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制限酵素を使った実験を行いました。
多くの制限酵素は-20℃で保存されており、チューブに加える時も温度を上げないように注意されました。
しかし、最終的には37℃(酵素の至適温度)で反応させています。
制限酵素を加える時は温度を上げないように注意するのはなぜでしょうか?失活を防ぐためですか?しかし、それなら37℃では失活してしまうようにも思います。

また、次のような操作は可能でしょうか?
(1)チューブにDNA、制限酵素等を全て加えたところで中断して、-20℃で保存する。
(2)反応速度を上げるために、37℃で一時間のところを47℃で30分で行う。

どなたか教えて下さい。お願いします。

A 回答 (3件)

>しかし、それなら37℃では失活してしまうようにも思います


そのとおり、徐々に失活します。ですから、インキュベーションは、1‐2時間、長くても一晩ですむように酵素量を調整するのです。各制限酵素がインキュベーションの条件で、何時間後にどれだけ活性を保持するかというような情報は、試薬会社のカタログにも出ています。

>制限酵素を加える時は温度を上げないように注意するのはなぜでしょうか
スター活性を防ぐためです。酵素は凍結防止のためグリセロール溶液で保存されて、反応液に加えても容易には拡散しません。一次的に酵素濃度と粘性が非常に高い部分ができ、非特異的な配列を切断する可能性があります。酵素を加えてよく混和するまで冷やして、反応が起こらないようにするのがよいのです。
>(2)反応速度を上げるために、37℃で一時間のところを47℃で30分で行う。
これも、スター活性の原因になり、非特異的な切断がおこる可能性があります。失活を早めることにもなります。

>(1)チューブにDNA、制限酵素等を全て加えたところで中断して、-20℃で保存する。

実際上は、いけるかもしれません。しかし、凍結してしまうと酵素は多かれ少なかれ失活するので、切断効率が起こることは覚悟しておかなければならないでしょう。
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この回答へのお礼

geneticist12さん、ありがとうございました。
わからなくてもやもやしていたのが、スッキリ解決です!

お礼日時:2005/04/23 22:06

制限酵素はグリセロール溶液中で保管されているため、-20℃では凍結しません。


(1)のご質問のようにチューブにDNAや制限酵素、必要試薬などを加えた後に-20℃にすると、チューブ内の反応液におけるグリセロールの比率が低下するため、凍結してしまいます。
通常、制限酵素は凍結により著しく失活するため、やめたほうがいいですよー。
(学生時代に経験済みです)
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この回答へのお礼

osarutさん、ありがとうございました。
再び凍結させておけば大丈夫なのかと思いきや、そうでもないんですね。
勉強になりました!

お礼日時:2005/04/23 22:10

#1です。



誤)切断効率が起こる
  ↓
正)切断効率が落ちる

しつれいしました。
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