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ご覧いただきありがとうございます.
オーケストラで,対向配置で演奏する曲なのにユニゾンの部分がある曲を探しています.楽団によって,配置のポリシーは異なると思いますが,「この曲はふつう対向配置にするでしょう!」という楽曲はどんなものがあるでしょうか.
その中で,対向配置で演奏されるべきで対向配置で効果を発揮するように作曲されているのに,曲中の1stヴァイオリンと2ndヴァイオリンがユニゾンしている箇所(対向配置が効かないように編曲されている箇所)はどんなフレーズなのだろう,ユニゾンが用いられるべきだと判断されたのは曲中のどういう部分なのだろう,ということに興味を持っています.どの作曲者の何という交響曲の第何楽章か,色々な作曲家の方・色々な曲想で,思い至る箇所があればお教えいただけると嬉しいです.
ヴァイオリニストや指揮者の方,是非お願いいたします.

A 回答 (2件)

No.1 です。

少し補足。

対向配置であろうがなかろうが、パートごとに同じパッセージを次々に受け渡していくのは、バッハの時代の「ポリフォニー」からの定番です。
この「対比」は、1st ヴァイオリンと 2nd ヴァイオリンだけではなく、ヴィオラやチェロ、さらには管楽器まで含めて行われ、すべてのパートをバラバラに対比させたり、たとえば「1st ヴァイオリンとフルート」のユニゾンを「2nd ヴァイオリンとオーボエ」のユニゾンと対比させたり、「1st ヴァイオリンと 2nd ヴァイオリンのユニゾン」を「木管楽器のユニゾン」と対比させたり、というように様々な使い方をします。
なので、単純に「ヴァイオリンの配置」だけの問題はなく、さらには「この曲はふつう対向配置にする」といったものでもないと思います。1つの曲の中に「ヴァイオリンを対向配置にすると面白く聞こえる」場面とそうでない場面が常に混在しているということです。

さらには、ステージの広さとオーケストラの人数との関係から配置配列が決まる場合もあります。
ウィーン・フィルの「ニュー・イヤー・コンサート」などでは、コントラバスが正面最後列に一列に並んでいる配置です。
また、オペラハウスではオーケストラピットが狭いので、かなり変則的な配置に並ぶことも多いです。

ということで、あまり画一的に考えずに、「配置も曲の解釈や演奏スタイルの一部」ということで、「いろいろなものがある」という多様性、意外性、新鮮な発見を楽しむという聴き方をすればよいのではないかと思います。

ついでながら、「全弦楽器のユニゾン」という効果の例として、下記のマスカーニ作曲・歌劇「カヴァレリア・ルスティカーナ」(邦訳だと「田舎の騎士道」)の「間奏曲」を聴いてみてください。中間からの主部が、ハープとオルガンの伴奏の上に全弦楽器(ただしコントラバスだけは入っていない)のユニゾンで旋律が演奏されます。

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この回答へのお礼

様々な示唆に富んだコメント,ありがとうございます.大変勉強になります.
マスカーニという作曲家を存じ上げませんでしたが,非常に面白かったです.

お礼日時:2020/12/18 14:23

>楽団によって,配置のポリシーは異なると思いますが,「この曲はふつう対向配置にするでしょう!」という楽曲はどんなものがあるでしょうか.



オーケストラの配置は、「曲によって」ではなく、その「楽団」や「指揮者」によって決まるものかと思います。
20世紀初頭までは「対向配置」がスタンダードでしたが、「効率よく、弾きやすい」順次配置(左側から順番に高音→低音)に変えたのはレオポルド・ストコフスキーといわれています。
音響の悪いアメリカのホールで、演奏の乱れやリスクの少ない配置として採用したようです。
録音など「繰り返し聞く」演奏で一定のレベルに仕上げるにも、その方が有利だったのでしょう(1960年ごろまではモノラル録音なので、無理して両翼配置にしても効果がない)。
ということで、20世紀中盤以降は「順次配置」が主流になったようです。
(演奏会で「生の演奏を聴く」聞き方から「録音されたものを再生して聴く」スタイルに変わっていったこともあるのだと思います)

古い時代の「対向配置」が広く注目されるようになったのは、「ピリオド演奏」が市民権を得てきた1980年代からではないでしょうか。

対向配置が効果を発揮する場面としては、代表例では
ベートーヴェン作曲/交響曲第6番「田園」第1楽章展開部
チャイコフスキー作曲/交響曲第6番「悲愴」第4楽章冒頭
などがありますね。

その他、ベートーヴェンの時代からそのような意図で作曲されている部分はたくさんあります。
マーラーやショスタコーヴィチも「両翼配置」を前提に作曲していたようです。
下記にまとめている方もいますので参考にしてください。

http://park10.wakwak.com/~naka3/vl2-right1.htm
http://park10.wakwak.com/~naka3/vl2-right2.htm

>曲中の1stヴァイオリンと2ndヴァイオリンがユニゾンしている箇所(対向配置が効かないように編曲されている箇所)

上の方の例にある「ラヴェルのボレロ」なんかが該当するのでは?
要するに「両翼からの強烈なユニゾン」の効果です。
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