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完成された刀剣である日本刀の長所と短所をいろいろ調べています。
どのような長所と短所あって、どうしてそれが生じるのか物理的な意味も教えてください。

A 回答 (17件中1~10件)

私は昨年から室町時代から続く古流の剣術を習練していますが、師範から教わった限りでは長所は腕力に頼らずとも、持ち主の体格に合った刀を選べば、後は刃筋を通す練習を重ねれば誰にでもそれ相当の物を斬れるという事です。

刀は<常寸>と呼ばれる2尺3寸前後の刀が多くの日本人の体格に合っている事から、その寸法の刀を選べば、後は練習次第という事です。刀は刀身だけで800~900gの重量がありますから、力任せに刀を使うよりは、刀の重さに任せて、最適な構え(体さばき)と刀の柄の握り方で刀を使えば、自然と刃筋は出来てくると教わりました。私は172cmという身長の割には、使う刀としては長過ぎる程の2尺5寸の刀を使っていますが、<鵜の首造り>という特殊な軽量化をした刀を使っているので、試し切りでは失敗がありません。入門当初は師範からお借りした刀を使っていましたが、やはり私には短くて不満でした。日本刀は現代のハイテク兵器と違い、人間が直接手にして使う兵器ですから、自分の体格・好み(こだわり)に最適な刀を選べば後は品質でしょう。明治以降に作刀された刀は使用されることが極端に少なくなった関係上、品質に問題が多く、逆に日中戦争以降の刀は白兵戦を前提に作刀されているので、芸術性を無視すればよく斬れる刀が多いものです。逆に1945年の終戦以降に作刀された刀は様々な理由から、美術性を追求しなければならなかったこともあり、見た目の美しさとは真逆の非実用的な刀がほとんどです。もし武美兼用の刀がお好みなら、江戸時代以前の<古刀期>といわれる古い刀を探すことをお勧めします。この時期以前の刀は幾度かの戦火を潜り抜けてきた刀なので、武美兼備の名刀がやや安く手に入る事が多いです。
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これまでの様々な方々がご回答されているのを拝見し、私自身参考になっていますが、肝心な事に触れられていません。

先ず日本刀は玉鋼という<炭素鋼>で造られているので、錆びやすいという事が最大の欠点です。ステンレス鋼が発明されたのがほんの100年程前と聞きましたが、当然、それ以前は錆に弱い炭素鋼を素材とするしかなかったのです。しかし<炭素鋼>で造られた刃物は日本刀に限らず、新鋼材が開発され続いている現在でも切れ味、刃持ち(切れ味の持続性)、研ぎやすさ等の理由で愛着を持っている方が少なくありません。例え錆びやすくても保管時に錆止めの油を薄く塗布してやれば良いわけですから。特に板前さんや大工さんは新素材には関心があっても使おうとはしません。例えば粉末工具鋼という刃物用の新素材があります。これは従来の工具鋼を粉末状にして高温で焼固めるという製法で造られた素材です。焼入れなどの熱処理をすれば日本刀より硬く、しかも刃こぼれしにくい靭性(粘り強さ)を実現しています。ただこの様な素材は砥石によっては研ぎにくい事が多く、砥石選びで困ることがあります。私はキャンプが趣味なので<S30V>という粉末工具鋼を使った折りたたみナイフを持っていますが、キャンプに行く時には小型のダイアモンド砥石を持って行きます。これはどんなに硬い刃物でも研げるので重宝しています。余談が過ぎてすみません。因みに昔の侍は刀を差して外出する際には、錆止めの油を拭っていました。時代劇でポンポンと刀身に白い粉を打ち付けている場面が見られますが、これは<内曇砥>(うちくもりと)呼ばれている、砥石の中で最も柔らかく粒子が細かい砥石を粉末状にした粉で、この粉に油を染み込ませ綺麗で柔らかい紙や布で油を拭き取るのです。理由は刀に油を塗布したまま鞘に収めると、刀身に塗布してある油が鞘の内側から染み込み、鞘に施してある漆が内側から剥がれてくるからです。刀を使わない時には刀身に油を塗布して漆を塗っていない<白鞘>という鞘に収めます。この<白鞘>は別名<油鞘>とも呼ばれていて文字通り刀身に油を塗布している時に使う鞘です。この21世紀では銃刀法で日本刀を護身用に携帯する事は出来ません。例え自宅内でも押し入ってきた凶器を持っている強盗に対して日本刀を使ったら過剰防衛で厳しく罰せられます。長所としてはどなたかがおっしゃっていたように資産的な価値があることぐらいです。それでも金の地金や宝石に比べれば買った時より売る時の方が格段に値下がりします。物理的な長所はそれくらいですが、しかし、精神面では様々な利点があります。ひとつは所持している刀が古い刀であれば、貴重な文化財を保持し次世代に継承してゆくという有益な責任感を実感できます。もう一つは長い伝統と文化に裏付けされた日本固有で比類無き工芸品を所有しているという満足感です。あとは殺傷能力が高い<武器>を所持していても、決して悪用しないという理性と自制心を他者に示すことで、自分自身が社会的に高く評価されるという事です。私は現在、古流の剣術を修行中ですが、師事している師範はとても人あたりが良く、何とも言えない柔らかな物腰で、剣術初心者の私でも敬語をつかって接して下さるくらい謙虚な方です。<真の侍>とはそういった人を指すのだと確信しています。貴殿も日本刀を手に入れられたら、是非古流の剣術に触れられる事をお勧めします。長文で済みませんでしたが参考にして頂ければ幸いです。
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貴方は日本刀をどのように認識しているのでしょうか。


