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ずっと以前に、「潜水艦が海底に沈むと、浮上するのが海中に浮かんでいるときより難しくなる。」と、本で読みました。
この理由が、「潜水艦が海底に沈むと、下方向からの海水の圧力が無くなるので浮上しにくい」とあったように記憶しています。この理由は正しいのでしょうか?

A 回答 (7件)

そりゃちがうと思いますけど。

それなら、たとえば海底で気泡が発生しても浮き上がることがない、ってなことになってしまいますからねぇ。

とはいえ、あまり圧力が高くなると空気も圧縮されてしまうので、同じ分子量の空気が占めることができる体積ってのは必然的に少なくなります。ですから、深度が深くなればなるほど、潜水艦の見かけの密度が上がってしまい、当然浮力も得にくくなる、ということでしょう。
ちなみに、浮力の大きさってのは、水中で占めるその物体の質量と、その物体と同一容積の水の質量の差に比例します。

たとえばカップめんに使う発泡スチロールの容器がありますね。あれが水に浮くのが当たり前と思ったら大間違い、ある程度以上の深い海にもって行くと、水圧で押しつぶされてしまい、気泡が中に含まれていても海の底に沈んでしまうのです。

ですから、浮力を圧縮空気のみに頼る潜水艦では深度が何百メートルかが限度だったと思います。何千メートルも潜るような深海潜水艇では、浮力材として圧縮されても容積のほとんど変わらないガソリンや、中に気泡の入ったガラスビーズなどを使っているのだそうです。
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この回答へのお礼

早速のご回答ありがとうございます。
お礼が遅くなり申し訳ございませんでした。
No2の方のMLをダウン&読むのに時間がかかってしまいました。
しかも、まだ読み終わっていない状態です。
この問題は、潜水艦と海底がピッタリと理想的な状態で接したとき、海水からの浮力は受けるか?という教育的観点から見たものから、海底の状態や潜水艦の構造などまで考慮して、技術的なことまで考えた場合などで答えが若干違ってくるような気がしてます。
問題として面白いのは、「もし海底と潜水艦の底がピッタリと海水が入らないような状態で接したとき、海水からの浮力は得られるか?」と言う場合でしょうか?
最もこの時でも、海底からの粘着力(?)のようなものまで、関係してきそうですので良く解りませんでした。
ちなみにこの問題を考えていて、「7000~8000mの深海では、空気の泡も水圧で圧縮されて、密度が高くなり、沈む」かな?とも気づきました。(素人の荒っぽい計算ですので細かい数字はご容赦下さい。)この点、もし間違いなどありましたら、ご教授下さい。
また、海底にできた気泡に関しては、仮に最初は半月のドーム型だとしても、水の表面張力などにより形が変形して球状に近くなるため、泡の下側に水が入り込んで浮力が発生するのではないでしょうか?

お礼日時:2002/04/09 18:56

この問題は,「理科教育メーリングリスト」というところで99年10月から11月にかけて大論争になったテーマです。


参考URLのページから,99年10月・11月を選んでみてください。大議論が展開されています。
最初の記事は,[rika:14085] 質問(潜水艦、浮上不可能?) です。

参考URL:http://rika.org/
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この回答へのお礼

私の疑問の核心を答えてくれるURLを教えていただきありがとうございました。あまりに量が多いのでまだ全部読み終わっていませんが、概略がつかめてきました。
MLの中で、「パラフィンが浮き上がらない実験」を見ると、「潜水艦の底面が完全に海底に密着して間に海水が入り込まない状況であれば、浮力は無くなる」と考えて良いのでしょうか?

お礼日時:2002/04/09 18:58

どうも。



「理科教育メーリングリスト」を初めて少し覗いたのですが、
この問題についてはツリーがたくさんありそうで、
丁寧に読むのはすぐに諦めました。

でも、ご質問の理由が正しいとすれば、すこし困りますね。

例えば、地面に、20cm×30cmの本が落ちていたとします。
大気圧はおよそ1平方cmあたり1kg重ですから、
この本にはおよそ600kgの重さが加わることになり、
大の男でも持ち上げられないでしょう。

世界は、紙とか本とか平べったいもので少しずつ埋め尽くされていくことに
なります。困りましたね。

(吸盤みたいなものはまさにそうですけどね。)

では。
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この回答へのお礼

回答ありがとうございます。
例えば地面に落ちていた本は、地面と隙間があると思います。ここに空気が入り込んでいて、下方向からも空気圧を受ける。これは上方向からの空気圧よりわずかですが大きいと思います。このため空気圧は実質的に無視できて本は簡単に持ち上げられる・と言う解釈は間違っているでしょうか?。

お礼日時:2002/04/09 19:00

大学で力学などの授業をしている者です。

浮力というのは、子供のときから親しんでいる問題であるにもかかわらず、質点の力学からスタートする物理の立場から見ると、はるか先にあって行き着くのが大変な物理現象です。まして、底に接触する場合を考えるとなると、厳密に扱うのがかなり難しい問題になります。
-というわけで、定性的な説明だけ試みます。

