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- 回答日時:
恒星は、核において、高温高圧下にあって、水素原子がヘリウム原子に原子変換される核反応(核融合反応)によって、巨大な質量欠損が出、これをエネルギーとして放射しています。太陽程度の星や、質量が太陽の15倍程度未満の星の場合、約50億年程度で、中心部の水素がヘリウムに変化し(水素が燃え尽きると言います)、恒星の核にはヘリウムだけが残り、水素を燃やす核融合反応はもはや生じなくなります。
中心部からのエネルギー放射がないので、エネルギーの放射で支えられていた太陽の重量は支えられなくなり、星の中心部は潰れて行き、潰れることで、中心のヘリウムの温度は上昇して行きます。しかし、中心部の温度上昇と圧力は、太陽及びその15倍程度の質量の星の場合、ヘリウムを使った核融合反応が起こるほどには高熱高圧にはならないのです。
そこで中心部はますます潰れ、高温になって行き、この温度が、表層へと伝達され、表面温度が上昇し膨張を開始します。一旦膨張を始めると、どんどん大きくなって行くのですが、膨張によって表面積が大きくなると、結果的に表面温度が前よりも低下し、表面は赤い色になって行きます。これが、太陽などの普通の星(主系列星)が辿る「赤色巨星」への道です。
(注:こういうことが起こるのは、太陽の中心部が、準固体状の高圧高温状態であるに対し、表面は、重量によって引き留められている気体状態であるからです。中心部のコアが中の方へ潰れて行く他方、表層部の気体は、ガス球体のように温度によって膨張して行くのです)。
参考URLに、星の一生についてのイラスト付きの説明があります。
参考URL:http://www.kobe-yamate.ac.jp/~takuya/hs/solar/so …
この回答へのお礼
お礼日時:2002/01/10 13:16
お礼が遅れて大変失礼しました。やはり宇宙は広い!そして謎!!一瞬イメージしにくいような現象が当たり前に起こっているんですね。詳しいご説明,本当にありがとうございました。
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