外観は反りを持ち鎬作りで片刃の刀剣を一般では日本刀と呼んでいますが、極論すると千差万別で同じ性能の刀は一本もありません。
鋼材も作り方も様々です。利刀も鈍刀もあります。地刃の綺麗なものとそうでないものがあります。完成された刀剣とは何んな刀を想定しているのでしょうか。
簡単に日本刀と言いながら各人が勝手な想像をして各々が勝手な解釈をしているのが現状です。どのような日本刀を想定して「何との比較」で長所短所を知りたいのでしょうか。それに依って答えが違います。
日本刀の本質を武器と思っていますか、美術品と思っていますか。
私は世間一般が認識している日本刀の認識を知っていますが、ほとんど間違いと思っています。その間違いを根拠に議論しても空しいことです。
まず日本刀とは何かを少し調べられたら如何でしょうか。
Webで幾らも出てきます。只、注意点は、たたら製鉄の玉鋼で折返し鍛錬して軟らかい鉄と硬い鋼を複合して作り、折れず曲がらず良く切れる世界に例のない日本独特の優れた芸術品という説明のサイトは何の役にも立ちません。日本刀の幻想を他人の受け売りで述べているだけですから。氾濫するサイトはほとんどがこの手合いです。
その中で希に真面目な研究サイトがあります。「日本刀の常識」で探すと幸いなことに上位に出てきます。それだけ読まれているということでしょう。各々の関連項目がありますが、日本刀が巾広いもので各々の長所と短所が掴めます。一部貴方の質問に対する回答になるものがあると思います。
なんだか難しいことを言っているようですが、日本刀に関する質疑と回答には架空の日本刀を前提にした空しいものが多過ぎると思うからです。
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武器及び美術品としての刀剣という両側面から見ると



長所
1.他に類を見ない切れ味
2.相手が刀の切れ味を知っている場合、威圧効果がある
3.他の美術品と比べ、換金しやすい
4.プロの鑑定家と一般愛好家(もちろん勉強した人)のレベルの差が大きくないため、騙されることが少ない。

短所
1.一般人には扱いづらい(重い、自分を傷つける可能性あり)
2.実際は、折れるし曲がる
3.値が張る
4.時勢(戦争やバブル)によって価格変動が激しい

などが考えられるとおもいます。
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ご質問の趣致と異なりますがNo12のご回答にある「円匙」による格闘戦はヨーロッパでの戦闘でもよくつかわれました。



我が国でも既に日露戦争時に使われていたようです。
兵士は刺突用の銃剣しかなかったので狭い塹壕や室内で効果的に戦うには円匙で殴る事が効果的なことが経験的に発見されたのです。

