
No.2ベストアンサー
- 回答日時:
合成したアセトアニリドを次の反応に使う場合、もし酸に弱い試薬を使うとすると塩酸によってこの試薬が分解し次の反応の収率がかなり悪くなります。
とくに有機金属試薬や触媒を使う時には塩酸が残っているとほとんど反応しないことがあります。また工業スケールで次の反応を行う場合、ステンレスの反応釜ということもありえます。その時にステンレスを傷める可能性もあります。
単離した時に問題があることよりも、次の反応に用いる時に問題があると考えた方がいいかもしれません。有機合成は一つずつの反応をつなぎ合わせて最終化合物を合成しているので、それに合わせてそれぞれのステップでの精製度も考える必要があります。

No.4
- 回答日時:
そもそも濃塩酸はこの反応に必須ではないと思います。
また、塩酸が過剰に加わることによる明確なデメリットは以下のとおりです。
そもそも、少量であれば酢酸ナトリウムと反応して、NaClと酢酸になりますが、酢酸は弱酸なのでさほど悪影響を及ぼさないでしょう。しかし、酢酸ナトリウムに対して塩酸が過剰になると、アニリンとの間に塩ができます。
すなわち、C6H5-NH2がC6H5-NH3+・Cl-になります。
そもそも、アニリンが無水酢酸と反応するのはC6H5-NH2のNが求核性を持ち(N上の孤立電子対によるものです)、これが無水酢酸のカルボニル炭素を攻撃するからです。
しかしながら、C6H5-NH3+・Cl-になると、N上に孤立電子対はなくなりますので、Nの求核性もなくなり、反応が進まなくなります。
一般論として、アミン求核剤を用いる場合に強酸を加えると、アンモニウム塩になり、N上の上記の理由で求核的な反応を起こさなくなります。酢酸などの弱酸であれば、塩の形成が不完全なので、多少の求核性が残ります。
No.3
- 回答日時:
実験のことはあまり詳しくありません。
やったこともうろ覚えです。でもいくつか疑問があります。>アニリン]と[濃塩酸]と[無水酢酸ナトリウム]と[無水酢酸]からアセトアニリドの合成のレポートで・・・
アセトアニリドを合成するときにこの様な組み合わせでやりますか。アニリンと酸のアミド結合です。基本反応はアニリンと酢酸の脱水縮合ですがあらかじめ水の取れた無水酢酸を用いると収率が高くなります。反応速度も大きくなります。この2つの組み合わせだけで反応が進みます。水は反応が進むのを邪魔するはずです。濃硫酸を少量加えることがありますが無水酢酸を用いるときは特に必要はありません。
濃塩酸、無水酢酸ナトリウムを使うというのがわかりません。こういう方法があるのですか。
濃塩酸は2/3が水です。濃硫酸を入れる場合でも数滴という程度ですから余るほども入れれば反応が進まないのではないですか。
※エステルの合成では濃硫酸を使う場合が多いですがHClを使うとしたら気体のものでしょう。この時酸は触媒の働きもします。
アニリンと塩酸であらかじめ塩酸塩にしておくのはジアゾ染料の実験では出てきます。でもアミドの合成の場合、イオンにしてしまうのはまずいのではないかと思うのですが。
無水酢酸ナトリウムとはどんなものですか。なぜ入れる必要があるのですか。無水酢酸の「無水」と無水酢酸ナトリウムの「無水」とは意味が違うはずですね。
アセトアニリドは最初に合成された解熱剤です。常温で固体です。この反応の後水からの再結晶で取り出します。この後精製して取り出しますから製品の形になったときに未反応の塩酸が一緒に含まれていることはないと思います。アンチフェブリン(antifebrin)と呼ばれていますが中毒症状が強くてあまり使われていないそうです。アセチルサリチル酸(アスピリン)は鎮痛解熱剤としてよく使われています。
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