家の中でのこだわりスペースはどこですか?

DNAの熱変性の実験をやったのですが、実験の最後に260nm時の吸光度÷280nm時の吸光度を求めました。280ナノメートル時のそれは芳香族アミノ酸の特異吸収だと習ったのですが、芳香族アミノ酸が何を指しているのか分かりません。また、この式の答えは2に近づくと言われたのですがそれもよく理解できません。誰か教えていただけませんか。お願いします。

A 回答 (3件)

畑違いの人間であることをお断りした上で・・・


今回のご質問内容の理解には、直前のご質問『DNAの熱変性について』
(No.2435393)への正確な理解が不可欠ですので、その説明をさせて戴きます。

二本鎖DNAでは、全体として(最も)安定な立体配置がとられる結果、
個々のアミノ酸や塩基としては必ずしも『最も安定な配置』になるとは
限りません。
つまり、芳香族アミノ酸の芳香環の立体配置は、必ずしも、最も共鳴
安定化に有利な配置にはならない、ということです。
(例えば、芳香環に隣接する窒素原子の孤立電子対が共鳴に寄与するには、
 窒素のp軌道(→共鳴に寄与するために、通常のアミノ基のsp3混成ではなく、
 sp2+pの形となる)が、芳香環上のp軌道と平行になる配置にならなければ
 ならないが、二本鎖DNAとしての安定配置をとると、そのための結合の回転
 角度をとれなくなる、等)

一方、一本鎖DNAでは、二本鎖DNAのような鎖同士の位置関係による
制約がないため、立体配置は比較的自由になります。
この結果、共役系の延長しやすい一本鎖に比べ、共役系が芳香環のみに
留まりやすい二本鎖では吸収が短波長化するわけです。


・・・以上の説明を踏まえた上でNo.2の方のご回答を読み返してもらうと、
今回の件もご理解いただけるかと思います。


> この式の答えは2に近づくと言われた

これもNo.2の方が説明されている通り、純粋な二本鎖DNAでの実測値が
その範囲になっていた、ということだと思います。
(二本鎖DNAのような「芳香環の立体配置の制限」が掛かっていない蛋白質
 などが混入していると、共鳴安定化により長波化した分の吸収が増えて
 分母が大きくなり、計算結果は小さくなる、と)
(純粋なものでも1.8~2.0なので、それより大きい値には普通はならない;
 短波紫外光に吸収を持つ、蛋白・アミノ酸とは全く別のものが混入すれば、話は
 別ですが)
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 きれいなDNA水溶液の吸収スペクトルを測ると、260nm付近をピークとする山ができます。

その山の右側の280nmの吸光度は、ピークの260nmの半分程度になります。よって、きれいなDNAのA260nm割るA280nmの値は、1.8-2.0になります。
 最近は、DNAを精製した時に、いちいちスペクトルをとらずに、簡易的に260nmと280nmの吸光度を測定して、260nmの値でDNA量を定量して、スペクトルの代わりに260/280の値で、純度を調べます。
 タンパクなどが混じっていると、280nmの吸収が加算されるので、結果として、260/280の値が1.8-2.0より、低くなります。この場合、目的によっては、再精製します。
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DNAの熱変性の実験だけであればたんぱく質が存在していないので280 nmの吸光度は必要ないはずです。

芳香族アミノ酸はフェニルアラニン、トリプトファン、チロシンでたんぱく質の定量などにこの波長を使います。

あと”2に近づく”のは式ではなく吸光度計から出てくる値のことですよね。Absは透過光の%を対数にしたものです。10%、ようするに0.1の場合は10の-1乗になるので1、1%、ようするに0.01の場合は10の-2乗になるので2です。0.1%になるとほとんど光が通らなくなり装置の検出限界とも関係するので正確な値ではなくなるということです。したがって2程度に抑えておくのが推奨されています。

この回答への補足

説明ありがとうございます。2に近づくということについてなのですがDNAが純粋だと式の答えは1,8~2程度の値が出ると習ったのですが、どうしてでしょうか。

補足日時:2006/09/27 19:49
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