現在、海外で生活しているのですが、時々日本のCDが欲しくなります。
通販で注文し、日本国内の親類や知人に配達してもらって、そこから海外向けに送ってもらったりするのですが、送料や関税が結構かかります。
そこで、こんなことは出来ないかと思ったのですが違法になる部分はあるでしょうか?
1)通販でCD(やDVD)を注文して知人宅に送付。支払いは私のクレジットカードで行う。
2)知人にCD(やDVD)のデータを吸い出してもらう。
3)データをネットのどこかにアップロードしてもらう(ファイ○バンク等)。アップロードしたファイルはパスワード等で私しかダウンロードできない状態にする。
4)私がそのデータをダウンロードし、CD-R(やDVD-R)に焼いて視聴する。
5)データを吸い出した知人はそのCD(やDVD)を視聴せず保管し、私が帰国後に返還。
CDとDVDとで回答が異なるのかもしれません。
CDに書いてある「ネットワーク等を通じてCDに収録された音を送信できる状態にすること」に、不特定多数向けではない3が当てはまるのかが一番問題になるとこかなと考えています。
3で不十分であればデータ自体を暗号化する(具体的な使用ソフト等がまだ思いつきませんが)ことも可能かと思います。
よろしくお願いします。
No.4ベストアンサー
- 回答日時:
ネット経由の部分を心配されているようですが、それ以前に知人によるデータ吸い出しが問題になるのではないかと思います。
この行為が複製行為である事はお分かりと思います。そしてこの行為について問題性を考慮しなかった根拠は著作権法第30条、所謂「私的使用のための複製」と思います(http://www.houko.com/00/01/S45/048.HTM#s2.3.5)。
ところが、この条文をよく読むと「その使用する者が複製することができる」とあります。つまり法的に認められる複製を行なうのは使用者本人でなければならないのです。この点でcilantroさんが考えていた行為は合法性を逸脱しています。
この「その使用する者が複製することができる」の部分は、普段あまり注目されることがないようですが、私的使用のための複製を合法とするための1つの要点であると思います。
参考URL:http://www.houko.com/00/01/S45/048.HTM#s2.3.5
No.7
- 回答日時:
>> 「家庭内その他これに準ずる限られた範囲内」に複製者がいても、使用者の私と違う人であればダメということでしょうか? //
結論から言えばダメでしょう。
法30条1項を要件ごとに分けると、以下のようになります。
「著作権の目的となっている著作物」に関してであること。つまり、そもそも著作権の及ばないもの(たとえば保護期間を経過したもの)は、本条の対象外である(本来的に自由に利用できる)ということです。
「個人的に又は家庭内その他これに準ずる限られた範囲内において使用すること(以下「私的使用」という。)を目的とするとき」であること。つまり、この一節は、使用の目的が「私的使用の範囲」にあることを言うのみで、「複製行為者の範囲」を指すものではありません。
「次に掲げる場合を除き」というのは、誰もが使えるコピーマシン(デュプリケータ)を使って複製を行う場合(1号)、または技術的保護手段(コピーガード)を回避して複製を行う場合には、「私的使用のための複製」として適法にはならない(原則通り違法)という意味です。
「その使用する者が複製することができる」というのは、「複製行為者」の範囲を定めた一節です(もっと言えば、他人に依頼してコピーしてもらうことを禁ずる意味です)。
これが、たとえば家族の乗る車で聴くためとか、バンドの練習のためにとかいう話になると、「使用の目的の範囲」と「複製者の範囲」とが一致します。しかし、本来聴くつもりのない人にコピーしてもらうとなると、これが一致しなくなるわけです。ご友人やお父上の立場から言えば、あなたと一緒に(共通の目的を持って)聴こうという意図ではなく、もっぱらあなたに聴かせるために、という構図になるためです。
なお、ファイルをアップロードしても、そのファイルにアクセスすることが不可能な場合や存在自体が第三者から認識できない場合は、送信可能化には当たらないものと思われます。この点について万全を期すなら、メールに添付して送信する場合は、まったく公衆送信に当たりません。
これに対して、ダウンロード自体はできるがファイルにパスワードがかけられている(もしくは暗号化されている)というのは、抗弁にならないものと思われます。手元に判決文がないので自信がありませんが、Winnyユーザが逮捕された事件で、データが暗号化されている云々の弁護側の主張は一蹴されていたように思います。
No.6
- 回答日時:
既存の回答で十分だと思いますが、DVDに関してはコピーガードの除去ないし回避を伴うことになると思われますので、パソコンに取り込んだ時点で「あなたのご友人」が著作権の侵害を行うことになります。
