ETF(例えば日経平均連動)は現物市場との間で裁定取引が働くので、ETFの市場価格は現物資産との間に強い連動性がある(生じる)と思います。ですが、ETN(例えば2038や2039 日経東商取原油レバレッジ・インバース指数)などは、裁定取引が行われているのでしょうか?
「償還価格が指数に連動しており、償還時に償還価格に収れんする」という理屈もあるかもしれませんが、数十年後の償還を前提にしていない投資家がほとんどと思います。となると、ETNの市場価格は単に売り買いの需給だけで決まってしまい、原指数とは何の相関も無くなってしまう気がするのですが。一体、どのような仕組みが、市場価格と指数の間に連動性を持たせているのでしょうか?
素人質問で恐縮ですが、よろしくお願いいたします。
No.1ベストアンサー
- 回答日時:
ETNは、株式ではなく、一種の債券です。
ETFのように裏付けとなる株を購入している訳ではありません。従って、裁定取引のようなこともしていません。単に発行機関が指数に連動する価格での常時買取・常時償還を保証することで、指数との連動を担保しているだけなのです。
では、発行機関はどんな運用をしているのか?
何もしなかったら、指数がどんどん上がって償還価格も上がった時に、発行機関は大損してしまいます。ですから、当然、何か運用をしてリスクヘッジをしている筈なのですが、その中身と言うのは、実はあまり公表されていません。極端な話、集めたお金でどんな運用をしても、それは発行機関の自由なのです。証券取引所は、最低限の歯止めとして、発行機関自身の信用力をチェックしてますが、逆に言うとやってることはそれだけです。
そういうこともあって、ETNには、早期償還の特約とか、結構いろいろな条件が付帯されていることが多いです。最近では、2018年に、野村證券がSP500のVIXに連動するインバース型のETNで早期償還を実施しました。約款にはちゃんと記載されていたのでルール違反ではなかったのですが、何せ96%の下落率での償還だったため、それでも裁判沙汰になったみたいです。
ありがとうございました。常時償還・買取が義務付けられることで、需給で成立する市場価格と償還価格との間に連動性を持たせているのですね。
じつは、価格が上昇したら発行体が存するのでは?という疑問も持っていましたが、こちらにもご回答いただきましてありがとうございました。
No.7
- 回答日時:
>ではありません。
ETNにマーケットメイク制度はありません。サポートメンバーに求められているのは円滑な流通の確保であり、マーケットメイカーに求められているのは「公正な価格形成」と円滑な流通の確保です。
https://www.rakuten-sec.co.jp/web/domestic/speci …
必ずしもそういう定義があるわけではないと思いますので、それはあなたの詭弁です。
No.6
- 回答日時:
質問者が無反応なのでほっとこうと思いましたが。
>サポートメンバー=マーケットメーカー
ではありません。ETNにマーケットメイク制度はありません。
サポートメンバーに求められているのは円滑な流通の確保であり、マーケットメイカーに求められているのは「公正な価格形成」と円滑な流通の確保です。
No.5
- 回答日時:
突っ込まれたので、、、
サポートメンバー=マーケットメーカーのことです。
本質的には言葉の問題であって市場でやってることは同じです。
ただし、現物との体裁取引ではなくて償還価額との乖離についてです。
No.3
- 回答日時:
ETNは発行体がトラッキングエラーがないように連動を保証している。
だからです。>数十年後の償還を前提にしていない投資家がほとんどと思います
数十年後の償還?
償還価額はETFの基準価額と同じで毎日発表されています。4/30だと131円です。
https://www.release.tdnet.info/inbs/140120200430 …
2038の計算では
ETNの償還価額/前営業日のETNの償還価額 - 日経・東商取原油レバレッジ指数の終値/前営業日の日経・東商取原油レバレッジ指数の終値
=131/147-186/209
=0.00%
の乖離率です。
ETNの仕組みについては
http://nextnotes.com/feat/contrivance.html
No.2
- 回答日時:
ETNとETFの大きな違いは、実質的な資産によって価格が担保されてるか否かの違いです。
おっしゃる通りETFは現物の市場などでルールに従ったカバーを行なっており、価格が理論値から大きく乖離する場合にそれがずれないように現物等でカバーされるようになってます。
これに対してETNは発行元の信用によって一定の理論値に対する連動が保証されてるだけなので、必ずしもその価格に応じた時価総額の資産をカバーしていなければいけないものではないと言うことです。「発行体の金融機関が対象指標とETNの一証券あたりの償還価額(ETFの基準価額に相当)が連動するよう保証」と記載されてるように保証するのはあくまでその発行体の示す基準値だということです。
実際の市場ではどのように運用されるかというと、まず信用力をもとに発行した債権 ("note")が証券取引所に上場され、その債権がマーケットメーカーと証券会社を介した投資家から売買されます。マーケットメーカーはETNの基準となる価格と取引所での価格に差が出ないように調節して注文を出します(差額を消す方向に注文すれば、利ざやが取れるのはETFと同じ理論)。
投資家からの注文はこのマーケットメーカーからの注文と合致させれば基準値の運用になります。発行体は指標に連動する価格での常時買取もしくは常時償還を保障します。
つまり、発行元が保証する償還価額に対して、マーケットメーカーが乖離を抑える形で売り買いするため、そこに投資家が参加できると言うわけです。理論上の価格を保証するのはあくまで発行元であるため、発行元の信用が厳格に審査されることになります。
その意味でいうなら、現物カバーの必要なETFに比べてETNは手数料分以外のスリップは生じないことになりますが、もちろんその時の流動性によって価格がずれることはあります。
メリットは、理論値が出せるようなものならどんなものでも商品にできる可能性があることや、価格が現物カバーがないので基本的にはずれないこと。デメリットは、発行元の信用によって担保される”債権”ですから、発行元のデフォルトや財政悪化によって資産が担保されていないことです。
ありがとうございました。常時買取・償還に応じなくてはいけないというルール、それプラス、サポートメンバーがいるということが、理論価格(=償還価格)と市場の価格に強い連動を生むわけですね。納得です。ETNの商品概要にある買い取り請求の単位というのが、それを表しているのかな。ありがとうございました。
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