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こんばんは。
寺山修二さんの記憶力について質問です。
最近彼の『誰か故郷を想はざる』を読んでいるのですが、彼の文章の中にはたくさんの引用文がまるで本棚からさらりと取ってきたように見事に鮮やかに自分の文章の中に違和感なく引用文やその言葉を発した人物の名を挿入してしまうのですが、彼の頭の中は一体どうなってるのでしょうか???
ここ最近寺山修二と並行して村上春樹の「1973年のピンボール」も読んだのですが、また彼の文章の中にもさらりと「19××、○○が~~をした年だ」とか、「その鮮やかさは実に、1900年代台頭どこどこの国で××が起こした云々の如く見事なものだった」などなど、、、よくたくさんの記憶があるな~、、と思うのですが。村上春樹は音楽好きということで音楽について詳しいのはわかるのですが、政治革命や或いはどこかの国のまるで小さな出来事・・誰も気にも止めないような出来事、、、そういった事実も自分の文章の中にさらりと忍ばせてしまうのは、やっぱり記憶力に拠るものなのでしょうか???・・・・。
私も彼らの頭のようになりたい!!と思うのですが、、、まずはザウルス等を駆使して、「良い!」と思った文章と人物、時代背景をまとめることからはじめるのがいいんでしょうか???。。
ところでピンボールの、「トロッキー」が脱獄する際に盗んだトナカイの像が、シベリアにある、と話の中には書いてあったのですが、ネットで調べた限りでは見当たらなかったのですが、、やっぱり小説ということでフィクションだったのでしょうか、、、?
写真だけでも見てみたいと思ったのですが。。
以上、よろしくお願いいたします。
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No.2ベストアンサー
- 回答日時:
No.1です。
こんにちは。シベリアのトナカイ、うろ覚えですので、未確認情報ですよ(^^;
でも掲示板に書き込むときは、私はけっこう裏を取りますよ。
だいたい覚えてるけど間違ってると困るので、ちらっと検索して確認したりします(それでも事実誤認はあるが)。
>after_8さんも記憶力がいいんですね。。
ありがとうございます。
でも数字は全然覚えられません。覚えられる内容にも、得意不得意があるみたいです。
ハルキさんは一番好きな作家と言っていいと思うので、けっこう覚えているんですけどね。
でも、
>(『ピンボール』)で、最初の方に「自己表現ではなく自己変革を、エゴの拡大ではなく縮小、分析ではなく包括を・・・~反すればピンボールの復讐にあう」みたいな文章があったのですが、(
ここは覚えてません、ごめんなさい(^^;
『1973年のピンボール』は初めて読んだ村上作品でした。それもあって、好きなんですけど・・・。
もし、春樹さんの創作裏話を知りたかったら、
『村上春樹、河合隼雄に会いに行く』
『そうだ、村上さんに聞いてみよう』
『村上朝日堂 夢のサーフシティー』
『村上朝日堂スメルジャコフ対織田信長家臣団』
をお読みになると良いと思います。
下2つ(朝日堂シリーズ)は臨時で催された公式サイトの内容をCD-ROM+本の形に収録したものです。
一番下の、どうしようもないタイトルですよね。
スメルジャコフというのはご存知でしょうか、ドストエフスキーの名作『カラマーゾフの兄弟』の登場人物の名前です。
ハルキさんは『カラマーゾフの兄弟』みたいなことを、もっと簡単に書けたら・・・カラ兄のような作品にまで到達できたなら・・・という思いもあるようです。
と思って探してみたらこんなブログがあった。
http://www.mypress.jp/v2_writers/song_of_wind/st …
あれ? 「読んでみたらいいのに」と言っていた読者って、もしかしたら私だったかもしれない・・・・・・??(笑)
言われてみればなんかそんなことを送って、そんなお返事をいただいたことがあった気がする(ブログに取り上げている人がいたとは。ああ、びっくりした)。←忘れてました。
「村上朝日堂ホームページ」をやっていた頃、読者がメールできたんですよ。運が良ければお返事メールがもらえたの。
※私のハンドルネームは最初「あおい」で、あとに「電気ウサギ」になりました。後者はハンドルプレゼントで春樹氏に付けていただいたハンドルです。
実は「村上さんに聞いてみよう」とかCD-ROMには私の投稿も入ってます(^^;
その後も新作が出るたびにイベント的に公式サイトを立ち上げて、近況などお書きになることがあるようです。
これ読んでる人の中にもお返事もらった人々がいるのではないかしら。
私はこれは知らなかったんですが、一番最近のは『村上モトクラシ』。もう削除されちゃってますが。
(すいません、ただのファン情報みたいで!)