刃を研ぐことはその後に発明されました。
これで殴ると非常に効果的で一撃で敵に致命傷を与える事ができます。
殴っても突いてもよく自在に使用できました。
実戦では弾薬が欠乏して肉弾戦になる事が屡々でその場合の実用的な武器でした。

第1次世界大戦でも双方で使用され、第2次大戦での独ソ戦ではコーカサス戦線やアフリカ戦線で報じられています。 
従ってかなり知られている工夫でした。
これは軍刀を持たない一般兵士の発明です。
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この回答へのお礼

円匙が欧州でもよく使われていたなんて、驚きです。
シャベルが使われていただけでも驚きだったのに。
勉強になりました。

ありがとうございます。

お礼日時:2006/07/30 02:37

日本刀について、山本七平氏が「私の中の日本軍」と言う著作の中で詳細に述べています。

山本氏は、学徒出身の日本陸軍大尉であり、フィリピンでの過酷な戦闘を生き残った人です。米軍やゲリラとの白兵戦を実際に戦ったそうです。

山本氏によると、実戦で最も役に立つ白兵戦武器は、「円匙(シャベル)のフチを鋭く研いだもの」でした。この「刃物」は、誰にでも容易に扱え、耐久性が高く、一振りで敵の顔を半分そぎ落とす切れ味があり、武器以外にもスコップ(当たり前)やフライパンとして使える生き残りのための必須の道具であったそうです。山本氏の記述によると、今の一般的なスコップより金属部分が小さくて湾曲が少なく、トランプのスペードのような形状だったようです。

日本刀は、「巨大なカミソリ」のようなものですが、よほどの名人が使わないと威力を発揮できません。

1. 刀身と柄が分離しており、固定機構が脆いので、戦闘後にこの部分に故障が出やすい。

2. No9の方が言及しておられるのは「刃筋を立てないと斬れない」ということです。これは剣術を余程修業しないとできません。

3. 刀身が長いので、鞘から抜くこと自体に修業が要る(居合い術)。下手な者は、抜いて構える時に自分の指を切り落としてしまう。また、刀身が長いので勢いあまって自分の脚を切ることも実際にあった。

4. 日本刀というものは手工芸品なので、品質もサイズも形状も千差万別、まともなもの、手抜きのもの、実戦に耐える頑丈なもの、軽さを追求した飾りだけのものなどがあり、兵器とは到底いえなかった。日本刀の中で一番使いやすいのは、「アメリカから輸入したスプリングを伸ばして焼入れしたもの」であったとか。

一方、山本七平氏お勧めの円匙は、

1. 「刃」の部分と「柄」の部分が強固に固定されていて壊れない。

2. 刃に幅があるので、力を込めて振り下ろせば風圧で自然に刃筋が立ち、最適の角度で敵を斬れる。

3. 刃の長さが短いので、自分を傷つける恐れがない。比較的軽いので振りやすい。

と、日本刀と対照的な実用性を備えていました。山本氏によると、円匙と「中国の青龍刀」はよく似た性質であるそうです。青龍刀は、刃と柄が一体で柄の部分に紐を巻いて使う構造なので、日本刀のように柄との接続部が壊れることがありません。

日本刀が、明治以前も「首取りの道具」「護身具」以上のものでなかったことは、鈴木真哉氏が著作で述べています。「刀と首取り―戦国合戦異説」 http://www.amazon.co.jp/gp/product/4582850367/
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この回答へのお礼

まさか、シャベルがもっとも役に立つ武器だったとは、かなり意外でした。
でも、その実用性にすごく納得しました。
すごく、勉強になりました。

ありがとうございます。

お礼日時:2006/07/30 02:34

日本刀と西洋剣の比較はこのカテで何度も出ているので 日本刀とか入れて検索すれば一杯出てきますよ。


http://okwave.jp/kotaeru.php3?q=1974391
http://okwave.jp/kotaeru.php3?q=1985962&ans_coun …

日本刀と西洋剣の素材の違いについては以前私も質問した事が有るので宜しかったら
http://okwave.jp/kotaeru.php3?q=2204467

昭和新刀といえば軍刀が代表的かな?という事で軍刀はこちら
http://www.h4.dion.ne.jp/~t-ohmura/index.html

私も日本刀は大好きで世界一だと思っていますが 鎧や戦略的な違いも有るので長所短所というのは中々難しい事だと思います 状況や使い方によって長所は短所にもなり短所は長所にもなります。

 所詮格闘技や武器という物はじゃんけんの様なものではないでしょうか?
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この回答へのお礼

いろいろリンクまで張っていただいて、ありがとうございます。
参考にさせていただきます。

やっぱり、日本刀は面白いですね。

お礼日時:2006/07/29 01:35

>じゃあ、江戸時代以降の日本刀は、「美」だけを追求して、実戦では使えない刀って、ことですか?



