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波ダッシュを使用して範囲を表す場合、単位が初めの値と終わりの値両方に付けられるときと、終わりの値のみに付けられるときがあると思いますが、どちらが正しいのでしょうか?

公用文においてどちらにすべきなどの規定はあるでしょうか?

よろしくお願い申し上げます。

(例)5人から15人までを表す場合の表記に
「5人〜15人」「5〜15人」の2パターン存在します。

A 回答 (3件)

>公用文においてどちらにすべきなどの規定はあるでしょうか?



公用文の書き方に関する諸規定(告示・訓令・通達)には、「~」の使い方にの規定は見あたりません。

『新訂 公用文の書き表し方の基準(資料集)』
 https://www.daiichihoki.co.jp/store/products/det …


実際の公用文を見ると、フォーマルな文書では「~」や「―」は使わず、たいてい「…から…まで」と書いています。
この場合、「人」などの助数詞は「…人から…人まで」のように両方に付けられています。「…から…人まで」は不自然です。

法令の条文も、原則として「…から…まで」となっています。
なお、戦前は「乃至(ないし)」が多用されていましたが、戦後は原則として「…から…まで」に改められています。
(「乃至」は「または」の意味でも使われるので、誤解を避ける目的もあるかもしれません)

例1 法令の条文
  第二百六十六条 第二百七十四条から第二百七十六条までの規定は、<以下略>

例2 法令内の別表
  五十人以下
  五十一人から百人まで
  百一人から三百人まで
  三百一人から六百人まで
  六百一人から千二百人まで
  千二百一人以上

例3 法令内の別表
  二〇〇人以下
  二〇一人から四〇〇人まで
  四〇一人から六〇〇人まで
  六〇一人から九〇〇人まで
  九〇一人から一、二〇〇人まで
  一、二〇一人から一、五〇〇人まで
  一、五〇一人以上

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戦後の学校教科書で実質的な表記の基準となっている文書があります。

ここでは、「~(波ダッシュ)」はなく、「―(全角ダッシュ)」だけです。
助数詞の書き方には触れていませんが、用例は「三週間―五週間」ではなく「三―五週間」となっています。


『くぎり符号の使ひ方〔句読法〕(案)』
(昭和21年3月 文部省教科書局調査課国語調査室 作成)
 https://www.bunka.go.jp/kokugo_nihongo/sisaku/jo …

呼び名 (4) ナカセン
符号  ―― ―
準則  五、時間的・空間的に「乃至」または「より――まで」の意味をあらはす(例6 7)。
用例  (例6) そのきゝめは、少くとも三―五週間の後でなくてはあらはれません。
    (例7) 上野―新橋、渋谷―築地、新宿―日比谷の電車、終夜運転

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出版分野の編集・校正に関わる実務書でも、助数詞は「130万~150万円」のように後の方だけに付いています。
マスコミ各社(通信社・新聞社・放送社)の用語集も概ね同じ基準になっています。


『標準 校正必携 第8版』(日本エディタースクール)

縦組みの数詞表記の基準
四 数の幅を示す場合

1 数の幅を示す場合は、桁の省略を行わないことを原則とし、全角ダーシ(-)または波形(~)でつなぐ。ただし、アラビア数字を主に使用する方針の場合は、波形(~)を使用することが多い。(なお、本項以降の例示は便宜上、主に漢数字を使用して示す。)
  三八〇-四〇〇円  八五〇-九五〇年
  一五〇万-一八〇万円  130万~150万円
    (最初の万は省略する方法もあるが、入れたほうが誤解されない。一五〇-八〇万円とはしない。)
  五十万-六十万トン
    (五、六十万トンと表記することもある。五-六十万トンとはしない。)
  十八-十九世紀
    (十八-九世紀とはしない。)
  二十二-二十七日
    (二二-七日とはしない。)
  六七-六八%
    (六七-八%とはしない。)

2 ただし、西暦である期間を表す場合には、千の位および百の位の異なる場合や、間違うおそれのある場合のほかは、下二桁のみを示す方法もある。
   一八九八-一九〇二年  一九八二-九〇年  二〇〇一-○九年
   一九四五-四八年 (一九四五-八年とはしない。)
   文化文政のころ(一八〇四-三〇)  小林多喜(一九〇三-三三)

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各種記号の活用法に特化した辞典では、以下のように記述されています。
特定分野での規定ではなく、日常生活で目にする「使われ方」を網羅的に解説したものです。