↓
参考URL:http://d.hatena.ne.jp/keyword/%c2%bc%be%e5%a5%e2 …
電気ウサギさん(笑)←すごく可愛い名前ですね!!ただのファン情報でも村上春樹大好きな私にはとても貴重な情報です(><)
創作裏話が読めると挙げてくれた4冊のうちまだ一冊も手にしたことがありません!!村上春樹好きだけど、翻訳や小説しか読んだことないです。
(今は「本当の戦争の話をしよう」(村上春樹翻訳)を読んでいます。原文の方はわからないけれど、やっぱり文体が春樹調で読んでいて心地よいです。機会があればゼヒ)。
ちなみにシベリアのトナカイはあれから調べてみましたけど、ただのフィクションだったそうです。。。
すごく悪びれた風もなく、「シベリアに言ってみるといい」ってあるから純粋に、こりゃあ行くべきだ!!と思ってしまいました。。。
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No.1
- 回答日時:
こんにちは。
寺山さんはほとんど読んでいないので、春樹さんについて。
トナカイの像は、でまかせかもしれない(笑)
もしかしてモスクワで小学生だか中学生が冬の朝に磨いているという像ではないでしょうか? 違いましたっけ。
子供たちが磨いているという像は架空のものです。
探した人がいたらしいんですが、「あれは実在しません」と春樹さんがどこかで(村上朝日堂シリーズか何かで)語っていました。
『夜のくもざる』とか読むと分かりますが、あの人はお話を作るのがうまいんです。
って小説家に向かって言うことではないんですが、何というか、荒唐無稽な・・・・・亀がフリオ・イグレシアスの歌を嫌うとか、大猿が出てきてどうのとか(笑)。
たしか『風の歌を聴け』の最後のほうに出てくるデレク・ハートフィールドという作家だって架空の人物です。
すごくリアリティあるんだけど!!
だから、あまりそのまま信じないほうがいいですよ(笑)
年号や時代は、作家でなくても、興味あること・印象深かった社会的な出来事に関しては大雑把には覚えていると思います。
書く前には調べて確認しているだろうと思いますが・・・・文字で残りますので。
でも春樹さんも事実を間違えることはあるようですよ~。
年代ではないけれど、「フォルクスワーゲンのラジエーター」と書いたらラジエーターは付いてないと後で知って、次の版から直したとか。
『辺境・近境』や『使いみちのない風景』を読むと分かりますが、旅に出ると春樹氏はメモを取ったりスケッチしたり写真に撮ったりしておくことがあるそうです。
それを少し置いておいて、残った(あるいは浮き上がってきた)記憶をたどって旅行記を書いたり、残った印象を発展させて物語を書いたりするみたい。
他の作家にしても、全部頭の中に入っているわけでなく、メモしておいたり、資料で調べたりはしているでしょう。
作家は記憶力が良いそうですが、データ的に頭に記録しているのでなくて、印象や感情に結び付けて覚えているんではないでしょうか。
春樹さんにとっては革命や戦争も心惹かれる(どうしてか心に引っかかってしまう)事柄の一部なのでしょう。
>そういった事実も自分の文章の中にさらりと忍ばせてしまうのは、
わざとらしくなく、さらりとしのばせることが出来るのは、才能や文章的技術かも。
>最近彼の『誰か故郷を想はざる』を読んでいるのですが、彼の文章の中にはたくさんの引用文がまるで本棚からさらりと取ってきたように
寺山さんも、そのとおり、本棚から本を持ってきて書いたのかもしれませんよ。「たしかあの本のあそこにこんな文章が」「だれそれがあんなことを言っていた」というのは記憶にあったと思いますが。
そうなんですか。。。
丁寧な回答ありがとうございますm(__)m
春樹さんは、嘘をつくのがうまかったんですね(笑)シベリアまで行かなくて良かったです。
「シベリアまで行ったら早朝となかいの像を見に行くといい」なんてなんも悪びれた風もなく書いてあったので早速観光ガイドでどんな像か調べようとしました・・・。東西南北を各々むいた像なんてトナカイじゃなくても珍しい像なので・・・。笑
私は大学の講義やテスト範囲以外では、そういう歴史みたいなのは無関係だと思っていたので・・。でも、寺山さんと村上春樹(さん)の本を読んで、また思い出したい言葉がものすごくたくさん出てきたので、、、覚えるようにします。
after_8さんも記憶力がいいんですね。。
飲みの席などでさらっと修二の(笑)言葉を言えるように精進したいです。
あと、わたしは村上春樹が新人賞を取った次の作(『ピンボール』)で、最初の方に「自己表現ではなく自己変革を、エゴの拡大ではなく縮小、分析ではなく包括を・・・~反すればピンボールの復讐にあう」みたいな文章があったのですが、(もしafter_8様が覚えてらしたらでよいのですが・・・)どう受けとめれば良いのかわかりますか、、、?なんとなく、これは彼の、小説に対する姿勢だと受け取ったのですが。。。。普通の作家なら小説は変革よりも「表現」と想い、エゴの縮小よりも肥大に傾く傾向があり(「縮小」を「自分(の内面)を下る」と表現する作家もいますが)、包括よりも分析を重んじてしまうと想います。。。
やはり春樹さんはすごいのですね(笑
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