いろいろ調べていたらわからなくなってきたので質問いたします。
高級アンプはどれも高出力なので、一般的に出力に余裕があったほうが音質はよくなると思っていました。
しかしあるHPに、高級アンプ(確か出力1200W)を能率のよいフルレンジスピーカーと組み合わせたら、ひどい有様だったとありました。
そのアンプのオーナーは低能率のスピーカーで鳴らしているが、高能率スピーカーと組み合わせるとボリュームの捻り具合が少なすぎるためという見解でした。
アンプのボリュームの捻り具合によって品質が違うようですが、一般的な理論としてどうなのか教えていただけたらと思います。
そしてできれば、トランジスタアンプと真空管アンプ両方で解説お願いいたします。
No.1ベストアンサー
- 回答日時:
まず、誤解があるといけないのですが...
高級アンプほど大出力になる傾向は確かにありますが、そうとも限りません。数10WクラスのA級アンプや真空管アンプ、トランジスタアンプでも100W程度の高級アンプは多数存在します。
また、大出力というのは、よりたくさんの電流を供給する能力がある、という意味であって、即大音量というわけではありません。アンプの音量は増幅率で決まります。(もちろん、増幅率を大きくするためには大電流に耐えられる増幅回路が必要ですが。)
また、ボリュームと一言にいってもさまざまな方式があります。最も単純なのは、入力部分で電圧を下げ、その後の回路は増幅のみ行うタイプです。複雑なものだと、たとえば増幅率を変えてしまうことも可能です。
入力電圧を下げる方法だと、ボリューム(可変抵抗器)の品質が直接音質に影響します。可変抵抗器の端の部分(最小位置、最大位置に近い部分)は精度が良くなく、増幅率の大きなアンプでは音量を絞るためにその精度の悪い部分を使わざるを得ません。何より、入力電圧を下げるということは、相対的に雑音が増えることを意味します(S/N比でいうと、Sだけだ小さくなる。)から、その意味でも不利です。加えて、抵抗値が変わるということは、入力側から見ても、アンプ側から見てもインピーダンスが変化するということですから、ボリューム位置によってわずかながらも音質が変化する可能性があります。
増幅率をコントロールする方法であれば、この弱点は克服できますが、回路が複雑になり、また可変抵抗器の精度が問題となる点自体に変わりはありません。
要するに、可変抵抗器を使って音量をコントロールしようとする場合、特に入力レベルを下げようとする場合は、品質の優れた可変抵抗器を使い、増幅率などの点も含め、できるだけ可変抵抗器の中点付近(時計でいうと12時付近)で音量を調整できるように使うことが良いわけです。
とはいえ、ユーザー個々人がどの程度の音量で聴くかは分からないため、メーカー製でこのような設計になっているものは多くはないでしょう。
一方で、小音量でも比較的害の少ないボリュームもあります。具体的には、デジタル方式で増幅率を操作する、いわゆるデジタルボリュームです。デジタルというとにべもなく拒絶反応を示す人もいますが、増幅率の調整がデジタルなだけで、音声信号はアナログのまま流れています。
もう1つは、これは古くから行われている方法ですが、入力レベルを下げる場合に、可変抵抗器の前後にバッファアンプを置き、インピーダンスを安定化させ、かつS/N比を改善しようとするものがあります。
さらに、可変抵抗器自体の精度を問題にして、ロータリースイッチで固定抵抗を切り替える方法をとるものもあります。ただし、部品点数が多くなり、物理的サイズも大きくなるため、かなり大掛かりな装置になります。
回答ありがとうございます
小出力の高級アンプがあることは大体わかっています。
つまり、大出力のアンプはB級、もしくはAB級ということですかね。
そういえば、47研究所というところのアンプはカチカチ動くボリュームですね。小さいアンプですが果たしてロータリースイッチでしょうか…
おかげさまでだいぶわかりました。
No.8
- 回答日時:
#3です。
皆さんの答えが親切丁寧過ぎてウィングがどんどん拡がっているようです。
>質問:最もおいしい、アンプのボリュームの捻り具合
●ちゃんとした商品であれば、TR・真空管式共に、劣化ガリオームは別にして「ボリュームのおいしい捻り具合」なるものはありません。
No.7
- 回答日時:
#1です。
我ながら分かりにくい文章を書いていたので、整理がてら、私自身分からないところなどを...まず、ボリュームと一言にいっても、さまざまな方法で音量を調整することができます。
1つは、最も一般的と思われる方法で、アンプのゲイン(利得・増幅率)を固定しておき、入力電圧を絞る(可変抵抗で分圧する)ことで音量を下げるものです。したがって、音量を下げるということは、CDプレーヤーなどが出力した電圧を便宜的に100とすれば、ボリューム通過後は10とか15とかになることを意味します。
ですから、ボリューム通過後に1のノイズが混入すると仮定すれば、ボリューム位置が低いほど、音楽信号に占めるノイズの比率が上がることになります。
これは、ボリューム位置によってインピーダンスが変化し、ノイズがより混入しやすくなる場合があることも含めて、かなり不利といえます。
この方法でインピーダンスを安定化させるために、可変抵抗器ではなく、定インピーダンス型アッテネーターを使うこともありますが、部品点数が多くなったり構造が複雑化する上、精度を確保することが簡単ではなく、コストがかさみます。
また、ある程度の品質の可変抵抗器を使いながら、その前後にバッファアンプをおいてインピーダンスを安定化させることもあります。
その他の話は先の回答を解読していただくとして、私自身が理解できていない部分も含めての追記ですが...