コピーガードを除去ないし回避して行う複製は、著作権法30条1項にいう「私的使用のための複製」として適法にはなりません(同項2号)。仮に、コピーガードのかかっていないDVDであれば、以下のCDの場合と同様です。CDに関しても、パソコンに取り込むという複製行為の実行者(=ご友人)と、それを実際に使用する者(=あなた)が異なりますから、同法30条1項の適用を受けられず、同様にご友人が著作権の侵害を行うことになります。
したがって、あなたのご友人は著作権(CDの場合はレコード製作者の権利も含む)の侵害者となります。ネット上にある違法にアップロードされたデータをダウンロードする行為は、いまのところ違法ではありませんが、今回の場合はその侵害行為(パソコンへの取り込み)を教唆していますから、あなたは著作権侵害の教唆者として責任を負うことになります。
著作権侵害罪は、10年以下の懲役もしくは1000万円以下の罰金、またはこれらの併科に処されます(同法119条1項)。教唆犯は正犯の罪が科されますから(刑法61条1項)、あなた自身も同様に処罰されます。
また、これらとは別に、権利者から損害賠償の請求を受けることになります。
パスワードによってアクセスできる者を制限しても、暗号化によって事実上他人の利用を不可能にしても、そもそもご友人がパソコンに取り込んだ時点で違法ですから、意味がありません。
よって、お考えの方法は合法的には行えません。
ご回答ありがとうございました。
先の回答でご指摘頂いております、「家庭内その他これに準ずる限られた範囲内」に複製者がいても、使用者の私と違う人であればダメということでしょうか?
それでは、「家庭内その他これに準ずる限られた範囲内」の複製者と私、双方が使用するという場合はどうでしょう?
使用者が増えて違法→合法に変わる というのも変な話ですが。
No.5
- 回答日時:
問題は、知人が著作権法30条1項の「家庭内その他これに準ずる限られた範囲内」といえるかどうかです。
家庭内その他これに準ずる限られた範囲内の者同士は「その使用する者」の中には含まれますので本人が複製していなくても問題ありません。娘が録画したビデオを父親が再生しても問題ないのと同じことです。例えば親友と呼べるような人同士で、複製した著作物を利用しあうことも著作権法30条1項の私的利用に含まれます。
もっとも「知人」というのが、親しい親戚とか、本当に親しい友人でなければ、家庭内その他これに準ずる限られた範囲外の人が複製行為に関わってくることになるので、違法となります。
ご回答ありがとうございました。
例えば父親等、かなり親しい人に頼むことは可能です。
この場合、同居していなくても「家庭内その他これに準ずる限られた範囲内」であると主張できるのでしょうか?
No.3
- 回答日時:
CDについては問題ありません。
CDに書いてある著作権法についての注意書きは、公衆送信についてのことで(ウェブ検索して著作権法の条文を読めばわかります)、質問のような自分だけしか利用しないネットワーク経由の伝送は該当しません。
したがって、他人がアクセスできないように通常の注意を払って行えば別に暗号化まですることなく通信してもかまいません。
CCCDやDVDについては、保護機能を迂回してコピーする行為自体が違法なので、CDのような手段は取れません。いわゆるリッピングでは無く、プレーヤーで再生してビデオ信号にしてそれを自分でエンコードすればいいのですが、そこまでの手間は友人には頼めないでしょうね。
#1の方が「友人が聞くかも」と書いておられますが、それは他人の所有するCDを勝手に聞いた友人の問題であって、あなたの合法・違法には何の関係もありません。
ご回答ありがとうございました。
ネットワークを使用しての転送に関しては、パスワード保護等の努力があれば違法性はなさそうとのことですね。
No.2
- 回答日時:
まずその仮定の大前提からひっくり返るのですが、そもそもダウンロード行為に違法性はありません。
現在のところはですが(近いうちに法改正されそうな雰囲気にはあります)。違法性が認めらているのはアップロードの際です。この場合は
1.CD/DVDなどからデータ化する際に「技術的保護手段」の回避がされるかうか。
2.サーバーなどに公開する際に不特定多数に公開すると「公衆送信権等」にひっかかるかどうか。
が争点になります。
1については何が回避なのかというのを厳密に考えると非常に話がややこしいので下記サイトを読んでください。
http://xtc.bz/article/click2003-10dvd.html
2については特定少数に限定するよう努力していたのであれば、違法性は無いのではないかという主張も可能かと思います。
ただこの2点の論点が、仮に裁判になったとしてどう判断されるかどうかは知りません。日本の司法はこの手の話に非常にうといので、その場の雰囲気で適当に解釈される可能性も高いと思います。
あとそれ以前にこれらの前提は全て日本国内での話なのかというもの重要です。海外のサーバーでという話になるとどうなるかはさっぱり分かりません。
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