末尾の注記(* ~ ****)が参考になるかと思います。


『句読点、記号・符号活用辞典。』 小学館辞典編集部編
 (全国学校図書館協議会選定図書、日本図書館協会選定図書)
 https://www.shogakukan.co.jp/books/09504176

[~] 波形【なみがた】
    波ダッシュ/波ダーシ/波/にょろにょろ/スワングダッシュ/ウェーブダッシュ

[1] 数値・数量・時間・場所・対象などの範囲を示す。

(A)「…から…まで」または「…以上…以下」の意を表す。
 (用例)前年比10~20%の増加を見込む。
 (用例)時間給1200~1500円(経験・能力に応ず)
 (用例)営業時間/8:00~20:00
 (用例)元禄年間(1688~1704)
 (用例)東京~新大阪は「のぞみ」利用で約2時間半です。
 (用例)【対象】学生~一般
 (用例)問1 文中の( )に入る最も適切な語を次のア~エから1つ選びなさい。

(B) 上限や終了時点を示さない形で「…から」「…以上」「…以降」の意を表す。
 (用例)1泊2食付き18,000円~
 (用例)受付:2月11日午前9:00~
 (用例)内閣官房長官を経て首相(2006~)

(C) 下限や開始時点を示さない形で「…まで」「…以下」「…以前」の意を表す。
 (用例)~45kg……モスキート級
 (用例)該当するものを〇で囲んでください。
    ① 生年  1. ~1960 2. 1961~1970 3. 1971~1980 4. 1981~


   *新聞では、「1.5~2.0m」「正午~午後4時」のように数的な幅を示す場合に「~」を使い、区間については全角ダッシュを使うことが多い。

  **主に摘記、注記、箇条書き、広告文、記事・記録類などで使われ、文学的文章や格式ばった文章の中で使われることは少ない。

 ***長さ・量・温度・百分率などの単位が付いた数字に使う場合、「1000~2000cc」のように、単位は「~」のあとの数字にだけ付けて、前の数字には付けないことが多い。

****「~」はもともと「…まで」の意を含んでいると考えられるので、「1月1日~1月3日まで」「ビギナー~シニアまで」「50~70点未満」「1~2m以下」のように、「まで」「未満」「以下」などをあとに付けるとおかしくなる。ただし、「東京~新大阪間」など、「間」を伴った使い方はしばしばみられる。

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まず下記をご参照ください。


【No.21 公用文の書き方資料集】
https://www.bunka.go.jp/kokugo_nihongo/sisaku/jo …

 ざっと見たところ、公用文では「5人〜15人」と書くか「5〜15人」と書くかの決まりはないようです。もしかすると、「5人から15人」と書くのかもしれません。
 新聞などが基準にしている『記者ハンドブック』には「数字の書き方」という細かい規則には、「15〜20人」と書く、と明記されています。
 これは「決め」の問題でしかなく、「15人〜20人」と書いても間違いではありません。
 どちらでも意味は同じです。ニュアンスの違いに関する妙な屁理屈も見ますが、無視してよいでしょう。まともな文献でそんなことを書いているのは見たことがありません。
 そんなことより、「〜」の使い方に関しては、もっと気をつけるべきことがあるはずです。
【伝言板 板外編5──重言の話3】
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-59.html
===========引用開始
【練習問題21】
 次の重言を修正するにはどうすればよいのか考えてください。
  1)だいたい60字ぐらい
  2)古来から
  3)第1回目
  4)まず第1に
  5)1階~3階までは

 ヘンな文章の原因になることが多い表現のひとつに、重言があります。重言はさほど大きな問題ではないので、文章自体がわかりにくくなるわけではありません。しかし、書き手の日本語力を疑われかねないので、注意が必要です。なかでも、1)~5)の重言は頻繁に見かけます。

(略)

5)の重言の修正案
  1階~3階は/1階から3階は/1階から3階までは
「~」は「から」の意味をもつ記号です。しかし、「1階~3階」と使った場合には、「から」だけではなく「まで」の意味も含むため、「1階~3階までは」は重言風の表現になります。同様の理由で、「東京~大阪間は」なども重言風の表現です。「1階から3階までは」が重言か否かはさらに微妙ですが、削除しても問題がないなら、「まで」は入れずに「1階から3階は」にするほうが無難でしょう。
 ちなみに、「1階~3階」と「1~3階」のどちらの書き方を選ぶかは趣味の問題でしかありません。個人的な感覚としては、「1~3階」のほうが簡潔な気がします。
===========引用終了
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特に既定はありません。



「5人〜15人」は人数の範囲ですが、「5〜15人」は数の範囲を表し、何を強調するかの相違です。■
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