No.5ベストアンサー
- 回答日時:
ソ連一国というのは、いわゆる英米のレンドリースなしで、という意味でしょうか。
もし英米(実質的にはアメリカが主流ですが、イギリスも相当の船舶を北海で失っていますからイギリスも含めます)の支援がなければソ連一国で勝利することは不可能だったでしょう。ただ、連合軍によるノルマンディー上陸がなかったらどうなっていたかというと、そうなるとイギリスと北欧と中立国を除く全ヨーロッパが共産圏になっていたのかも?どのみち、共産圏が全ヨーロッパを覆うことはチャーチルもドゴールも望んでいなかったので連合軍はヨーロッパに上陸はしたでしょうね。
実際問題、スターリンが第二戦線を作れとやいのやいのと英米をせっついたのは1942年までで、1944年になるとスターリンは「むしろ上陸しないで欲しいなあ」と思っていたようですね。
また、第一次大戦(以後WW1)のロシアとの違いですが、WW1のときのロシアは帝政ロシアそのものが制度疲労をおこした政権末期の状態であったのですが、スターリンのソ連は粛清で弱体化をしていたものの権力基盤そのものは弱体化していなかったこと、また第二次大戦を「大祖国戦争」と宣伝することに成功してロシア人の愛国心をスターリンへの支持に変えることが出来たこと、そして国家存亡の危機でスターリンのような「強い指導者」が必要だったことがいえるでしょう。
実際ロシアっつう国は不思議な国で、フルシチョフやゴルバチョフのような「話の通じる指導者」ってのは失脚しちゃうんですな。プーチンみたいな「邪魔な奴は毒殺でもなんでもしちゃえ」って指導者のほうが支持されるんですなあ。
この回答への補足
しかし、やや侵攻が甘かったようですね。ドイツが分断される事態が起ころうとは予想していなかったんでしょうが、もっと果断にドイツに攻め入らなければ本来的な目的は達せませんでした。最後止まりましたよね。ソ連にやらせようっていうんで。
補足日時:2006/12/19 08:45ソ連をとどめるために上陸した!これは鱗です。物資を送らねば負け、上陸しなければ過度の勝利となる、これを調整せねばというのが真実だったのでしょうかね。
そして、スターリンの手腕によるところも大きいんですね。いやぁよくわかりました。今回の私の質問もやや見当はずれな事考えていました。
No.10
- 回答日時:
面白そうなので参加させてもらいます。
兵器や物資のことはよくわかりませんので、人の評価のみでどっちが強いか判断しました。「ヒットラー対スターリン」:人権無視で、国民の死など屁とも思わぬ残虐性は互角、恐怖政治による指導力も互角、ただズルサ、粘り強さはスターリンの方がやや上。
「将官や高級将校」:作戦など戦争技術面の能力は、ドイツが上。ただパウルス将軍のように、参謀としては優秀であっても実戦では×印の付く人もいるので、割り引く必要がある。勝ちイクサのときはいいが負けが込んでくると理論通りにはいかず△印が付く。
「下級将校、下士官、兵」:戦闘能力はドイツが上。兵の残虐性はソ連が上(残虐性は教養の高さに反比例、ユダヤ虐殺は別のもの)、無補給に対する忍耐力及び寒さに対する抵抗力はソ連が上、女兵はソ連。人の補充は人口の多いソ連が上。
シベリア帰りの兵隊さんに聞いた話ですが、ロスケの兵隊は凍てつく地面の上でも、ゴロンと横になって、平気で寝てしまうそうです。また、女兵の機嫌を損じたときに、女兵から片手でポンと肩を突かれて、ひっくり返ってしまった日本兵がいたそうです。栄養失調でフラフラですから無理もないですが、元気なときでも負けるかも知れんと苦笑していました。
ソ連の国土は広いですから、ドイツがソ連を完全ノックアウトして、もう降参と言わせるのは難しいでしょうね。
ですからドイツがスターリングラードを攻略したとしても、その先はまだ長く、将棋の指しきり状態になって、最後はソ連のものかなと思います。
No.9
- 回答日時:
