言っても主に陽極側)が、電流を流さない時からどの程度電位変化が生じたのか判らないので、
もうひとつ基準の電極となる何かの電極を置き、その基準電極と陽極の電位差を測定します。
私は電気化学でも腐食屋なもので、基準となる電極を使い、陰極・陽極・基準電極 の3つの電極を使い実験をする方が多かったです。
pdfの図1は、ポーラログラフ式の装置で、基準となる電極がなく、2つの電極間に電位を掛けてその時の電流値を測定し電流値から酸素濃度を得ます。
↓のサイトは酸素の測定ではなく塩素の測定なのですが、実際に電位を掛けてみた図が図3に出ています
https://www.m-system.co.jp/mstoday/plan/mame/b_s …
No.2さんの、
>対象の濃度によって流れる電流に上限があり
というのが 図3 の、電流値が平坦になっている プラトー域が、それを示しています。
この中の図2 遊離残留塩素計の構成 というのがありますが、これは、pdfの図1の酸素電極の原型的なものです。
これでも、構造が簡単で実用的ではあるんですけど…。
>「電圧をかけたときの電流」で形成される電気二重層
は電極の表面に生じ、↓のpdf の 図1 にそのイメージがあると思います。
https://www.jstage.jst.go.jp/article/kogyobutsur …
ただ、酸素電極は線状の電極であるので板状電極に形成される電気二重層とは少しイメージが違い、その影響を受けにくいかもしれないですね。
丁寧なご回答ありがとうございました。
電気化学は高校のときに少し触れた程度、勉強することばかりですが、頂いた回答のおかげで理解を前に進めることができました。
時間があるときに再度勉強したいと思います。また質問した際にはよろしくお願いいたします。
この度はありがとうございました。
No.2
- 回答日時:
とりあえずオームの法則は関係ありません。
・電圧をかけた時の電流
電気二重層の形成時に流れる(=コンデンサーの蓄電と同じ)電流は寸時に起きるので、電流として継続的に観測されません。
・電気分解で発生した電流
どちらかといえばこちらを測定することになりますが、対象の濃度によって流れる電流に上限があり、これを限界電流(密度)と呼び、濃度に依存します。
より詳しい説明はPDFになってしましますが、下記のものが参考になると思います。
概略を説明すれば、
(酸素を還元する)電位にある電極表面での限界電流密度から、溶液中の酸素濃度を求める。
ということになっているはずです。
■ 基礎科学 セ ミナー ・物理化学 シ リーズ(2)
電 気 化 学 の 基 礎
https://www.jstage.jst.go.jp/article/sfj1950/29/ …
の、5-2 拡散過電圧(濃 度過電圧)
ご回答ありがとうございます。
質問した電流毎に回答していただき、とても見やすかったです。
pdf資料もとても参考になりました。
ありがとうございました。
ちなみに、「電圧をかけたときの電流」で形成される電気二重層はどこに形成されるのでしょうか?
よろしくお願いいたします。
No.1
- 回答日時:
電気分解の条件等が全く情報としてないので、明確に答えられないのですが。
電気分解ではオームの法則は適応できないです。
水溶液のようなものの電気分解が、反応として起こるかどうかは電位で決まります。
何かの標準電極(酸化還元反応では一般に水素電極電位で示す)に対して、ある電位差以上になると電気分解反応が起こります。
電気分解反応が起こっている時に電流値として計測されて、電気分解の量が判ります。
>その時に流れた電流から酸素濃度を求める
とはそういう事だと考えます。
電気分解が起こっている時の電位と電流の関係も、オームの法則のような直線的関係ではなく、指数関数的な関係です。
ご回答ありがとうございました。
・オームの法則は電気分解では使えない
・電気分解反応が起こる基準が標準電極の電位
など、とても勉強になりました。
これを手掛かりにまた勉強したいと思います。
ご助力いただきありがとうございました。
お探しのQ&Aが見つからない時は、教えて!gooで質問しましょう!
おすすめ情報
デイリーランキングこのカテゴリの人気デイリーQ&Aランキング
-
電気分解、陽極がCuやAgの場合...
-
電位差からの溶解度積の導き方
-
参照電極の換算。
-
電気分解についてです。 なぜ陽...
-
負極と陰極
-
腐食に関する質問です。 腐食電...
-
フレキシブルケーブルの接着方法
-
pHメーターとスターラー
-
電気化学における様々な電位の...
-
フラットバンドポテンシャルの...
-
極小サイズのワニ口クリップを...
-
電位窓について
-
電極として銅を用いた水道水の...
-
静電形計器の原理について教え...
-
ORPと活性汚泥曝気槽
-
pHメーターで測定時純水がpH7に...
-
pH計の電極の保管方法について
-
pH計のパラメーターにある「slo...
-
電極電位について
-
ハルセル試験と電解の関係
マンスリーランキングこのカテゴリの人気マンスリーQ&Aランキング
-
負極と陰極
-
電極電位について
-
pHメーター電極保存液は、なぜ...
-
pH計の電極の保管方法について
-
電位差からの溶解度積の導き方
-
硫酸銅水溶液の電気分解
-
pH計のパラメーターにある「slo...
-
電位窓について
-
三極セルで電気化学測定を行っ...
-
フレキシブルケーブルの接着方法
-
銀塩化銀電極の作り方を教えて...
-
卑な電位、貴な電位について
-
不斉電位とは何ですか?
-
電気分解、陽極がCuやAgの場合...
-
静電形計器の原理について教え...
-
銀・塩化銀の電位が安定する理由
-
ターフェルプロットとは
-
電極電位の表記で、「vs.Li+/Li...
-
正極・陽極・プラスは全部同じ...
-
電極異常の警報がでる仕組みを...
おすすめ情報