仮に、ボリューム以外の部分が原因で小出力時に音質が悪くなるとすれば、増幅部がリニアに増幅できていないということになると思いますが、おそらくそれはないでしょう。あったとしても、悲惨というほどのレベルではないと思います。
理由は簡単で、微小な入力信号に対してリニアに反応できないアンプは、大音量時でも、ほかの音に隠れた小さな音や響きを正しく再現できない、つまりアンプとしてそもそも音が悪いといえるからです。
では、アンプが(ほぼ)リニアな特性をもっているとして、ほかに音を悪くする要因があるとすれば、ノイズの比率が高い、つまりS/N比が悪いというほかないと思います。微小な音楽信号よりノイズの方が大きければ、その音はノイズに埋もれてしまいます。
「音痩せ」「分解能の低下」という言葉を使うにしても、つまりは音がノイズに埋もれているからではないかと思うわけです。相対的にノイズの比率が上がる原因としては、音楽信号(の電圧の振幅)を小さくするというのが最もありえると思います。そして、信号レベルを下げる役割こそがボリュームであるわけですから、いちおう説明はついていると思います。
また、アンプ自体がリニアな特性を持っているのであれば、ボリューム位置が低い、つまり入力電圧が小さく、したがって出力も小さいというときに「本領」が発揮されないというのも変な話だと思います。特性がリニアなら、入力の大小に関わらず、それと相似形の出力をするはずです(というか、入力に対して相似形の出力をすることを「リニアな特性」などというものだと思っていたのですが...)。
もっとも、人間の聴覚の問題として、小音量時には聞こえ方が変わるというものもあるようですが、それとこれとは次元の異なる話ですね。
ときどき、プリアンプは必要か、パッシブアッテネーターの方が良いのではないかという議論がありますが、その意見を総合するに、プリアンプを通した方が力感があるが、パッシブアッテネーターの方が鮮度の高い音が聴ける(が細身に聞こえることもある)、という感じだと思います。
このことも、何となく、可変抵抗器だけよりバッファアンプを置いた方が音がいい、という話に繋がるような気がします。
以上の話は、あくまでもアンバランス回路、入力電圧を絞るタイプのボリュームという前提があってのものです。また、何より、私自身は電気のことは門外漢ですから、トンチンカンな理屈になっているかもしれません。
ただ、上の理屈は、お手軽なICアンプやヘッドホンアンプを何台か自作した経験とは整合するように思います。
No.6
- 回答日時:
600W×2というのは確かに大出力アンプです。
TR式のB級もしくはAB級でしょう。
真空管アンプ最大の美点は、最大出力に近づき、あるいは最大出力を超えても、一気には歪率は上昇しないことです。反対に半導体アンプは最大出力に近づくと一気に歪率が上昇し、音が潰れてしまいます。従って一般的にいって半導体アンプはパワーに余裕があるものの方が音質的に有利と言えます。
次にアンプから出てくる音質と大きさを決定する大きなファクターはご存知の様にスピーカーです。
例えば、同じインピーダンスだとすると、能率が93dBのスピーカーは90dBのスピーカーに比べると2倍大きい音がします。つまり、50W-93dBと100W-90dBとは同じ大きさの音がすることになります。さらに、87dBでは200Wないと同じ大きさの音がしないことになります。
おたずねの場合、85dBのものを90dB後半ですので同じ音量(聴感上)では、高能率の場合、ボリューム位置は明らかに左に回した(しぼった)状態だといえます。
では、この時、「歪んだ音」がしたのは何故か?ということになります。ここで極端な話、ボリューム自体いわゆる経年劣化でガリ等ノイズが出てくる「ガリオーム?」の場合は別として、そもそもここでの「歪んだ音」の意味ですが、パワーを出しすぎての「歪んだ音」ではないので、多分、高能率スピーカーをつないだ為にアンプの普段のパワー領域(いつものボリュームの位置で)が発揮出来ないために単純に考えて、「音がやせる」「分解能が悪くなる」といった俗に言うオーディオ用語の表現とも考えられるのですが・・
アンプの出力が大きくなるほどパワフルなサウンドになると言う訳ではなくて、余裕からくる表現細かく繊細になり、一見穏かで静かなサウンドになります。
最初の回答でも述べましたように、アンプに用いられているボリュームの構造上の性質(Aカーブ)もですが、アンプは入力信号に対してリニアに増幅率を上げ下げしますので、高能率スピーカーをつないだことにより増幅率が下がったからといって歪むような事は考えられないのですが。案外、低能率スピーカーが大口径のもので、反対に高能率のフルレンジのものが小口径であるような場合は先の「分解能が低くなる」的に聴感上の表現かも知れません。
No.5
- 回答日時:
#3です。
>可変抵抗以外のどこに原因があったのでしょうか?