英米軍の侵攻無しでソ連が、勝てた(ベルリンまで進撃できた)
かどうかはわかりませんが、しかしソ連はドイツに「負けなかった」
でしょう。
ソ連に侵攻したドイツの戦略等は、結果を知っている今日の我々の目
から観たら、いいかげんなものでした。
「腐った家を倒壊させるには、ドアを蹴破れさえすればいい」
ヒトラーの言葉です。
AA(アルハゲンスク-アストラハン)ラインまで軍を進める。
ドニエプル以西でソ連軍を壊滅させる。この2点でソ連は崩壊する
と考えていたドイツの思考は、大きな間違いだったのです。
そのような国の軍隊には、負けなかったでしょうね。
戦争の勝敗は、兵員の数や兵器の優越で決まる物ではありません。
戦争の大義・目的・始め方・終わらせ方・勝利条件を明快にし、
首尾一貫した戦略を持った側が最終的に勝利を得ます。
その点において、英米ソは勝利を得たのであり、日独は敗北し、
ベトナムやイラクでアメリカは勝てなかったのです。
1941年6~12月までソ連は、ドイツにモスクワまでの侵攻を許して
しまいました。
今日まで、その原因に様々な説がでていますが、
最近一つ非常に注目できる説がでています。
「ソ連は、元々スモレンスクやドニエプルまでドイツに明け渡す
つもりだった」というものです。
41年夏までにジューコフやティモシェンコが立てた戦略がそうだった
のです。
ソ連軍の実際の戦闘力や指揮系統の混乱や補給の難しさ、ドイツ軍
の能力から、すでにジューコフたちは国境付近でドイツを撃退できる
ことは無理だと判断していました。
戦力を温存しつつ、敵兵を広大な国土に誘い込み、補給が途絶えた
ところで包囲殲滅させる。それがソ連の戦略だったのです。
しかし、ソ連軍の予想以上の練度の低さやスターリンの干渉により
予想以上の損害が出てしまいました。
そして、これらの事実の公表は、空前の被害に見舞われた国民には
戦後知らされる事はなかったのです。
41年ドイツに広大な国土を占領されたソ連軍でしたが、実際は
それは想定内(又は計算内)だったとしたら、
その術中にのせられてしまったドイツは41年9月時点で、すでに
ソ連に勝てなかったし、その時点(英米軍の支援無しの状況)で、
ソ連の敗北はあり得なかったのです。
その意味で、後の英米軍の侵攻でソ連は「勝つ事ができた」のです。
ドイツに比べ、ソ連の戦術は深く周到なものだったのですね。それに最新の説に従えば「想定内」という筋書きがあり、あせりはあまりなかったのかもしれないですね。
No.8
- 回答日時:
制空に関しても、ソ連製の戦闘機は当時はほとんど役にたたなかったので、アメリカ製戦闘機頼みです(エアコブラなんか有名)。
もし一方的に制空権取られたら、相手にだけ一方的に着弾観測されるので、陸対陸も勝てないです。ちなみにイギリスについていえばかなり微妙です。バトルオブブリテンで勝ったときも、イギリスは多大な援助をアメリカから受けてました。ただドイツも、海軍が弱い、空軍の航続距離が短いといった、構造的な問題がありましたので、タイマンでも本土上陸は厳しかったと想像します。本土上陸さえ防げば、植民地と海でつながるイギリスと、日ごとに物資が欠乏するドイツ、ドイツが明らかに不利だと思います。
No.7
- 回答日時:
ソ連邦一国で勝てたか?答えは「無理」の一言です。
確かに、T-34を始めとしたソ連邦の陸戦兵器の威力は、ドイツのそれを凌ぐものがありました。
しかし、トラック等の後方支援用機材等は、アメリカ等の支援によるものです。
また、ソ連軍自体、スターリンによる大規模な粛清で、有能な指揮官や軍官僚が殺害され、追放されていて、能力発揮は不可能な状態でした。
独ソ戦当初、ドイツ軍が破竹の快進撃ができたのは、指揮官の無能と、軍組織にガタが来ていたからです。
有能な指揮官は、「有能」なだけで、スターリンに疑われ、粛清の対象となったのです。
ソ連邦がドイツ軍を押し返せたのは、
