No.3ベストアンサー
- 回答日時:
お勧めの1冊があります。
NHK将棋シリーズ
「久保利明の さばきの極意」
たしか、1000円ちょうどぐらいです。
棒銀対策は、最初の13ページを読むだけです。
この内容の一部は2~3年前にNHK「将棋の時間」の講座で放送されていまして、その第1回~2回が、まさしく、その棒銀対策でした。
第2回は久保八段自身の実戦譜でしたが、第1回で、棒銀対策の画期的な手順が解説されていました。
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まず、基本から。
・相手の銀が84、飛車が82の時点では、▽75歩を突かれても絶対に取りません。取れば、調子よく攻められるだけです。
・香は98に上がっておきます。
・左の金は、47まで上がって高美濃にする必要は、この時点ではなく、58に置いておきます。
(実は、58に置いたままにしておくのが味噌です。)
さて、ここからが画期的です。
(従来は、▲59角と引いて、角を受けに使うのが普通だったのですが・・・)
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・76の歩と75の歩がぶつかり合っている状態のまま、4筋の歩を45まで!伸ばしておきます。
(ただし、46に桂打ちのキズがあるので、桂を渡しそうになったら要注意。その代わり、後々自分の角や桂を46に打てる空間を作っていることにもなります。・・・と久保八段が言ってました。)
・相手の飛車が72に回ってきたところで、なんと!
▲65歩と突いて角道を開けます!!!!!
つまり、相手の飛車が7筋に回ってくるまで、じっと待ち構えていて、回ってきたら、すかさず角道を開けるわけです。
(ここで後手は、▽44歩と突いて先手の角道を止めることが出来ません。なぜならば、45に先手の歩がいるので、▲44角と出ることが出来てしまい、しかも、▽同角には▲同歩で、いきなり44に拠点の歩が置かれた状態になってしまいますし。)
・そして、▽77角成には、▲同飛車。
この時点で、相手の持駒は飛車、先手は角2枚になります。つまり、自由に使える大駒を1枚多く持っていることになります。
・そして、▽76歩には、▲同銀。
ここで、次に▽75歩と押えるのでは、後手の銀と飛車がさばけません。
・そこで例えば相手が、▽99角と飛車取りに打ってきたとしましょう。ここでは、▲75歩として相手の飛車道を止めます。
・そして、▽77角成▲同桂。
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ここで、(※)
もしも相手が▽78飛車と、桂香両取りに打ってきたら、その時点で・・・、
・・・なんと!
すでに先手が優勢です。
以下、その後の手順。
・▲66角と打ち、77の桂の方を守ります。
ここで、相手は98の香は取れますが、そうすると先手は、玉に近い11の香を取れるので、先手が得です。
ですから、例えば相手が▽33桂と跳ねたとしましょう。しかし、そこで必殺の一手があります。
それは、▲61角!
相手は、飛車をただ取りされてはたまらないので、例えば、▽82飛とよけます。
そこで、あっさり、▲52角成として、角を金に換えてしまいます。
そこで、どうするのかと言いますと、
手に入れたばかりの金を使って、▲81金!
これで後手の飛車が死にました。
(先手の左の金が高美濃でなく、58に居るから殺せるわけです。)
したがって、、後手は▽58飛車成として先手の金と交換します。
ここまでの局面で、
・先手は1段目に飛車を打てる状況になっていますし、
・後手の飛車と銀はさばけていません。
また、
・先手の金銀は一見ばらばらのようですが、かえって、後手の大駒の打ち込みに強い形になっています。
つまり、この時点で先手が優勢です。
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上記※印のところで、後手が飛車を打たずに▽75銀▲同銀▽同飛とさばいてきたとしましょう。
すると今度は、▲66角で飛香両取りです。そして、▽71飛には▲11角成。
・しかし、ここで相手は銀を持っているので、▽22銀(打ち)▲21馬とさせて、先手の馬を閉じ込めにきます。しかも、先手は歩損です。
(ただし、これは、後手の銀が42にある局面を前提としているので、左銀が42に上がらず31にあるままだと、持駒の銀を使わずに済まされてしまうので要注意。)
・そして、77の地点に馬の利きが無くなったので、後手は喜んで、▽77飛車成として、桂馬を取った上に龍が出来て、大喜び!・・・・・?