さて、底に沈むということは、底面だけ、固体どうしの接触になるということです。つまり、この問題は、流体(液体、気体)-固体の接触と、固体-固体の接触の違いを問う問題と言えます。

流体が固体に圧力を及ぼすとき、固体の巨視的な変位を許して(連続的に)考えることができます。ところが、固体どうしの接触では、双方の固体がある(釣り合いの)形状をもっていて、接触によりこれから歪んだときにだけ、戻ろうとする力としての一種の圧力(普通は抗力という)が生じます。そして、この固体からの圧力は、形状が復帰する以上の逆変位を与えたとたんに消失してしまうところが流体からの圧力と違います。

ご質問の例で、潜水艦が底に着いたとき、下方向からの水圧は海底面(固体)からの力に変わります。ここで、海底面は、常に海底の水圧を受けていますから、釣り合いの形状は、海底水圧相当の力を受けた状態で実現します。ですから、自重と浮力がほとんど釣り合った潜水艦がゆっくり底に着いたとしても、潜水艦が受ける力は、水中に浮かんでいるときと変わりません。着いた瞬間、急に浮力の分だけ重くなるなどと言うことは絶対ないです。

ただし、考慮を要するべき問題もあります。一つは、固体-固体間の分子間力的な力が効く場合。これは確かに一度着いたら離れずらくなる効果をもたらすでしょう。もう一つは、潜水艦が海底から離れようとするときに、水が底に回り込むのを阻止する構造になっている場合。吸盤やピストンで海底とつながれたような場合です。この場合は、潜水艦の上昇によって、底面が受ける圧力が減ってしまいますので、確かに水圧相当の大きな力をかけないと、底から離れられませんね。
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この回答へのお礼

回答ありがとうございます。
元々の問題は潜水艦なのですが、これをモデル化して、例えば「平らな水槽の底に平らな底面をした直方体の空の箱を沈める。箱の底と水槽の底に水が入り込まないように工夫する。この場合、箱は浮き上がるか?」とした場合は、どうなのでしょうか?
この箱は浮力は受けないと考えて良いのでしょうか?

お礼日時:2002/04/09 19:01

No.4の回答をした者です。



>「箱の底と水槽の底に水が入り込まないように工夫する。、、」
> (略)
> この箱は浮力は受けないと考えて良いのでしょうか?

「水が入り込まないように工夫」というところの意味を正確にしないと、決められません。箱の底と水槽間に水が残らないようにする(例えばロウなどを塗る)という意味なら、水中にあるときと同じことで、速やかに浮かび上がります。一方、箱が現実に上昇しても水が底に入らないような工夫、例えば、ピストンを水槽底に固定し、それにはまったシリンダを箱の底に固定すること、をすれば、浮かび上がれません。

一般論的な説明を少し補足いたします。
「浮力」というのは、流体で囲まれた物体について適用される概念ですから、底が固体間接触となった段階で、馴染まない言葉になってしまいます。しかし、それは「浮力」の定義に関わる問題で、箱の力学的状況自体は、底が水槽に接触してもほとんど変わらないのです。箱も、水槽の底をつくる物体も、深度に応じた水圧による圧縮応力を受けている-この認識が本質的です。同じ応力状態の物体どうしが接触しても(一体と見なせるようになるだけで)何も起こりません。
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この回答へのお礼

再度のご回答ありがとうございます。

お礼日時:2002/04/12 12:57

潜水艦に対する直接的な回答ではありませんが、sai1958さんの


>「平らな水槽の底に平らな底面をした直方体の空の箱を沈める。箱の底と水槽の底に水が入り込まないように工夫する。この場合、箱は浮き上がるか?」
に関しては、以前ある教育バラエティー番組で実験していた系が当てはまると思います。その実験とは
1.水槽に立方体の鉄をいれる。
2.静かに水銀を注ぎ込む。
(問題)立方体の鉄はどうなるでしょう?

(答)実はこの場合、水銀の表面張力が大きいので、底の隙間に入り込めない為、鉄は浮きませんでした。
私も「浮くに決まっている」と思っていましたが、理論的にそうなるという説明だけでなく、実際に実験を行っていましたので(トリックは無いように思います)「そのようなことも実際に起こり得る」と言うことで。
ご参考までに...
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。
鉄の下には空気の層があって、普通であれば水銀の圧力がそのまま伝わって浮力が付きそうですが、水銀の表面張力がそれをキャンセルしている・と考えて良いのでしょうか。

お礼日時:2002/04/12 13:00

Zincerさんよりの情報、大変教訓的に感じました。

実験には予想外の驚きが伴うことがあり、こういう場合こそが面白いですよね。
-というわけで、私のNo.4の回答の最後の方に書いた、「考慮を要するべき問題」には、流体の表面張力のこと(他にもあるかも知れません)を含める必要があるようです。
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この回答へのお礼

繰り返しのご回答ありがとうございます。
問題が解決しました。

お礼日時:2002/04/12 13:01

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