1 ドイツ軍自体が、戦線の拡大により兵站が限界に達して継戦能力が低下するとともに、人的資源の枯渇により弱体化した。
2 スターリンが、追放した有能な指揮官の活用を許した。
3 連合国による大規模な援助により、軍需物資と輸送手段が豊富に手に入った。
ことにより、有利に戦えるようになったからです。
そして、ノルマンディー上陸作戦により第二戦線を構築できたことが、駄目押しになったのです。
北アフリカ戦線、イタリア戦線、ギリシャ戦線等でのドイツ軍の損耗があって、人的資源の枯渇を招いたのです。ソ連邦一国では、ドイツに勝てなかったでしょう。
連合軍の総合的援助があってはじめて勝利できたのですね。大変頭がすっきりいたしました。ソ連一国と戦っていたのではなかったということのようですね。
No.3
- 回答日時:
戦争は長引いたでしょうが最後はソ連の勝利となったでしょう。
最初ソ連は劣勢でしたが、中央政府や軍需生産設備を遠く後方に疎開させ既に長期戦態勢を整えていました。
戦線が拡大するにつれドイツ軍は深刻な物資不足、兵員不足に悩まされていました。 補給物資の不足はソ連よりドイツ軍の方が深刻でした。
この為、油田地帯を占領すべくボルガ川方面に進軍したのですが、この時既に息切れ状態でした。 ドイツ軍の特徴である空軍、装甲部隊は消耗が激しく、歩兵も戦力不足でスターリングラード戦でもかなりの装備が悪い同盟軍(イタリア、ルーマニア)の力に頼っていました。
ソ連軍にこの弱点を突破されて逆包囲されてしまいました。
コーカサス方面のソ連軍の反攻により総崩れになりスターリングラードの救援にも成功せず、第6軍30万の兵力の喪失となりました。
この経緯は連合国の援助がなくても時間はかかったでしょうが同じ展開になったと思います。
同盟国側の上陸作戦がなくてもこれに備える必要があり、西部戦線から兵力の削減は出来なかった筈です。 この方面は最精鋭の現役兵ではなく戦闘経験の少ない兵力が多かったのです。
ソ連側の優位は質より量に重点をおいていましたから確かに連合国の援助がなければ時間が必要ですが、時間はソ連に有利、ドイツに不利でした。 連合国側の戦略爆撃の効果で補給はますます悪化する一方でした。
第1次大戦との相違は、ドイツにとっては能力以上の消耗戦になったこと、ソ連側は共産主義による締め付けが完成して祖国防衛戦という大義を掲げやすかった点です。
第1次大戦当時は帝政ロシアでドイツ領に攻め込んでの敗北でした。
私も結局はソ連の圧倒的な力が押し通せると思っています。長引いた時点で決している感じですね。共産主義国家のほうが戦争に向いているのでしょうかね。
No.2
- 回答日時:
> ソ連一国で勝てたんでしょうか
無理です。ソ連は崩壊寸前でした。(少なくともスターリンは降伏を覚悟していました)
救ったのは、参戦準備が整わないうちにソ連に降伏されたら連合国が総崩れになって困るアメリカからアラスカ経由で入ってきた大量の支援物資(武器・弾薬・食料・燃料)です。これでスターリンは強気になり徹底抗戦に切り替えます。しかも支援物資の米国製表示を消し、「スターリンの贈り物」と書き換えて配り、国内で自らの地位を一層高めることに利用しました。そう、共産党が自慢気に書いてます(スターリンの素晴らしい知恵だと)。
No.1
- 回答日時:
こんにちは。
実際にはモスクワが陥落寸前の所で雪が来て勝負は決したわけですので、連合軍侵攻がなければもっと大兵力や補給部隊なども投入できた訳です。
最後が雪とのデッドヒートになった事を考えれば、それまで捨石状態で時間稼ぎに使えた戦線の持ち時間は当然短くなるでしょうから、モスクワもとどめを刺されてしまったのではないでしょうか。
もっとも、ヒトラーも途中で色気を出しておかしな指揮を始めたりしましたから、やっぱりダメだった可能性も十分あるとは思いますが。
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