そういう意味では有りません。
柄や鍔(つば)等に装飾や凝った意匠などその美しさや芸術性はある意味実践では何の役にも立たないと言う意味です。
日本刀本来の性能とは別の話です。
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この回答へのお礼

すみません。勘違いをしてしまったようです。

たしかに、外観には戦術的優位性はまったくないですね。

お礼日時:2006/07/29 01:32

No7の補足です。


私は日本刀での試し斬りを何度か見た事がありますが藁束でも両断出来る人と全く切れない人があります。

そこで気が付いたのは切れる人は刀身が正確に垂直に振り下ろされていますが、切れない人は振り下ろす瞬間刀身が傾いて垂直でないからだと判りました。
この差は極めて微少なのですが結果は大きく異なります。

刀の保持は両手の小指の握りが重要と教わりますが、実際に真剣で行わないとその意味が体得出来ないものです。
昔のヤクザが申し訳に小指を切断する儀式がありますがこれも刃物を扱えないようにする為でした。

日本刀を自由に効果的に扱うのはかなりの修練が必要なのです。
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この回答へのお礼

ありがとうございます。

垂直に振り下ろさないと切れないなんて、扱いがむずかしいんですね。

ヤクザの話は、初めて聞きました。
指を切ることにそんな意味があったとは。
勉強になりました。

お礼日時:2006/07/29 01:31

初期の日本刀は一直線に近い物でしたが、実戦を経て一部の刀鍛冶が反りを入れた物を作り、以後は実戦にも即した事が証明され、形は反りが入った今の形が完成品となり定着していますし、これ以上形を変えることが出来ない、究極の姿と認知されているようです。



当然、鍛えや焼入れなど、高品質にする為の生産方法が改良されましたが、大量生産出来る物では無く、作り手によって高額な芸術品にもなりえます。

他の回答者さんが既にお答えなさっていますが、携帯性に優れ「斬」「打」「刺」事が出来ますから、オールマイティーな武器になります。
これがフェンシングであれば、槍などに突かれた場合剣先が曲がり防御できませんが、日本刀なら対処できますし、流派にはその対応する為の型もあります。

マサカリや両刃の西洋の剣であれば、弓矢等の飛び道具を叩き落すのは重い為に難しいでしょうが、日本刀は携帯性に優れ、技量があれば対処できます。
西洋では剣と盾を使用するのが一般的であり、斬るよりも殴り倒す意味合いが強かったと思いますから、あまり改良の必要性が無かったのかもしれません。

#2さんが、室内は不利だったというのは事実ですが、実は室内用を想定した短い日本刀、狭い意味では日本刀と認めない人もいると思いますが、そういう物もありますが、戦場は屋外という認識が強かったのか、一般的ではありません。

短所ですが、作る工程が長く熟練を要します。
包丁でも、刀鍛冶の作った物は、量販品の何十倍も値段が高いです。

映画、ケビンコスナーの出演していたボディーガードで、日本刀の上に紙がひらひら落ちて、刃に当たった瞬間に紙が真っ二つになるシーンがありますが、あれは、良い刀であればそうなるそうです。

ドイツの有名なナイフメーカーのゾーリンゲン社が、日本刀の切れ味をリサーチする為に技術者を派遣して調査したそうですが、品質は格段に良いが作る工程がコストにあわないために断念したという話を事を聞いたことがあります。
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この回答へのお礼

ありがとうございます。

もう、日本刀は完成されていて、これいじょう改良するところがないって、ことですか。
やっぱりすごいです。
まさか、日本刀が盾のように使うことができるなんて、しりませんでした。
目からうろこでした。

お礼日時:2006/07/27 15:34

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