済みません。高級アンプは勿論、初級アンプでも、
>高級アンプ(確か出力1200W)を能率のよいフルレンジスピーカーと組み合わせたら、ひどい有様だったとありました
可変抵抗器が原因で「ひどい有様だった」というのは、あまり聞いたことがないもんで。
No.4
- 回答日時:
前回では、質問文を一つの流れとして読みましたが、
では、今一度質問内容を詳しく確認することにしましょう。
>高級アンプ(確か出力1200W)を能率のよいフルレンジスピーカーと組み合わせたら、ひどい有様だったとありました。
そのアンプのオーナーは低能率のスピーカーで鳴らしているが、高能率スピーカーと組み合わせるとボリュームの捻り具合が少なすぎるためという見解でした。
普段、低能率スピーカーを1200Wのアンプでドライブしているのですね。その際のボリューム位置はあまり左にしぼった状態ではないということですね。
同じアンプで今度は高能率のスピーカーと組み合わせたら、ひどい有様とありますが、この「ひどい」とはどういう状態なのですか?もっと、具体的に分かりますか?あと、出力1200Wとは片CHですか、両CHですか?低能率スピーカーのユニット構成とインピーダンスと音圧レベルは?高能率フルレンジスピーカー(?cm)のインピーダンスと音圧レベルは?
>アンプのボリュームの捻り具合によって品質が違うようですが、一般的な理論としてどうなのか教えていただけたらと思います。
この「品質」とは?
最低でもこれらの数値が分からなければ答えられないと思うのですが・・・
また、貴方が、>いろいろ調べていたらわからなくなってきたので >#1の方の回答が真相に近いような気がするのですが… と言われていることを具体的に教えてください。質問がアバウトなぶんだけ、お答えもアバウトになると思いますので・・・
回答ありがとうございます。
ひどいというのは、「歪んだ音」という表現でした。
見解としては、ノイズについて触れられていました。
おそらく600W×2で、オーナーのスピーカーの能率は85dbです。
試した方のスピーカーは90db台後半でした。
品質というのは、音がいいか悪いかという点です。
#1の方の回答が真相に近いと思うのは、問題のHPに近いことが書かれていたからです。
No.3
- 回答日時:
>高級アンプ(確か出力1200W)を能率のよいフルレンジスピーカーと組み合わせたら、ひどい有様だったとありました
>そのアンプのオーナーは低能率のスピーカーで鳴らしているが、高能率スピーカーと組み合わせるとボリュームの捻り具合が少なすぎるためという見解でした
↓
HPの人が言われているように、能率が高・低のスピーカーを、リスナーが同じ音量で聴く場合、当然、アンプの音量ボリュームの目盛の位置が上下します。
能率が高いと、アンプの出力は相当低くて済みますので、(却ってそのためにパワーが出せず)その高出力アンプの本領が発揮できなかったのではないでしょうか?
音量ボリュームという部品その物の原因ではないと思います。
一応、真空管(自作)アンプの場合、この可変抵抗器の抵抗値は、250kΩ~500kΩと大きく、MINI側に絞れば絞るほど、信号ラインにこの抵抗値が直列に入るので、理論上は障りがあるように思いますが、精神衛生的なレベルの段階です。
今のハイテクTR式の普通のメーカー製アンプなら、全く問題ないと思います。
回答ありがとうございます。
本領発揮できなかったということですが、可変抵抗以外のどこに原因があったのでしょうか?
#1の方の回答が真相に近いような気がするのですが…
No.2
- 回答日時:
確かに大出力アンプで高能率スピーカーをドライブした場合、ボリュームはかなりしぼった状態だといえます。
しかし、その場合でもアンプは入力に対してそれに見合っただけのゲイン(利得)をリニア(直線的)に出力しますから、ボリュームの位置が低いからといって音質に影響するようなことはないと思われます。また、アンプ等に用いられているボリュームの種類はAカーブ特性のものを使っています。(参考までに、他にBカーブ、Cカーブ等があります)これは全回転角の中で中間位までは抵抗の変化が緩やかなタイプ(対数変化)で、よく聞く小音量時の音量調整が行いやすくするためです。
もし、ボリュームの中間位でゆったりと音量調整したいならば、オーディオ・ミューティングを併用されてはいかがでしょうか。これは通常、プリアンプ側に設置されていてONにすると出てくる音量が1/10位(-20dB)になる為、うんとボリュームを右に回した位置でゆったりと調整が出来るというものです。
一昔前のピュア・オーディオ・アンプには大概、この装置は付いていたものですが、最近の機種はシンプル化で省いたものが多いようですが。
あと、TRアンプと真空管アンプですが、アンプの増幅率のリニア性については真空管式の方が優れているようですが、TRアンプでもA級アンプは通常のB級アンプと比べ、出力はフルパワーの1/5程度に落ちますがリニア性や音質といった面で優れています。
回答ありがとうございます。
絞っていても音質に影響はないということですが、実際にひどかったそのアンプは壊れていたということですか?
#1の方の回答が真相に近いような気がするのですが…
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