ところが、ここで、またしても、先手に必殺の手が。
それは、▲99角!
後手は龍をよけると22の銀がタダ取りになるので、88に合い駒を打ちたいのですが、持駒には桂と歩しかないので、88に打てません。
(本来、相手の角筋を避けるために98に香車を上がっていた手が、こんなところでも役に立つわけです。)
よって、例えば、涙を飲んで▽88に飛車を「合い駒」します。
こうして、飛車を取り返した後の局面を見ると、やはり明らかに先手優勢になっています。
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以上の手順は、ちょっとした条件の違いがあると成立しませんが、実戦で、もろにワザが決まると、気持ちよすぎます。
実際、気持ちよかったです。(笑)
ちなみに、
上記は、たった1回の放送20分間を録画したのを10回以上見て覚えました。(記憶力無いもんで・・・)
その代わり、完璧に空で覚えてますから、上記も何も見ずに書けました。
冒頭で紹介した本をお読みになると、最初の13ページだけで、上記手順の変化(バリエーション)が、さらに詳しく書かれています。
絶対おすすめ。
おそらく、四間飛車に関して最初に読む1冊として、これほど良い本はありません。
(と私は思っています。)
「居飛車が先攻し、振り飛車は受けた後にカウンターパンチ(が基本)」
という話は、従来から言われますけれども、
この本を読めば、攻撃的な、あるいは華麗な振り飛車戦法というのは、何も、藤井システムだけに限ったことではないことが分かります。
つまり、居飛車が急戦、特に棒銀で攻めてきても、もろに対抗する手段はあるわけです。
なお、この本では、四間飛車の解説は、最初の3分の1(約70ページ)で、残りが三間飛車、中飛車、相振り飛車です。
No.4
- 回答日時:
#3の者です。
1つ書き忘れましたが、
先手の飛車は、相手の銀が▽84銀と来た時点で▲78飛として備えておかなくてはいけません。
これは、前回の「画期的な手順」でも、従来の手順でも同じです。
この回答へのお礼
お礼日時:2006/05/14 12:22
みなさんありがとうございました。参考になりました。
ただ3さんのをはやく実戦で使いたいのですがなかなか使う場面が来なくて悶々しています^^。
No.2
- 回答日時:
△7五歩は取る手もないわけではないのですが、通常は取るものではないと思います。
棒銀の銀は、7五に進出できれば一応は成功です。
△8四銀と上ってきた場合、後手は7五から仕掛けてくるくらいしかないので、△7五歩が来る前に振り飛車としては7筋に備えて▲7八飛と振り直し、△7五歩とされたら単に取らずに▲5九角と引く手、すこし高等戦術ですが▲9八香と上っておく手、などで対抗するのが多くある筋です。
この後の変化は難解で、プロの実戦でも多く指されていますし、居飛車、振り飛車のどちらが良いのかの結論は出ていません。四間飛車の対急戦に関する本もたくさん出ていますので、一冊購入されてみられてはいかがでしょうか。
居飛車の棒銀は、ハマれば破壊力はありますが、居飛車の飛車先を重くし、この銀が遊ぶような展開に振り飛車がもっていければ振り飛車側の成功といえます。
No.1
- 回答日時:
これは基本中の基本ですね。
84銀に78飛とまわって受けます。
75歩のときに78飛もあります。
こうすれば76歩、同銀、72飛には88角や65歩で部分的には受かります。
それよりも先に飛車をまわる方が手堅いです。
78飛に75歩だと同歩、同銀に65歩の決戦策が悩みの種です。
その上に、75歩を取らなくて上記の手順にすることもできます。
結局、後手は力をためないと攻めきれないので、
5三銀~64歩~72飛として攻めることになります。
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