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刑法を勉強しているのですが、構成要件という言葉が良く出てきます。辞書などで調べてみて、なんとなくわかって本を読んでいたのですが構成要件的行為という言葉につまずいて、まったく構成要件の意味がわからなくなりました。といいますか、よく考えてみると、辞書などに書いてある意味も難解な文章で理解できません。小学生でもわかるような簡単な言葉ででなたか説明してくれませんか?

A 回答 (4件)

構成要件とは、刑罰法規に規定された個別的な犯罪類型のことです。

言い換えれば、刑法に書かれたそれぞれの犯罪の形ということです。つまり、刑法にはいろんな犯罪が規定されていますが、それぞれの犯罪が例えば三角形だったり、四角形だったりいろんな形があるということです。

ここで仮に、殺人罪は三角の形をしているとします。

とすると、三角形あるいはそのような形の行為は、殺人罪の形に当てはまる可能性があります。こういったことを抽象的に表現したのが、構成要件的行為なんだと思います。

なお、判例通説は、構成要件の実質を、違法・有責な行為を類型化したものと考えます。これは、形式的に構成要件に該当すれば、違法かつ有責だと推定されるということです。つまり、三角形の行為(構成要件的行為)をしたら、一応殺人罪になるんだろうということです。

以上、うまく表現できていない気がしますが、少しでも参考になればと思います。
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#多分小学生には分からないと思います。

というのは「言葉の問題ではなくて概念の問題だから」。どんなに平易な言葉を使っても概念が易しくなるわけではありません。

実は私も学生時代によく分からなかったです。(笑)
箇条書きで整理してみましょう。
1.構成要件とは、法律要件の一つである。
  法律要件とは、その要件に該当する事実があれば法律上一定の効果が発生するものを言います。
2.構成要件とは、法律要件の内、具体的な犯罪の成立に関わるものである。
  具体的な犯罪の成立に必要な法律要件が構成要件(実は民事訴訟法で違う意味の構成要件が出てきます)であるということ。ですから、例えば刑法の国外犯規定とか、執行猶予の規定とか、そういった規定は「刑法上の法律要件であるが構成要件ではない」です。なお、構成要件とは単なる略称で「犯罪構成要件」というのが正確な言い方です。
3.構成要件とは、犯罪と刑罰を「具体的に」定める法律の規定そのもののことではなく、その具体的規定を解釈して出てくる「一般的に犯罪となるべき行為の枠組み」のことである。
  例えば、「人を殺した者」としか刑法199条には書いていないにしても「人を殺した」らすべて殺人罪のわけではありません。故意は刑法38条1項に一般則としての定めがあるにしても、それ以外にも要件が必要です。すなわち、人を殺す意思(故意ここでは特に殺意)、人を殺し得る行為、人が死んだという結果、行為と結果の因果関係、ということが全て犯罪成立に必要な要件であり、すなわちこれが構成要件です。なお、違法性阻却事由がないこと責任阻却事由がないことは構成要件ではありません。これは「具体的な犯罪を一般的に成立させるに必要な要件」ではないから。

以下は参考です。
4.犯罪構成要件とは、「違法(有責)類型である」。
  つまり、「社会通念上違法(且つ責任がある)と評価すべき行為を類型化して犯罪として定めたものが犯罪構成要件」です。単なる違法類型か違法有責類型かは争いがありますが、この際どちらでもいいです。
5.構成要件を分類すると、主観的構成要件と客観的構成要件に分類できる。
  主観的構成要件とは行為者の内心のことです。つまり、故意または過失のこと。犯罪によっては一定の目的などもあります。客観的構成要件とは行為者の行為および結果犯(結果が構成要件となっている犯罪)の結果、そして結果(結果犯であることが前提)と行為の因果関係のこと。つまり、外部に現れた現象のこと(法律学における主観客観と言う言葉は、「内心、表現」「属人、属物」「心理、現象」「特定人、一般人」といった感じで、特定の人に関わる問題か特定人に関わらない問題かという使い分けをします。慣れると非常に便利なのですが慣れないと非常に分かりづらいです)。

さて、以上を前提に「構成要件的行為」というのを考えてみますと一言で言えば「構成要件に該当する行為」という意味です。何も分からない?そうですね。
構成要件に該当する行為とは具体的に何かと考えると、「(犯罪の)実行行為」と同じだと思ってほぼ間違いありません。実行行為とは簡単に、「法益侵害の危険を発生させる行為」程度に思っていればいいです。「法益」とは法律上保護すべき利益のことで特に刑法学でよく使う用語くらいの理解でいいです。つまり、法律上保護すべき利益、例えば人の命とか身体の安全とか名誉とか財産とかそういうったものを侵害する危険のある行為が実行行為であるわけです。もちろん前提として「犯罪として法律で規定してある」ことが必要です。いくら法益侵害の危険があってもそれが法律で規定していなければ実行行為にはなりえません(これが罪刑法定主義というもの)。

参考に、実行行為を少し詳しく書いておきます。
刑法199条を引き合いに出しますが、「人を殺した」とあるので実行行為は「人を殺しうる行為」のことです。しかし例えば「丑の刻(とき)参り」で丑の刻に他人に見られないように神社の御神木に藁人形を五寸釘で打ち付けたとして、それが「人を殺す危険のある行為か」と言えば、現代においては危険はないと考えられるので、「人を殺しうる行為」とは到底言えません。飛行機が墜落することを企図して人を飛行機に乗せるのもたまたま実際にその飛行機が墜落してその人が死んだとしてもそれだけでは「人を殺しうる行為」とは言えません。では、たまたまその飛行機にテロリストが爆弾を仕掛けていたことを知ったとしたらどうか、これは微妙になってきますが、現段階では、「爆弾が仕掛けてある飛行機にそれを知りながらそれを知らさずに人を乗せる行為」はやはり「法益侵害の危険のある行為」ではあるのですが、「人を殺しうる行為」として実行行為性は認められないと考えるべきでしょう。この辺りは、不作為犯の議論と併せて考えていくと、微妙な問題が色々見えてくると思います。
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まず、押えておきたいポイントは、「行為と罪刑はちがう」ということです。


コンビニで、パンを服の中に隠し持ち去ったとしても、
この行為そのものは「窃盗」ではありません。
その行為が、「”他人のもの”を”無断で””持ち去った”」という条件に合致するので、
その行為は「窃盗」の罪になる…というわけです。窃盗というのは、罪の名前なのです。
そしてこの場合の、「他人のものを無断で持ち去った」という条件が、
構成要件と呼ばれると思ってください。

人間の行為を罰するには、「~をしたとき、罰する」という決め方をしますよね。
その「~したとき」というのが、構成要件です。

だから、ある行為を刑事罰にするかどうかを考えるとき、
「構成要件該当性」について考えますよね。
このとき、構成要件という罪の条件を満たしているかどうかを考えているわけです。
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